最終章 闇を破り光り輝け、神滅と希望の神グローニア
「白梅!!」
神刀華炎を握り込んで刀身に纏わせる炎を強めた梨々香は大声で名前を呼ぶ。
「・・・梨々香!!」
白梅は昼色の神気弾と金色の神気弾を生成すると、互いに螺旋を描いて昇っていった。
「・・・」
黙って笑んだ梨々香は神刀華炎を抜いて神ノ雫から離れた。
その瞬間、穴から黄金の光が噴水のように溢れ出した。
金切り音と重低音が混じった異音が轟く中、神ノ雫が砕け散る。
空に現れた白き烈光は明滅しながら消えていった。
「・・・」
白梅を抱えた梨々香はゆっくりと降下して着地すると同時に倒れた。
「梨々香!」
梨々香を尻に敷いた白梅は少し慌てる。
「・・・」
梨々香は白梅を見て笑むと白梅を抱き寄せた。
「お疲れ様。本当に・・・」
白梅は梨々香を抱きしめた。
「・・・死んだ土地は戻らない・・・か・・・」
アイリアは砂と荒れ土が広がった土地を見つめる。
「神気流脈の再構築さえできればいつかは元に戻る」
ローラは砂と荒れ土が広がった土地を見つめる。
「魔女を倒すまで戻らないってことね・・・」
カスミは暁に染まる空を見つめる。
同年、七月七日。
梨々香によって正式に終戦が発表された。
目的を達成した神軍は解体され、極一部がミリア国軍に引き継がれた。
「此度の戦いは苛烈で、多くの命が消えてしまいました」
梨々香は神軍組織員たちを見る。
「・・・」
神軍組織員たちは梨々香を見つめる。
梨々香は演説の最後に宿幼の完全討伐を宣言した。
元神軍組織員は戦いが終わったことを喜び、戦いのことを懐かしそうに語って去った。
元組織員には遊んで暮らしても使い切れない報酬が渡される。
それを使って幸せに暮らしていくのだろう。
「・・・」
蒼眼、白髪ショートヘア、薄青色の着物を着て陣羽織を羽織り、黒色の半ズボンを穿いた少年は両手を見つめる。
「終わったぞ、宿幼」
梨々香は少年を見て笑む。
「その名で呼ぶな」
少年は梨々香を見る。
「じゃあ、なんて呼べばいいんだよ」
梨々香は少年に手を差し出す。
「・・・」
少年は梨々香の手を見つめる。
「早く。白梅が待っている」
「・・・」
少年は遠くから手を振る白梅を少し気まずそうに見つめる。
「・・・」
少年は梨々香に手を握られて歩み出した。
「フンッ・・・」
梨々香を見た少年は照れ隠しをするように鼻で笑うのだった。
華ノ話 カノワ-神滅と希望の神グローニア編-完全版、これにて完結でございます。
次に投稿される華ノ話 カノワは-神華繚乱編-となります。




