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ダメな俺とチートなやつら  作者: 電工 ナイフ
ルーベンス編
36/39

36話 龍本 青治との出会い







A高校を受験して数週間。

なんとか受かった。自己採点したときはギリギリだった。

最後の中学生活を楽しむわけもなく、グダクダしていた。

ある日A高校に書類を貰いに行かなければならないと言われて行くことになった。


「A高校に合格された皆様!こちらへどうぞ!」


その高校の先生がこちらにむけて声を張り上げた。

生徒はそれぞれの中学の制服を着て並ぶ。

その時たまたま眼鏡で青い髪の毛の眼鏡をした男子の前に並んだ。


「高校など、どこでもいいと思っていたがバカそうなやつばかりだな」


うわ、よくいる。人のことを見下すようなやつ。

苦手なんだよな。後ろから視線を感じるし。


「おい、そこの白髪。あそこで何かこの高校の教師が困っている、手伝いに行くぞ。」


白髪って、初めてあった人間に喧嘩腰かよ。

その教師の方を見ると1人で体より大きい台を運ぼうとしていた男がいた。

そんなところも気遣い出来るいい奴なのか?

勝手に俺を巻き込まないでほしいが。

俺とその男子が駆け寄った。


「大丈夫ですか?手伝いますよ。」

「すまないね。助かるよ。これをあの隅に持っていきたいんだ。」

「わかりました。俺は左側を持つ。白髪は右側な。」


だから、俺は白髪じゃねーし。でも駆け寄ったからには何かしていかなきゃダメだしな。

急いで失礼な男子の反対側に回り台を持った。

めちゃめちゃ重い。鉄で出来てるんじゃないかって思うくらいだぜ。


「なんだ?持てないのか?使えんやつだな。ダメ白髪って事か。」


なんだ!ダメ白髪って?!本当に喧嘩売ってやがるな。


「私も右側を持つよ。」

「ありがとうございます。では、いきますよ。せーの!」


台が持ち上がる。

この喧嘩腰男子はかなり力があるみたいだ。

なんとか、台を隅まで運んだ。


「ありがとうね。お陰で助かったよ。」

「いえいえ、まだ何かあれば手伝いますが?」


え?もうついていけないんですけど。

その時、あの赤い髪の毛のヤンキーが声をかけてきた。


「あ!まじで高校受験してくれたんだ!タクト。久しぶりだな。」

「確か芳雄って言ったっけ?行きたいことが無かったからな。」

「なにしてんだよ?先公のパシりか?」


先生の前で先公とか俺なら言えない。

先生もムッとした顔をしてるし、気まずくなるだろ?


「俺も手伝うぜ!力なら有り余ってんだ。」


先生もそう聞くと、何とも言えない顔をしていた。

俺たち3人で書類をコピーしたり、物を運んだりとにかく雑用をたくさんした。

朝から手伝って今は昼の4時。飯も食わずに手伝いをしていた。

他の中学生は皆、昼前に帰ったらしい。


「イヤー、今日はホントにありがとう!こんな子供たちが入学してくれて私は本当に嬉しいよ。」

「いえいえ、これからお世話になるんです。よろしくお願いいたします。」

「おう!たまには先公のパシりも良いもんだな。タクトについてきて良かったぜ!」


俺たちはその先生から近くのラーメン屋の無料券をもらった。

そのラーメン屋に行く最中。


「そうか、ダメ白髪がタクトでヤンキーが芳雄だな。覚えた。」

「そういうお前は青治だな。おうよ!」


ラーメン屋に着き無料券を渡す。

ラーメンが来るまでの、待ち時間芳雄はトイレに向かった。


「本当にすまなかったな。いつもは俺が動かないとって思って1人で行くんだが、お前は声をかけやすかったからつい呼んじまったんだ。」

「いつもって、こんな感じなのか?」

「俺が動かないと出来ないと思ってしまってな。」


凄い責任感が強いみたいだね。


「そんなんで疲れないのかよ。」

「疲れる?俺は疲れてんのか?」

「へい!ラーメンお待ち!!」


ラーメンが来た。芳雄はまだ来ない。のびちゃうぞっと。

1口、ラーメンを食べる。太麺でもちもちしてて濃いめのスープと相性抜群だぜ。

青治はまだ考えていた。


「俺は疲れてはいない。はずだ...。」

「そっか。正直俺は今日のだけで疲れた。あれを1人でやるっていうのは絶対無理たんだよ。」

「ダメ白髪...。」

「1人で抱えすぎるのも良くないと思うぜ。誰かに頼ることも必要だと思う。」


俺、完全にダメ人間発言だな。


「そうか。俺は頼る人、ぶっちゃけ友達がいないんだ。」

「そんなもん。俺だっていねえよ。こんなダメ人間に友達なんて出来るわけないぜ。」

「ハハハハハハハハハ!俺でよければ友達になってやるよ。」


青治が若干恥ずかしそうにこちらを見る。


「ありがとう。友達云々はいいけど、また手伝ってほしいときはいつでも言えよ。ダメ白髪が手伝ってやるからさ。」

「...そんなことはじめて言われたよ。そういえば名前は?」

「そこ忘れんなよ!タクトだ!」

「改めて俺は青治だ。これからよろしく頼む。」


トイレから芳雄が戻ってくる。


「いやー。いい青春ドラマが見れたぜ♪」

「芳雄、ずっと見てたのかよ?!」

「青春だねー!泣かせるねー!!」


ラーメン屋のおじさんまで!くっそ。超恥ずかしいかも。


「餃子もつけちゃうぜ!」


おじさんがタダでくれた。微妙な心境だな。


「ただお前、友達いないって俺はダチじゃねーのかよ?」

「いや。あれは言葉のあやと言いますか。」


その夜、ラーメン屋にもうすぐ高校生になるという3人の男子が遅くまで騒いでいた。

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