百八十五章 天理照赫の奥儀
「・・・」
白梅は満月が輝く空を舞った。
「金だ!」
「銀も!」
「綺麗な石も!」
屋根を叩く綺麗な音を聞いて目を覚ました住民たちは戸を開け、外を見て笑む。
私は部下であり友でもあるお銀を失い舞い泣く。
お銀は淵の神を淵下に帰すために奮闘した末に力尽きた。
戦場へ到着した私ができたのは、お銀の亡骸を消すことのみだった。
友よ、好きだった舞を見ながらゆっくりとお眠り。
「六合の力をさらに引き出す!」
神ノ雫・終夜は巨大な雫を次々と梨々香に飛ばしながら大量の神気弾と偽神グヴァンゼァムを放った。
「剣技、天照!!」
梨々香は照赫する神刀華炎を担ぐように構えると、神ノ雫・終夜に照赫する神刀華炎を振った。
その瞬間、赫色の稲妻が広がり、凄まじい量の金色の花弁が舞い散った。
照赫する神刀華炎から放たれた防ぎ得ぬ一撃は、神ノ雫・終夜を守る巨大な雫たちを一掃して本体に大きなひびを入れた。
「なぜッ!なんで!!!!」
ビゼルは体に発生した大きなヒビから液状神気を噴き出す。
「六合め・・・どこへ消えたッ!!」
神ノ雫・終夜は再び生み出した巨大な雫を針に変形させて迫りくる梨々香に飛ばした。
照赫する神刀華炎を握った梨々香は飛んでくるいくつもの針を避け、針の上を走り、針の周りを螺旋状に飛びながら針を斬った。
斬られた針は斬り口から炎を噴き出して儚く砕け散った。
「宿幼!私に力を貸せ!!おい!宿幼!!」
神ノ雫・終夜に潜むビゼルは叫んだ。
梨々香は針状の神気弾を避けながら神ノ雫・終夜に接近し、凄まじい速度で照赫する神刀華炎を突き刺した。
「うわぁぁぁぁ!!!!」
虹色の炎に焼かれるビゼルは悲鳴を上げた。
「宿幼・・・宿幼ッ!!!!」
ビゼルは怒鳴りながら液状闇の中に入った。




