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百八十七章 決着の時

暴走した神ノ雫・終夜の内部では、悪魂が飛び交い梨々香に突撃しては燃えて消えていた。

「・・・」

照赫する神刀華炎を握った梨々香は超巨大な雫を見ていた。


「ヌゥゥオォォォォ!!!!」

白梅の足を掴むビゼルは徐々に鈍い朱色に変色していく周りを見て冷や汗を垂らしながら叫んだ。

「止まれリベードリヒ!!このままだと消えてしまうぞ!!」

ビゼルは白梅を見て怒鳴った。

「もう会えなくなってしまうぞ!?梨々香は悲しむだろうなぁ!!」

冷や汗を垂らすビゼルは必死に語り掛ける。

しかし、白梅がその声に反応することはない。

「やめろ・・・やめろォォォォ!!!!」

白梅と老若男女様々な笑い声が響く中、ビゼルと白梅は深海のような暗く寂しい場所に突入する。





「ッ!?」

ビゼルは驚きながら周りを見渡す。

「こ、ここは・・・?」

ビゼルは朱(あか)く淀んだ空と白い砂漠が広がる空間を前に立ち尽くす。

「無垢世界」

白梅の声にビゼルは驚きながら前を向く。

「私はここをそう呼んでいる」

折れた宿幼の神核を持った白梅はそう言うと振り返ってビゼルを見た。

「それがお前の本当の姿か」

ビゼルは白梅を見つめる。

「そうだ」

白梅は短く答えた。

「・・・それを寄こせ」

折れた宿幼の神核を見たビゼルは手を差し出した。

「ビゼル・オブ・シーモア。銀氷の力を手にしてなぜ更なる神力を求める」

白梅は折れた宿幼の神核を見つめる。

「世界を統べる永遠の覇者になるためだ。さぁ、寄こせ!!」

「お前に世界を統べることなどできない。もちろん、私にも成し得ない」

白梅はビゼルを見る。

「黙れ!・・・私にならできる」

ビゼルは白梅を見つめる。

「・・・」

白梅は呆れたようにビゼルを見る。

「・・・月浜を育て、極東連合を大きくしたのも全て私だ!サトリを解放したのもラバログで神気融合を起こしたのも全て私だ!!これだけ偉大な革命を起こして来た私が世界を手に入れて何が悪い!永遠の命を手に入れて何が悪い!!」

ビゼルは両手を広げて怒鳴った。

「私は必ずこの世界を手に入れる!!」

最上大業物燦永六華を生成して握ったビゼルは白梅を見つめる。

「ならば試してみるが良い」

白梅がそう言った瞬間、世界の雰囲気が重くなった。

「そして、知るが良い。己の弱さを・・・己の愚かさを」

白梅は極限まで冷たく重たい神気を放ちながら白い六華(りっか)を生み出した。

「・・・」

髪と服が靡くビゼルは白い六華を砕き、生成される神剣白華を握った白梅を見て冷や汗をかく。

「・・・」

最上大業物燦永六華を一振りしたビゼルは力強く歩みを進めて白梅に突撃した。

神剣白華と最上大業物燦永六華は何度もぶつかり合って火花が散る。

白梅は神剣白華を握る手に少し力を込めてビゼルを吹き飛ばした。

吹き飛ばされたビゼルは冷気を放って止まる。

「はぁぁッ!!」

ビゼルは氷山と見間違うような超巨大な青黒い氷塊をいくつも生成して飛ばした。

「解」

白梅は氷山と見間違うような超巨大な青黒い氷塊に向かってゆっくりと右手を伸ばして広げる。

すると、氷山と見間違うような超巨大な青黒い氷塊が一瞬にして砕け散った。

最上大業物燦永六華を握ったビゼルは煌く氷の粒を突き抜けて白梅に突撃する。

白梅は突き立てられた最上大業物燦永六華を簡単に避けた。

そして、ビゼルの背に触れる。

その瞬間、ビゼルの体が粉雪になって崩れた。

「な、何・・・が・・・」

体が崩れていくビゼルは唖然とする。

「君は神になろうとその程度なの。何をしようが世界になど届かない」

白梅はビゼルから抜き取った俗世の大権、鎮魂の権を見つめる。

「・・・私の力・・・私の命ッ!!」

力を抜かれたビゼルは悲しそうに言いながら砂になって消えた。

静寂が訪れた空間の中で白梅がゆっくりと鎮魂の権を踏み潰した。

「・・・」

白梅は折れた宿幼の神核を拾い上げた。

「・・・」

折れた宿幼の神核を見つめる白梅から薄い水色の光が発生し、その光は折れた宿幼の神核を包み込む。


「白梅・・・」

梨々香は神刀華炎が刺さる場所から溢れ始める黄金の光を見て笑む。

「ギュオォォォォォォォォン」

暴走した闇は際限なく狂神を放ち続ける。

「キリがない!」

聖槍・断罪を握ったウェンディは次々と狂神を薙ぎ倒す。

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