アルベールvs鋼のザクセン軍 インターミッション
「戻ったかアルベールよ!」
王宮に戻ったアルベールは、さっそく王様に謁見をしました。
王様は玉座から立ち上がり、アルベールは膝を突いてひざまずきます。
「赤き竜の討伐の任を途中で離脱し、あまつさえアルマースの飛行を認可しての救出……このアルベール、羞恥の極みで陛下に顔向けができませぬ!」
王様はわざわざ歩み寄って、ひざまずくアルベールを助け起こします。
「何を言う。そなたは立派に任務を果たしてこうして帰ってきたのだ。アルマースの承認に、各国につなげたのも安いもの。それもそなたが必ず生きていると信じていたからである」
「ははっ!」
アルベールの肩に王様が手を置き、万感の想いで見つめ合います。
王様に上がってきた報告で言えば、アルベールは生死不明と処理されて不思議ではありませんでした。
それがこまで堅固な信頼を向けられていたのです。
アルベールの胸は、熱い想いでいっぱいになりました。
「陛下、赤き竜騎士ゼヌとの戦いの果て、墜落してからの私の冒険をどうかお聞きください」
「うむ、そなたが墜ちてから今日まで、果たしてどのような冒険があったのか語ってくれ」
こうしてアルベールはアルマースから落ちて、目覚めてからの経緯を語り始めました。
ピレネー山脈に築かれた魔窟、新たなるゴモラ。
絢爛なる万魔殿とそこに巣食う異教の猛者たち。
黒白の王。
そして宣戦布告たる言伝を!
「近くフランク王国を飲み込みながら会いにゆく、か」
アルベールの話を聞き届け、王様は玉座で腕を組んで唸りました。
「アルベールよ、これはまさに新たなるゴモラの王クロヴィスとやらの宣戦布告であるな」
「まさしくその通りかと」
「これは由々しき事態である」
「至急、対応のための準備をなさるのがよろしいかと存じ上げます」
「うむ、早急に手を打つように……」
王様がうなずいたまさにその時でした。
勢いよく謁見の間に伝令兵が駆けこんできました!
「陛下、緊急事態でございます!」
謁見の間にいる誰もがその火急の報に視線を集めます。
「新たなるゴモラなる謎の軍勢が攻めてきました!」
「なんと!」
アルベールの話を聞いて、ようやく新たなるゴモラに対する防衛意識が生まれた瞬間の急報でした!
この絶妙すぎるタイミングに、アルベールはクロヴィスの高笑いを幻聴せずにはいられませんでした!
「どこだ? どこを攻められているというのだ!」
「軍勢はトゥールを陥落させ、さらに北上しておりまする!」
「トゥールだと!? まさか!」
「ははっ! このままの進軍されれば、次に攻められるのはオルレアンと存じまする!」




