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百十八章 白梅の正体

梨々香とヒルデガルトは焼き肉屋に入り、注文を始めた。

「特上コース。飲み物はお茶で」

梨々香は店員に注文する。

「はい」

ペンを持つ店員は伝票に書き記すと厨房に向かって歩いていった。

「目標が来ました」

店員に変装する月浜軍の新兵はサスキア・ベアトリス・スミスを見る。

「一か八か・・・どちらでも良い。捕まえてしまえばそれで良い」

サスキアは映像が映るモニターの方を向く。

「・・・おしぼりを渡してきます」

月浜軍の新兵はおしぼりを持って厨房から出た。

月浜軍の新兵は梨々香とヒルデガルトを見ながら近づいた。

「・・・おしぼりです」

月浜軍の新兵は梨々香とヒルデガルトの前におしぼりを置く。

「ありがとう」

ヒルデガルトは店員をする月浜軍の新兵を見る。

「・・・」

月浜軍の新兵は一瞬ヒルデガルトを見て厨房へ戻った。

梨々香とヒルデガルトはおしぼりで手を拭き始めた。

「梨々香、今までごめん。僕は君に嫌われるのが怖くて君から逃げていた」

眉を顰めたヒルデガルトは梨々香を見る。

「悪いのはヒルデガルトだけじゃない。ヒルデガルトの気持ちを考えずに動いた私も悪かった。ごめん」

梨々香はヒルデガルトを見る。

「・・・僕の時間・・・やっと動き始めた気がする」

ヒルデガルトは梨々香を見て笑む。

「そうか。それは良かった」

梨々香はヒルデガルトを見て笑む。

「飲み物です」

月浜軍の新兵は机に緑茶入りグラスを置く。

「ありがとう」

梨々香は店員をする月浜軍の新兵を見て笑む。

「結構前に妻を助けてくれたみたいだね。妻に代わって礼を言うよ」

梨々香はヒルデガルトを見て笑む。

「・・・彼女の正体・・・もうわかっているか」

ヒルデガルトは梨々香の様子を見て察するとグラスを持ってお茶を飲んだ。

「半分半分だよ。確信は持てていない」

梨々香はグラスを持った。

「原初の存在、四華の内の一柱、昼華・・・」

梨々香はお茶を飲んだ。

「お待たせしました。特上コースです」

月浜軍の新兵は肉が乗った皿を机に置く。

「ありがとう」

梨々香は月浜軍の新兵を見て笑む。

「・・・」

月浜軍の新兵は梨々香たちを見ると足早に厨房へ戻った。

「やはり効かないか・・・」

「もっと入れましょうか」

月浜軍の軍人たちはサスキアに指示を仰ぐ。

「いや・・・これ以上入れれば確実に気付かれてしまう」

サスキアはため息をつく。

「さ、どんどん食べな」

トングを持った梨々香は肉を焼いていく。

「うん、食べる」

ヒルデガルトは笑みながら箸を握った。

「いつの間に箸を使えるようになったんだい?」

梨々香はヒルデガルトを見て笑む。

「暇だったから、練習したんだ」

ヒルデガルトは梨々香を見て嬉しそうに笑む。

「そうか。上手じゃないか」

梨々香は肉をひっくり返す。

「・・・」

ヒルデガルトは照れた笑みを見せた。

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