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百四十八章 闇霧を裂いて

午前八時四十一分。

大陸南部ペテゼ小国で寝ていたアイリアが起床した。

生き物の形を残した聖陽水晶に囲まれたアイリアは塩豚をナイフで削ってフライパンで焼きながら石のようなパンを水に入れた。

「はぁ・・・なんで常夜化してるのに暑いんだよ」

アイリアは憎そうに常夜化した空を見つめる。

「強くて優しいお姉さん、ご飯を恵んでくれませんか?」

ボロボロな服を着た汚れた少女はアイリアを見る。

(神軍が取り残すはずがない。ということは、こいつも奴らの仲間か)

アイリアは柔らかくなったパンを水から取り出した。

「神軍の組織員が近くを巡回してるから、座って待ってな」

アイリアはボロボロな服を着た汚れた少女を見る。

(いいや、今すぐ戦うべきか?)

アイリアは静かにうなずいて座ったボロボロな服を着た汚れた少女を見ながらパンを食べた。

「人が居る」

部隊長級組織員を連れたミューテがアイリアに向かう。

(ラッキーだ・・・ミューテが居るなら・・・)

アイリアは部隊長級組織員柄たちを見た。

「大丈夫か?」

サクチャー部隊長級組織員柄がアイリアとボロボロな服を着た汚れた少女に近づいた瞬間、辺りに異常なほど心地よい甘い香りと温かさが広がった。

「・・・不味い!!」

ミューテは黒鞘から最上大業物天現烏輪を抜いた。

「な、何だ!?」

サクチャーは周りを見ながら剣を抜いた。

「やっぱりか!」

アイリアは黒鞘から最上大業物日炎を抜いてボロボロな服を着た汚れた少女の首に最上大業物日炎を振った。

最上大業物日炎はボロボロな服を着た汚れた少女の首に当たると火花が散った。

「・・・天道大聖に烏輪大聖か。これは良い収穫だ」

ボロボロな服を着た汚れた少女はアイリアとミューテを見て笑む。

(こ、こいつ・・・闇化生物じゃないッ・・・!)

ミューテは飴のようになって変化するボロボロな服を着た汚れた少女を見て目を見開いた。

「・・・」

甘幻眼、白髪ロングヘア、黒色が基調のカラフルな飴玉がたくさん付けられたワンピースで身を包んだ乙女のような女性、第五魔塊魅惑は優しい笑みを浮かべた。

魅惑はアイリアを吹き飛ばして蜜でミューテたちを包んだ。

しかし、その瞬間、途轍もない斬撃音と共に蜜と魅惑の四肢が一撃で切断された。

「・・・え?」

魅惑は唖然とする。

(・・・斬ったッ!!剣技・・・?いや、瞬斬だ!)

アイリアは魅惑を見て笑む。

「ヒィィィィ!!!!」

地面に転がった魅惑は向かってくるミューテを見て悲鳴を上げた。

「助けろ・・・助けろ!!ラーフィアァァァァ!!!!」

魅惑が闇の霧になって消えたその刹那。最上大業物天現烏輪は闇の霧を切り裂いた。

「逃がしたか・・・」

ミューテは姿勢を戻して最上大業物天現烏輪を一振りした。

その瞬間、空中が赫色の稲妻を放った。

「・・・」

アイリアとミューテは散り散りになって消え去る闇の霧から距離を取った。

二人が空中に走る赫色の稲妻を見ていたその時、空間が引き裂かれて界が生まれた。

「・・・」

宙に生まれた界からチャラチャラキラキラと金属がぶつかり合う音を響かせながらラーフィアが出てくる。

「ラーフィア・・・」

最上大業物日炎を握り込んだアイリアはラーフィアを見て冷や汗をかいた。

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