百八章 神断の聖剣を巡る戦い
一方、前髪が斜めに切れ、顔に切り傷がついたサトリはアーヴァン王国跡地の発電所に来ていた。
「一番最初に私を察知してしまうとは・・・」
リベードリヒはサトリを見つめる。
「その剣・・・」
サトリは少し不思議そうに呟く。
「そろそろ返してもらおうか。宿幼の欠片を」
リベードリヒがそう言い放った瞬間、サトリがリベードリヒに途轍もない速度で向かった。
「・・・」
リベードリヒは左腕でサトリの拳を防ぐも吹き飛ばされた。
リベードリヒは空中で体勢を立て直し、重力を無視するように鉄骨の側面に止まった。
その瞬間、サトリの踵落としが鉄骨に命中して鉄骨が潰れながら折れた。
「中々鋭い攻撃だ」
リベードリヒは笑みながら拳を握り込んだ。
「だが、つまらんな」
リベードリヒが手刀を振ると、途轍もない異音と共にサトリの左腕が斬れた。
「ッ!!」
サトリは左腕を見て驚く間に四肢が切断されて地面に転がった。
「運の悪い奴め」
リベードリヒはサトリを見て笑う。
「おのれ・・・六合ッ!!」
サトリは一瞬にして体を治してリベードリヒに殴り掛かった。
不意打ちを受けたリベードリヒは斬撃波を放つも乱気に防がれた。
斬れた幻想乱気が飛び散る中、サトリは攻勢に出る。
しかし、リベードリヒは神気風でサトリをいとも簡単に吹き飛ばした。
「・・・」
サトリは空中で止まり、リベードリヒを見た。
「生に固執する存在は大好きだ。喚き、泣き叫べばなお良い」
リベードリヒは向かってくるサトリを見ながら笑みを浮かべた。
「千刃格子」
リベードリヒの辺りから稲妻が発生して巨大な斬撃波が発生した。
「ッ!!」
サトリは格子状に変化する巨大な斬撃波を見て冷や汗を垂らした。
(何とか・・・受け止めるッ!!)
サトリは膨大な幻想乱気を集中させた。
格子状の斬撃波と膨大な幻想乱気がぶつかると凄まじい冷気が発生した。
「受け止められるか?私の技を!!」
リベードリヒは笑みながら大声を出す。
「・・・」
歯を食いしばったサトリは幻想乱気を集中させ続けた。
辺りを冷気が包み始めたその瞬間、大爆発が発生した。
凍結した幻想乱気が途轍もない速度で飛び散り、一発の破片がリベードリヒの肩に突き刺さった。
「・・・」
床に倒れたサトリは妖血を垂らしながらゆっくりと起きてリベードリヒを見た。
「・・・」
リベードリヒは肩を押さえる。
「幻想に・・・堕ちろ!!」
妖血塗れのサトリはリベードリヒを見て大声でそう言った。
サトリは破片に力を送り、リベードリヒを幻想の中に落とした。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・」
息を荒げるサトリは体を引きずりながらリベードリヒに近づく。
「さぁ・・・どんな幻想を・・・」
サトリはリベードリヒに触れた。




