四十一章 交戦、リリー・ゼノクイーン対カルジェン・バース
「今回は逃げなかったか」
リリー・ゼノクイーンがそう言う中、神刀華炎が熱を宿す塵になって消えていく。
「・・・」
カルジェン・バースはリリー・ゼノクイーンを見つめる。
「リリー、神具を渡して」
カルジェン・バースは疑似神気でできた糸を手に纏う。
「丁度いい。私も欲しいものがあるんだ」
リリー・ゼノクイーンは黒鞘に納まった刀を無から生成して握った。
「渡してもらおう。天星ナハトが残した神の文字を・・・」
リリー・ゼノクイーンは黒鞘から赤く輝く刀を抜いた。
「糸技・・・千山砕斬!!」
カルジェン・バースは両腕を交差するように振った。
青緑色の線が空を駆け巡ったその瞬間、地上にあるありとあらゆるものが切れた。
「・・・」
リリー・ゼノクイーンは飛んでくる糸を赤く輝く刀でいとも簡単に弾いていく。
「流石の余裕だね。第三代戦姫隊隊長!!」
冷や汗をかいたカルジェン・バースは笑みを浮かべながら糸を放つ。
「久々にその呼ばれ方をされたような気がするよ」
リリー・ゼノクイーンが糸を弾いたその瞬間、カルジェン・バースがリリー・ゼノクイーンに接近して綺麗なフォームの蹴りを放つ。
しかし、リリー・ゼノクイーンはカルジェン・バースの蹴りを流れるように弾いた。
「・・・え?」
カルジェン・バースは無駄のない動きで切り返される赤く輝く刀を見て驚く。
(こ・・・こいつ・・・何者だ・・・)
顔を斬られたカルジェン・バースはリリー・ゼノクイーンを見て冷や汗を垂らす。
一方、波打ち際の砂浜。
意識を失っていたアージヴァイズが潮騒で目を覚ました。
周囲には大破したAA-09Aの残骸が転がりオレンジたちが力なく倒れ伏している。
「気が付きましたか。一番早い復帰ですよ」
緑眼、薄緑色髪ショートツインテール、薄緑色のカッターシャツを着て黒いミニスカートを穿いた少女のように小さな女性がアージヴァイズに声をかける。
「・・・誰だ・・・?お前・・・」
ゆっくりと起き上がったアージヴァイズは警戒心を抱きながら謎の女性を見つめる。




