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百四十四章 姉妹の力、爆発

アージヴァイズはキャロッティを全力で引っ張った。

アレスの拳はギリギリで空を切り、風圧でアージヴァイズとキャロッティが吹き飛んだ。

「クソが!!」

キャロッティを抱えて転がったアージヴァイズは起き上がりながら怒鳴った。

「後でぶん殴ってやる・・・」

アージヴァイズはオレンジを鋭く睨む。

「今回ばかりは止めません・・・」

キャロッティは苦しそうに咳き込む。

「伏せろ!!」

ミッケは大業物明乃白隼で大剣マティアスの刺突を鍔で受け止めた。

ミッケは凄まじい勢いで吹き飛び、砕けた鍔と柄と鎺と刀身がバラバラになって散らばった。

「ミッケさん!」

伏せたキャロッティは地面を転がって動かなくなったミッケを見る。

「こいつ・・・弱ってねぇか?」

地面に片膝をついたアレスを一瞬確認したアージヴァイズは建物の陰に向かって逃げる。

「・・・」

アレスはゆっくり立ち上がるとキャロッティを見た。

「ここまで神気が色濃く見えるなんて・・・!!」

キャロッティは大きく飛んで大剣マティアスの刺突を避けた。

「クソ・・・弱っててこれとかなしだろ!!」

アージヴァイズは口の中に入った砂を吐きながら建物の陰に隠れた。

「姉さん!姉さん!」

キャロッティは土煙で身を隠しながらアージヴァイズの所に駆け寄った。

「どうした?」

アージヴァイズはキャロッティを見る。

「初めてぶつかった時のこと、覚えていますか?」

キャロッティはアレスの位置を確認する。

「あぁ」

アージヴァイズは周りを見渡すアレスを見ると建物の陰に顔を隠した。

「っていうか、思い出させるなよ。恥ずかしいんだから」

アージヴァイズはキャロッティを見る。

「あの時、爆発が起きましたよね?」

「あぁ、水蒸気爆発って言うんだっけ?」

「はい」

「それがどうした?」

「その水蒸気爆発をあいつにぶつければかなりのダメージになるんじゃないですか?今回は二人とも真剣ですし」

キャロッティはアージヴァイズを見る。

「一か八か過ぎるけど・・・やるか!」

アージヴァイズは業物二頭水龍を握り直した。

「行きますよ?」

キャロッティの声と共に二人が建物の影から飛び出した。

「何やってんの!?」

ミッケを治療していたエコーはアージヴァイズとキャロッティを見て驚く。

「ほう、向かってくるか」

大剣マティアスを握ったアレスはアージヴァイズとキャロッティを見てそう言った。

「マジで許さねぇからな・・・あのオレンジ野郎!!」

アージヴァイズの怒鳴り声と共に業物灼龍と業物二頭水龍がぶつかり、巨大な水蒸気爆発が発生してキャロッティとアージヴァイズが吹き飛ばされた。

よろけたアレスは地面に大剣マティアスを突き刺し、その場に片膝をついた。

「アァァァァ・・・」

アレスは静かでありながらずっしりと響くうめき声と共に血色の霧となってどこかへ飛んでいった。

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