16話 ネコの恩返しかも...
作品に動物。欲しいですよね。僕も絶対欲しいと思ったんで早速組み込んじゃいました。
拝啓、地球にいるお母様。
周りには木が高々と植わっており、太陽の光を隠しています。
その暗闇のなか、足元付近には炎がメラメラと燃えていてオオカミに食べられそうになっています。
ってなんかの儀式か!
「頑張って♪ほら早く起き上がって反撃だ!」
「何やってんだ!タクト、フォレストオオカミぐらい殴り飛ばせ!」
勝手なこと言いやがって。
怖くて手足が固まってる俺はただ、喰われないようにフォレストオオカミのアゴをおさえつつ耐えることしか出来なかった。
「タクト、わたし見てるの飽きちゃった。」
「んじゃ、助けろよ!」
「俺も飽きたし、歯を食いしばれよ!」
ヨシオは大剣を振るう。
次の瞬間、フォレストオオカミが縦にずれていく。
このままだったら死体が降ってくる。血を被るのは、やだからな。さっさと逃げる。
「助けてくれるのは良いけど俺に被害が無いようにしてほしかったぜ。」
「ハハ。悪い、悪い。わざとだから許せ。」
「全く、お前ってやつは。」
地球の芳雄も時々、オチャメなところがあったな。
「ねぇ、タクト。あれはなにかしら?」
アルファが、炎の道の外側で木の根本でうずくまっている動物?らしいものを見つけた。
「俺がちょっと見てきてやるよ。」
ヨシオはそれに近づいて様子を見る。
そして首根っこを掴んで持ち上げた。
大きさは枕ぐらいかなぁ。
ふわふわな毛並みの三毛猫のようなものが、下駄を履いてプルプルと震えている。
「そ、それってネコじゃない?!」
お、俺の知ってるネコは下駄履かないし、2本足で立たん。
「ニャー、ニャー!」
小さな手を振り回して自分の首をつかんでいるヨシオにと攻撃してるつもりだが可愛さアピールにしか見えない。
ヨシオはネコを落とした。
ドサッと音がして落とされたネコはよいしょと言わんばかりに立ち上がり、敵ではないと判断したらしくお辞儀をした。
「ニャー!」
このネコ、2本足で立ててお辞儀ができる知能を持っているのにしゃべらないのか?
「何、この子超かわいいじゃない!」
アルファがギューっと抱き締めるとネコが苦しそうにもがく。
「おい、アルファちゃん。苦しがってるぜ?」
「ご、ごめんね!」
アルファはすぐに離してネコの頭を撫でる。
ネコも撫でられたのが嬉しかったのか、甘えた鳴き声で返事を返した。
「この子、どうする?見た目は大分成長してるから子供って訳じゃないけど、ほっといたら食べられちゃうよね?」
「うーん。そうだなぁ。」
俺とアルファが話し合っている間、ヨシオはネコの腹を撫でる。
「ヨシヨシ。ここがいいのか?」
「フニャッ!ニャ~♪」
アルファが羨ましそうに眺める。
俺はあんまりいいと思わんけどな。
動物にいい思いでないし。
「ちょっと遊んでないで、一緒に考えてよ。」
「すまん。とりあえず名前はタマでいいか?」
「名前なんてこの際...いるわね。」
アルファがネコと目が合ったとたんに意見を変える。
そんなに可愛かったのか?一緒に連れてっても問題は餌くらいしか無さそうだしいいんじゃないか?
「雄か雌かわからないといい名前が浮かばないでしょ!」
「さっきみたら雌だったんだ。だからタマにした。」
「はい!わたしはキャサリーヌ23世がいいと思います!」
「アルファ、それは却下だ!」
何がキャサリーヌだ!23世も続くな!
アルファに名前を決めさせちゃだめだな。
「タマでいいよ。この森を抜けるまでだし、情が移るぞ。」
「そ、そうね。実際もう、移りそうだし。」
「そうか、お前の名前はこれからタマだ。ヨシヨシ。」
ヨシオがタマを撫でる。
ニャー!と、元気な声をだし片手を上に挙げる。
本当についてくるつもりなんだな。
俺も頭くらい撫でてみようかな。
そう思ってタマの頭に手を伸ばす。
「ニャ!ニャーゴ。」
俺の手は空を切る。
タマが頭の上に飛び乗ってきた。
そのまま、丁度くつろげる場所を探してゆっくりとボールのように丸まった。
こいつ、バカにしてんのか?
「おいどけよ!自分で歩けっつーの!」
「ニャー!ニャー!」
ここは絶対動かん。
っていう声が聞こえてきそうな感じで俺の髪の毛を掴む。
いたいし、そんなに重くないから別にいいんだけど。
「タマ。重くなったらちゃんと退いてくれよ。」
「ニャーオ。」
返事は来たが、どんな内容か分からなかった。
まぁなんとかなるだろ。
新しい仲間を加えて、森を歩いていく。
タマはホントに頭のいいネコだった。
トイレに生きたかったら俺の頭から降りて、数分後木の上から俺の頭に飛び乗ってくる。
「いいなぁ。タクトはそんなに、なつかれて。」
「俺の頭の上にも乗ってくれないかな?タマー。おいで。」
アルファとヨシオが時々、俺の頭の上に話しかける。
イライラするなぁ。
しばらく歩いていると横の茂みから、タマと同じ三毛猫が5匹出てきた。
4匹は小さな槍みたいな細い剣を持っていて、1匹は冠をつけた偉そうなネコだった。
もちろんなぜか皆下駄をはいている。
「ニャーゴ。ニャニャニャ!」
偉そうなネコがタマに向かって鳴く。
タマは無視するかのように頭の上で寝っ転がったまんまだ。
どうやらタマのお家騒動らしいな。
そんなもの、持ってくんなよ!
でもこいつらの言ってることわからんなぁ。
頭の中でシュミレーションしてみるか。
「ニャー!ニャニャ、ニャニャーニャ!」
(お前!俺様のおやつのプリン、食っただろー!)
「ニャー。ニャニャ?」
(知らないわー。貴方が食べたんじゃないの?)
「ニャー!ニャニャ!」
(そんなわけあるかぁ!お前が食べたってわかってるんだ!)
「...タクト?ねぇ、聞いてる?」
ん?バカなこと考えてたらアルファの声を聞いてなかったぜ。
「ごめん。考え事してた。何、どうしたの?」
「どうしたの?じゃないわよ。どうするの?この状況。」
冠をつけたやつとタマがネコ語?で話をしてる。
どうするの?って言われたって、どうしようもないだろ。
困っているとヨシオが話に割り込む。
「ハイハイ。ちょっとごめんよ。」
「ニャ?」
「この子は、フォレストオオカミに襲われそうになったところを俺たちが助けたんだ。」
「ニ!ニャーゴ。」
偉そうなネコが頭を下げる。
やっぱり知能高ーよな。
「ニャニャ。ニャーオ。」
「ニャ...ニャーゴ。ニャオ。」
ひと悶着あったあと、ネコたちは遠ざかっていく。
タマも俺の頭から降りてついていく。
やっと頭が軽くなった。ふー。
「ニャーオ。」
「なぁ、タクト。あれ、ついてこいって言ってるよな?」
「わたしにもそう見えるわ。」
「助けたお礼がもらえるかもしれん。行ってみるか?」
ヨシオが俺たちの周りだけ明るくしたあと、タマについていった。
あんなペット欲しいですよね。雌か雄か迷ったんですけど、近所にいるネコが三毛猫で雌だったんでそうしました。次回はネコ語?で満載ですね。




