百八十六章 光に向かって進み続ける
路地裏で蠢く闇のスライムは明るい道を歩く人々を見る。
「・・・何だ・・・この感覚は・・・」
「どうして楽しそうなんだ・・・そんな場所に居て・・・」
日の光を浴びて蒸発する闇のスライムは再び日陰に逃げる。
「ママ!」
子供は母親に抱きつき、母親は子供を抱っこした。
「僕にも・・・僕にもそれをしてほしい!」
幸せそうな子供を見る闇のスライムが勢いよく裏路地から飛び出した瞬間、焼けながら蒸発した。
「知能も何もない失敗作の分際で何かを得ようとするな。身の程を知れ」
暗黒の霧は闇のスライムを見つめる。
「やめろ・・・」
闇のスライムは遠ざかっていく暗黒の霧を見つめる。
「やめろ・・・僕に優しくするな・・・」
蠢く闇は闇に侵食されてもなお抱き上げる白梅を見つめる。
「待て!待てぇぇぇぇ!!」
ビゼルはそう叫びながら折れた宿幼の神核を持つ白梅の足を掴んだ。
「逃がさないぞ・・・私の力!私の命!!」
ビゼルは白梅を見て必死に叫ぶ。
神気風が止んで静寂が訪れる。
「止まった・・・」
グラディスは神ノ雫・終夜を見つめる。
「闇が・・・神気が昇って・・・」
ウェンディは昇る闇を見つめる。
「ギュオォォォォォォォォン」
広がる闇が神ノ雫・終夜を覆い隠し、巨大な闇の髑髏になった。
「デカッ!!」
グラディスは巨大な闇の髑髏を見て驚く。
神ノ雫・終夜の闇眼から大量の悪魂が放たれ、狂神になった。
「悪あがきにしては中々良い」
最上大業物燦海を握った桜は大量の狂神を見て笑む。
「いっちょやるか!」
グラディスは大量の狂神を見て笑む。
「切り刻んでやる」
最上大業物千浄炎華を握ったシゼルは大量の狂神を見つめる。
「さぁ、宿幼・・・決戦だ!」
ウェンディは断罪の聖槍を生成して握った。
ウェンディたちは大量の狂神に向かって突撃する。




