百二十章 剣王
一方、神軍アウス拠点に滞在していたエコーたちが月浜に向けて出撃していた。
「神気情報の暗色化を確認。発生地は月浜です。注意してください」
ヘルベルタ級衛星戦姫を装備したミッキー・ウォートリー・フォックスは端末を見ながら指示を出す。
「発生地月浜!?月浜の何とか県何とか町とかじゃなくて!?流石に規模がデカすぎない?」
エコー・ゼレヴィアンは驚く。
「攻撃するって言う時にこれか・・・」
グリードリヒ・フォンドレシアは少し嫌そうに呟く。
「高咲が人為的に起こした・・・?」
キャロル・オフィリアは少し考える。
「それはない。そんなことできるなら、陛下が黙ってるはずがない」
ミッケ・クイーンキャットは真っすぐと水平線を見つめる。
「春雫海を抜け、オレンジ・ゴールドマスターと合流してください」
端末からミッキーの声が聴こえた。
「了解」
エコー・ゼレヴィアンが春雫海に突入しようとしたその時、地鳴りのような唸り声と共に海面が揺れた。
「なんかヤバい奴いるでしょ・・・絶対」
ジュリア・アイノアは冷や汗をかく。
一方。
「・・・」
神刀華炎を握った梨々香が全長四百メートルはある超巨大な闇化生物を見ていると、超巨大な闇化生物にサトリの顔が出来た。
「グゲェェェェェェェェ!!!!」
サトリの顔は梨々香を見て笑みを浮かべ、叫びながら口から闇を垂らした。
「おぉっき~・・・」
ヴェルベサは上空から超巨大な闇化生物を見て驚く。
「・・・」
梨々香は神刀華炎を握り込んだ。
「グゲェェェェ!!!!」
超巨大な闇化生物が超巨大な触手を動かし、梨々香に向かって振り下ろす。
「・・・」
梨々香はそんな超巨大な触手に向かって神刀華炎を一振りした。
その瞬間、途轍もない衝撃波が発生して超巨大な触手が斬れた。
超巨大な触手は傷口から大量の淡い橙色の水晶片を噴き出す。
梨々香が神刀赤閃を生成して握ったその瞬間、超巨大な触手が振り下ろされる。
梨々香が超巨大な闇化生物に向かって神刀赤閃を投じ、間髪入れずに神刀華炎を迫る触手へと振り上げる。
すると、相殺の勢いだけで超巨大な触手が根元から粉々に消し飛んだ。
「はぁあッ・・・!!」
凄まじい速度で神刀赤閃まで移動して握り込んだ梨々香は超巨大な闇化生物の周りを螺旋状に上がりながら斬り進む。
「グゲェェェェェェェェ!!!!」
超巨大な闇化生物は途轍もない速度で全身を切り刻みながら向かってくる梨々香を見て悲鳴を上げた。
「す、すごッ!!」
観測鏡を使って山岳から超巨大な闇化生物を見るレジェニス・レイスは広がる光を見て驚く。
「天道、灼華炎冠」
神刀華炎を担ぐように構えた梨々香は神刀華炎を振って一回転した。
静寂と共に太陽と間違うような炎が生まれて広がった。
炎が収まると轟音が轟き、聖陽水晶が月浜に降り注いだ。
「・・・これが剣王・・・か」
ラーフィアは消える太陽を見つめると、笑みを浮かべてどこかに立ち去った。




