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二十八章 新たなる拠点、レムフィト

同年、九月八日。

異動命令が出た少女たちが東和連合レムフィト支部があるレムフィト北海岸、モントベルワーズ州へ到着した。

レムフィト北海岸の町へ早く到着した少女たちは、リリーの奢りでのんびりと昼食をとっていた。

「レムフィトのご飯美味し~」

フォークを片手に持ち、口にトマトソースをベッタリ付けた黄色いシンプルなワンピースで身を包んだオレンジは海鮮トマトパスタを幸せそうな笑みを浮かべる。

「うんめぇ~」

赤い横線が一本入った黒い服を着て黒いショートパンツを履いたアージヴァイズは海鮮トマトパスタを食べ進める。

少女たちはあっという間に昼食を食べ終えて街を観光し始めた。

しかし、町に現地人は居ない。

居るのは狐の耳と尻尾を生やした燦水天狐族と燦水天狐族に擬態して生きてきたロングイヤーフォックスマンだ。

「レムフィト人が居ねぇ・・・」

アージヴァイズはレムフィト皇国風の建物で生活する人たちを見てそう言った。

「レムフィトの土地は燦水天狐族と長耳狐族に買い漁られてるからな。海岸も港も漁業会も千蘭宮とタルミスに占領されてる」

赤紫色のリボンがついた黒いワンピースで身を包んだリリーは周りを見渡す。


少女たちは少し早めに東和連合レムフィト支部があるモントベルワーズビーチ基地に到着した。

「戦姫隊の皆さま。お待ちしておりました。当基地の指揮官、ローラン・フォルト・ベネトです」

ローランはリリーたちを見て笑みながら言った。

「町、レムフィト人居ないんだな」

アージヴァイズはローランを見てそう言った。

「ええ・・・まあ、時代の流れというやつですよ」

アージヴァイズの皮肉にローランは苦笑いを浮かべて応じた。

「海鮮トマトパスタ、美味しかったよ」

オレンジはローランを見て笑みながら言った。

「それは良かった。ここの海の幸は世界一ですからね。さて・・・雑談はここまでにして、皆さんの部屋をご案内しましょう」

ローランはリリーたちを見て笑みながら言った。


少女たちに用意された部屋は1LDKの部屋。日当たりも程々に良い。

「広ーい!」

オレンジは部屋を見てはしゃぐ。

「前の部屋とは大違い・・・」

藍色の貴族服のような高貴な服で身を包んだエコーは部屋を見渡す。

「もうここを本部にした方が良いよ」

エコーはクッションが敷いてある木製の椅子にぴょんッと座った。

「そう言えば、どうして私たちはレムフィトに送られたの?騒ぎを起こしたのは黒い奴じゃん」

エコーはミッケに疑問を投げかける。

「戦姫隊の存在を知られたくないんだにゃ」

ミッケはエコーを見る。

「どうして?」

「さぁ。それはわからないにゃ」

ミッケは枕に顔を埋める。

「リリーは絶対に何か知ってる。黒い奴がゼノクイーンを渡せとか言ってたし・・・」

アージヴァイズはエコーを見つめる。

「ゼノクイーンに何か秘密が?」

オレンジはアージヴァイズの言葉を受けて疑問符を浮かべる。

「秘密しかないだろ。AA-09Aの中で唯一個人の所有物なんだぞ?」

アージヴァイズは当然だと言いたげにそう答えた。

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