百七十七章 第六魔塊宿幼、再誕
リベードリヒとカエデはしばらくの間互いに見つめ合った。
そして、リベードリヒの行動から神具を巡る最後の戦いが始まった。
「・・・」
第七の神具を握ったカエデはリベードリヒの行動を予見して的確に攻撃を避ける。
(封印の偉刀は流石に避けるか・・・面倒な奴だ)
リベードリヒはカエデを見ながら神具を第二の神具に切り替えてすかさず振る。
カエデは第七の神具でリベードリヒの攻撃を弾いていく。
「神の威光を受けて散れ」
カエデは第七の神具を頭上で回しながら力を溜める。
リベードリヒは神具を第四の神具に切り替えて構えた。
「裂!」
カエデが第七の神具を振ると夜色の斬撃波が円形に広がった。
リベードリヒは第四の神具で斬撃波を相殺するも滑りながら大きく後退した。
「解!」
カエデが第七の神具を振ると昼色の斬撃波が円形に広がった。
リベードリヒは第四の神具で斬撃波を相殺するも第四の神具が強制的に消滅させられた。
「これが第七の神具の力ッ・・・!!」
リベードリヒは第二の神具を生成して握る。
「創!」
カエデは第七の神具を振り上げてふわふわと舞うように飛び上がった。
リベードリヒは第七の神具と激突した拍子にその身が砕けた第二の神具を見ると、薄い銀色の光を纏うカエデに視線を移した。
「滅!!」
カエデはリベードリヒに第七の神具を突き立てた。
金属を削るような破砕音が鳴り響き、霧状に広がる銀色の光から凄まじい爆発が発生する。
「・・・」
銀色の爆発から逃げたリベードリヒは銀色の光から飛び出してくるカエデを見つめる。
リベードリヒは第七の神具を避けながら神具を生成すると第一の神具で次の攻撃を防いだ。
「・・・この力・・・」
第一の神具を握ったリベードリヒは次々と地面から生える金の柱を避ける。
「四華神力・・・」
リベードリヒは第六の疑似神具を生成して握ると光の矢を放ちながら金の柱の上に乗った。
「・・・」
カエデは光の矢を第七の神具で防いでいく。
「神技、紅轟破炎!!」
リベードリヒは両手で握った第一の神具を力一杯振り抜く。
「創!」
カエデは轟音と共に広がる紅い炎を飛び上がって回避した。
「神技、閃鋭黄界!!」
神具を第五の神具に切り替えたリベードリヒは黄色の斬撃波を放つ。
カエデは斬撃波を避けると、接近する巨大な神気を探知する。
「もう片方の宿幼・・・」
リベードリヒは近づいてくる神気を探知して言葉を零す。
「さっさと終わらせて神核を手に入れなきゃ・・・」
カエデは焦りながら言葉を零す。
「壊!!」
第七の神具を突き立てたカエデはリベードリヒに向かって急降下する。
「遊びは終わりだ」
リベードリヒは白い神気風を放ち、カエデを吹き飛ばした。
「・・・何・・・?この感覚・・・」
カエデは困惑しながらリベードリヒを見つめる。
「・・・」
リベードリヒが昼色の神気弾と金色の神気弾を生成すると、互いに螺旋を描いて昇っていった。
「神滅」
二つの弾が激突したその瞬間、金切り音と重低音が混じった異音が轟く。
そして、法則を無視した異常なまでの気気滅却法が辺りの神気諸共カエデを消し飛ばした。
「・・・」
リベードリヒは錆びた第七の神具を引き寄せた。
神気を失い、元の姿に戻った第七の神具は、リベードリヒに触れた瞬間、再び力を取り戻した。
「揃えたようだな」
ビゼルはリベードリヒを見る。
「あぁ、揃った。最後の一本は少し苦労したが・・・」
リベードリヒはビゼルを見つめると、第七の神具を自身に突き刺して吸収した。
(か、体の制御権が・・・ッ!!)
第七の神具を吸収したリベードリヒは脱力して冷や汗を垂らす。
「私たちは二人で一人だ。もう片方の宿幼」
ビゼルはリベードリヒに近づいた。
「・・・そうだな。もう一人の僕」
リベードリヒはビゼルの肩を掴んだ。
(これは・・・??)
ビゼルは何か巨大なものを押し付けられるような感覚に襲われながら液状神気を吐いた。
(おれの・・・図ったなッ!?宿幼ッ!!)
リベードリヒは悲鳴を上げる。
「・・・これが世を統べる者の力ッ・・・」
液状神気を吐くビゼルの顔に亀裂が現れる。
リベードリヒとビゼルは引き寄せられていく。
そして、リベードリヒとビゼルは融合していった。




