百四十九章 大陸南部に現れし恐日(ラーフィア)
「シュペー、みんなを連れて逃げろ」
ミューテはラーフィアに向かって歩き始めた。
「・・・わかった」
アイリアは最上大業物日炎を鞘に納めてサクチャーたちを見た。
「ついて来てよ?」
アイリアはサクチャーたちを見てそう言うと走って逃げた。
サクチャーたちもアイリアに続いて逃げた。
「弱そう」
ラーフィアがミューテを見てそう言った瞬間、最上大業物天現烏輪がラーフィアを狙って空を斬った。
「・・・」
ミューテは側面を叩かれて綺麗に折られた最上大業物天現烏輪を見て唖然とする。
「最古参もこの程度か」
ラーフィアは途轍もない速度と精度の格闘を繰り出した。
ミューテはラーフィアの攻撃を防ぐことしかできない。
一方、アイリアたちは全力で走っていた。
「ミューテ先生、大丈夫でしょうか」
サクチャーは走りながら問う。
「ミューテなら何とか切り抜ける。あの人はそういう人だ」
アイリアは走りながら答えた。
ラーフィアの攻撃を避けたミューテはラーフィアを蹴る。
しかし、ラーフィアに足を掴まれて投げ飛ばされた。
ラーフィアは何かを察知したように二秒ほど止まる。
ミューテはこの隙を逃すことなく攻めに転じた。
「烏輪、不死鳥纏い」
折れた最上大業物天現烏輪を握ったミューテは斬りかかった。
「創」
赫い灰のような神気を放つラーフィアはミューテを指さした。
その瞬間、ミューテの目の前に土の壁が現れた。
ミューテは折れた最上大業物天現烏輪を土壁に投げて打ち砕き、ラーフィアに向かう。
その瞬間、ミューテが突如現れた界に吸い込まれて消えた。




