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八章 大陸北部防衛会議

レーションを平らげたアージヴァイズが息をつくと重苦しい会議が再開された。

「月浜軍の主力艦隊TT-01は現在、三葉海沖の航海を航行中。大陸北部への接近は確実だ」

軍人たちはリリーたちに資料を配る。

「積まれている42Bは?」

携帯端末を操作しながらリリーが冷たく問う。

「推定十二機。粉塵爆破魔(ふんじんばくはま)フィリスと龍王(りゅうおう)エッグィーが搭乗している可能性が高い。アウス奪還か、あるいはレムフィト支部への強襲が狙いだろう」

「レムフィトへ行くより、神具を奪って逃げ帰る方が効率が良いにゃ」

ミッケは軍人たちに指摘する。

「素人は黙っていた方が良い。支えを叩いてから本丸を攻めるのが定石だ」

ミッケの指摘に軍人2が呆れたように鼻で笑った。

「フィリスとエッグィーが来るなら勝ち目ねぇよ」

軍人たちの視線に殺気が混じるがリリーは意に介さない。

「リリー分隊がレムフィトを防衛し、アージヴァイズ分隊がここを守る。これで二ヶ所同時攻撃にも耐えられるはずだ」

軍人2が傲慢な作戦を言い放った。

「ハッハハハ! 量産型でエッグィーを迎え撃つ? 浅はかすぎて笑えるな」

リリーは嘲笑を浴びせた。

「一年も経ってないのにあいつらの恐怖をもう忘れたのか? 私なら神具もアウスも捨てて逃げるね。あんたらみたいな足手纏いを守るなんて無理ゲーだ」

唖然とする軍人たちの中で、軍人2が怒鳴り声を上げた。

「月浜の工作員め、勝手なことを抜かすな! 懲罰房に入れるぞ!」

怒声が響く中、リリーは懐中時計で時間を確認すると無造作に立ち上がった。

「せいぜい頑張りなよ。・・・じゃあね」

手を振り、振り返ることもなく部屋を後にするリリー。


疲れ果てて自室に戻った二人だったが、そこにはリリーの姿はなかった。

「あれ、リリーは戻ってないのか・・・・・・一人の時、アイツどこにいるんだろうな」

ベッドに腰を下ろし、アージヴァイズがぽつりと呟いた。

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