十七章 介入者
オレンジとエコーと合流したアージヴァイズは晩御飯を食べるためにレムフィト軍の食堂に行った。
食堂の扉を開けた瞬間からアウスとは全く違うことを予感させた。
肉や魚のスープ、多種多様なスパイス、米やパンの良い香りがアージヴァイズたちを包み込む。
「よっ!」
一足先に食堂に来ていたリリーはアージヴァイズたちに軽い挨拶をする。
「お前な・・・どこ行ってたんだよ!」
アージヴァイズはリリーを見て呆れたように言った。
「悪かった。まぁ、色々あったんだ」
リリーはアージヴァイズを見て笑みながらそう言った。
「ボス、その人は?」
オレンジはリリーの向かいの席に座る立派な狐耳と尻尾を生やした女性を見てそう言った。
「五彩重工の五彩 桜花社長だよ。ベネト副総帥と話をしに来たんだってさ」
リリーの紹介に応えるように五彩 桜花は軽く手を振った。
「へぇ~」
アージヴァイズたちは最新兵器の提供元であろうその大物を呆気に取られて見つめるしかなかった。
「ちょっとご飯取りに行ってくる」
リリーは桜花を見てそう言うと立ち上がった。
リリーたちはプレートとスプーンとフォークを持って列に並ぶ。
鶏肉の濃厚な旨味が染み込んだチキンライス、ふっくらと煮込まれた甘い豆、ホロホロシャキシャキとした食感のササミサラダ、ベーコンの塩気と野菜の甘みが溶け出したコンソメスープ、そして、宝石のように輝くフルーツの盛り合わせ。
席に戻る頃には、アージヴァイズたちの瞳はどんな宝石よりもキラキラと輝いていた。
最後にミッケが戻ってくるとリリーたちは食事を始めた。
アージヴァイズたちはプレートをかじる勢いでがっついていく。
「これから大陸北部ってどうなるんだろうな」
アージヴァイズはリリーを見てそう言った。
「神具は確保したし、アウスは放棄で間違いないと思うにゃ」
ミッケはアージヴァイズを見てそう言った。
アージヴァイズたちは久々に満足いく食事を楽しむのだった。




