三十七章 調査へ
ラグジェパレスカンパニーの役員たちと話を終えたベネローブはリリーに連れられてリリーたちの部屋に向かう。
「はい、護身用の拳銃」
リリーはベネローブに拳銃を差し出した。
「拳銃・・・?」
ベネローブに差し出されたのは、一見銃とは思えないグルーガンのような不細工な拳銃だった。
「変な見た目だが甘く見るなよ?認証式トリガー搭載、無反動で十一ミリ弾相当の威力がある化け物だ」
リリーはベネローブに全長二・五センチの小さなエネルギーカートリッジが十本刺さったロールマガジンを差し出した。
「・・・なんだよ。そいつが例の幼馴染か?」
アージヴァイズはリリーに引っ付くベネローブを蔑んだ目で見てそう言った。
「TT-42B-61 ゲッティの操縦士だよ。接点は特にない」
リリーはアージヴァイズを見てそう言った。
「そのゲッティっていうのは鹵獲されたっていう疑似神姫?」
ミッケはリリーを見てそう言った。
「そうだよ」
リリーはミッケを見てそう言った。
「・・・そろそろ疑似神姫たちを調べる技術者たちに呼ばれる頃かな」
リリーが携帯端末で時間を確認したその時、ドアがノックされた。
ビクついたベネローブはドアに拳銃を構えて引き金に指をかけた。
「どうぞ」
リリーはドアを見てそう言った。
「・・・」
ドアを開けて現れたローランにベネローブは引き金を引こうとする。
しかし、銃口の先にいるのが味方だと識別した拳銃は、即座に引き金を強制ロックした。
「・・・」
ローランを見たベネローブは拳銃を下ろした。
「時間か?」
リリーはローランを見て笑む。
「はい」
ローランは短くそう答えた。
「行こうか」
リリーはベネローブを見て笑むと立ち上がった。
「う、うん・・・」
ベネローブはリリーにつられて立ち上がる。




