四十七章 第二の神具を封じる暗号
同年、九月三十日。
リリーがジュリアたちを連れて旧帝国基地、現レムフィト基地に帰還した。
「また疑似神姫・・・」
アージヴァイズは薄青色の着物を着たグリードリヒたちを見て驚きながら言った。
「計六人・・・」
ローランはジュリアたちを見て困惑しながら言った。
リリーはグリードリヒたちを連れて食堂に向かった。
グリードリヒたちは気まずそうで黙っている。
食堂へ行くとグリードリヒたちは椅子に座った。
「リリー・・・久しぶりだね・・・」
薄青色の着物を着たグリードリヒはリリーを見て気まずそうに言葉を紡ぐ。
「久しぶりだね」
リリーは軽く笑いかける。
「というか、マジで亡命者増え過ぎじゃね?月浜って生活に困らない最高の環境だろ?」
リリーは苦笑交じりに問いかける。
「タンコックの写真って本物なの?めっちゃ幸せそうじゃん」
水色眼、白髪セミロングヘア、薄青色の着物を着た生者の肌とは言い難い肌の少女のような女性、キャロルは問いかけに応えることなくリリーに質問を投げかける。
「疑うような写真か?あんな写真、ネットにあるそこらの写真と何ら変わりないじゃないか」
リリーは笑い気味にキャロルの質問に答える。
「ネットって・・・そんな気軽に使えないからわからないんだよ・・・」
「そっか。まぁ、私がさっき言ったとおり、そこらにあるただの写真だよ」
リリーの言葉にジュリアたちは顔を見合わせた。
「で、なんで亡命者が増えてんの?一週間で十人だよ?」
リリーはグリードリヒたちに再び問いかける。
「タンコック准尉が幸せそうだったし・・・」
「月浜の生活って酷いし・・・」
「人に戻れるんだったら戻りたいし・・・」
グリードリヒたちは順番にそう答える。
「まぁ、大体わかった。少しゆっくりしな」
リリーはジュリアたちを見て笑む。
ジュリアたちを送り届けたリリーは桜花が待つ部屋に行った。
「何かわかったか?」
リリーはデータ化されたAZ codeを確認する桜花に問う。
「大陸東部にいるということはわかりました」
桜花は無数の数字からなる列を指さす。
「大陸東部か」
リリーはAZ codeを見つめる。
「神具は無事に吸収しましたか?」
桜花はリリーを見てそう言った。
「第一の神具はね」
「第一の神具は・・・ということは、第二の神具はまだということですか?」
「第二の神具は特殊な暗号キーのようなもので停止されている」
「特殊な暗号キー・・・解除の条件はわからないのでしょうか」
「暗号キーの解除条件は、天星ナハトの回帰だ」
リリーは桜花を見てそう言った。




