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八十二章 レムフィトの行く末を決める大選挙

同年、一月十九日。

レムフィト議会に総帥府の官僚と野党の議員たちが集められた。

約七年ぶりにレムフィト議会へと姿を現したクリスティーナはレムフィト国民に声を届ける。

「今、レムフィト国は決断を迫られています。今回の選択でレムフィトの未来が変わることでしょう」

クリスティーナの声を第一野党皇政党の党首、レミリア・リ・フィトナーゼは黙って聞く。

「私は、数々の戦火によって崩壊したレムフィトを憂い、建て直すべく政界に入った元レムフィト軍人だ!未熟なばかりにフィトナーゼ皇族のような善政を広げることができなかった!」

クリスティーナは声を張って議員たちに言葉を届ける。

「今日!私はここに第二次クーパー総帥府の解散を宣言します!!」

クリスティーナの発言に大きな拍手が送られる。

東和連合に再び近づこうとしていた官僚たちにヤジや怒号を飛ばす元気はもうない。

「レムフィト国が進むべき道を聡明なる国民に選んでいただきます!!負ければ政界を引退します!!」

クリスティーナの総帥府解散宣言は中立国介入の是非を問うものだった。

ここから六日間、摩擦なき静かな選挙が行われる。

政権を握る軍政党を支持する者はもういない。

古くも力強い風を歓迎する声が響く中、惜しまれることもなく消えていくのだ。


同年、一月二十五日。

投票総数一億六千万票、皇政党九割九分、軍政党一分で皇政党が勝利を収めた。

この投票によってレミリアがレムフィト国第十四代総帥に選ばれ政権を獲得した。

レミリアは即座に停戦命令を下し、中立国となり中立諸国に救済を求めると発表した。

そして、午前十一時。

各地に派遣されていたレムフィト兵たちがレムフィトに帰還し始めた。

レムフィト周辺の戦地に派遣されていたレムフィト兵たちの帰還が完了した午後二時六分。

レムフィトの停戦を確認した中立諸国の軍隊がレムフィトに到着した。

軍人たちは用意した大量の食料を使って配給を行い始めた。

「パン!パスタ!米!肉や野菜!大量のワインまで!!」

レムフィト民たちは並べられた料理と食材、酒瓶を見て歓声を上げる。

「治安維持のため、レムフィト基地内で食事するようご協力お願いします」

軍人たちは配給を配る。

大人たちは酔い潰れるまで酒を飲み、子供たちは気が済むまで甘味の飲料を飲み続けるのだった。

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