百二十六章 極まる怠惰、極まる傲慢
試験が終わると、特殊な採点機と五十人の試験官による採点が行われた。
採点中の空気は地獄。時々嗚咽も聞こえる。
「アージヴァイズ・ベルコント・ニコル」
試験官はインカムの電源を入れてアージヴァイズの名を呼ぶ。
「は、はい!」
アージヴァイズは立ち上がる。
「論外だ。帰宅しろ」
試験官はアージヴァイズを見つめる。
「そ、そんな・・・」
アージヴァイズは驚く。
「お見送りします」
着物を着た女性たちはアージヴァイズを見て笑む。
「・・・」
唖然とするアージヴァイズは着物を着た女性たちに優しく両腕を掴まれて連行された。
「シャーリー・スター・ヘンリクス。惜しくも百九十八点!次は頑張りなさい」
「・・・」
シャーリーは立ち上がり、お辞儀して試験会場から出た。
筆記試験の段階で十六名が失格となり、百七名が残った。
正午十二時。
失格となったアージヴァイズが梨々香と会っていた。
「残念でしたね。次はしっかり勉強して挑みましょうか」
梨々香はアージヴァイズを見て笑む。
「お前・・・こうなるとわかってて私に推薦状を出したんだろ!!」
アージヴァイズは梨々香を見て怒鳴った。
「えぇ、わかってましたよ。ですが、私は一パーセントの確率に賭けてみたかったんです」
「お前に推薦されたせいで私は恥をかいた・・・」
アージヴァイズはうつむく。
「そうですか。それは失礼しました」
「私は!!お前のその態度が気に入らない!!どこか人を小ばかにしているような態度!!」
アージヴァイズは梨々香に指をさして怒鳴った。
「そうですか?そんなつもりはないんですけどね」
「どれだけ前から生きてるか知らねぇけど、エラそうにしやがって!!」
「約五十億年は生きています。こう見えて結構偉いんですよ?」
「・・・テメェ・・・」
怒筋を浮かべたアージヴァイズは拳に力を込めた。
「ヒーリアズラビットの小娘。話が済んだのなら席を譲っておくれ」
桜はアージヴァイズに声をかける。
「・・・」
アージヴァイズは桜を見て慌てて立ち上がると、逃げるように食堂から去った。
「少しは自分を見つめなおせただろうか・・・」
梨々香はため息をつく。
「あの程度じゃ無理でしょうな」
桜は梨々香を見る。
「白梅に会うまでには何とかしないと」




