11話 壊れた俺と...
今回はいつもと違う、グロッキーな要素が含まれています。ご注意ください。
「ここは俺が引き付ける!お前らは隙を見て逃げるんだ!」
ヨシオが大剣に魔力を通し、炎を灯した。
ゴウゴウと音をたてて燃えているが最初に見た頃に比べると、荒々しく化身のように唸っていた面影が全くといっていいほど無い。
「無理よ!爆炎剣だってさっきまで穴が開いていたのよ!」
「んなもん、わかってんだよ!でも、このままだったら全員お陀仏じゃねーか!」
俺も、かなり焦って考えようにも頭がまわらない。
足止めが精一杯なこの状況で助かることができるのか?
「エターナルバースト!!!」
ヨシオが魔力を爆発させる。
サーベルガーが怯んだ。このままヨシオが押しきることが出来るんじゃ無いのか?
任せっきりの期待を浮かばせる。サーベルガーはヨシオを強い相手と認識したのか、またにらみ合いになる。
勝てなさそうな相手とわかったサーベルガーは弱そうな俺たちに、狙いを変える。
「グルル!ガーウ!!」
来た!アルファだけは守らなければ。
昔から、自分がダメダメだった分他の人だけは無事でいてほしいって思いが強い俺。
だが、反応速度は獣の方が明らかに早く、アルファにサーベルガーが飛びかかった。
「キャー!」
「アルファ!!」
アルファはランク4だ。
攻撃を避ける技術も少しは持っている。
が、何しろ相手はサーベルガーだ。
ランク10でも、手こずる相手。
急所は外したが勢いがあったらしく近くにあった木に叩きつけられた。
腕にかすり傷を負ったアルファが気を失ってしまった。血が少しずつ流れてきている。
「ごめん。アルファ。俺が..俺が負うはずだっだ傷を。ごめん。ごめんなさい。」
やっちまった。俺のせいでアルファがけがをしてしまった。
どうしよう!どうしよう!!だんだん俺の感情が消えていく。
頭の中が謝罪でいっぱいになる。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ゴメンナサイ。..........ウガーー!!!」
俺の意識が完全に無くなった。
<ヨシオ目線>
タクトだったか?
女の子が傷ついたとたんに真っ青な顔をして謝り出したと思ったら叫び出した。
どうしたんだ?!
俺はある程度、人の魔力が見える。
アルファっていったか?アルファちゃんはランク6くらいの実力を持っているが、タクトは魔力がこれっぽっちも見えなかった。
だが今はどうだろう?俺の5倍はありそうだな。
もはやサーベルガーよりこいつの方が化け物だぞ。
「ウガー!」
「ガルル!」
タクトが吠えるほど魔力が上がっていく。
今なら俺の8倍近くある。
だんだん足が震えてくる。
この俺が?さっきのサーベルガーの攻撃は不意打ちだったから傷を負ったが普段の俺なら余裕でいけるんだが、こいつなら逃げることさえ難しいと思う。
サーベルガーもこいつの化け物さが、わかってきたようだ。
唸っていたサーベルガーがだんだんと恐れている声に変わっていく。
両手を地面についてまるで獣のような格好になるタクトの頭部には短いが角みたいなものがある。
タクトが動き始めた。両手両足に力を入れたのは見えたが...。
はは。動きが見えねーぞ。気づいたらサーベルガーの頭が転がっている。
サーベルガーの体が倒れた。
「アアアアアアアアアアアアアアア!!」
タクトが叫ぶ。サーベルガーの内蔵を散らかしていく。
腸を手に持って握りつぶしているあいつを見て俺も吐き気がした。
遠ざかろうにも足が震えて動けない。嫌だ!死にたくない!
俺が、こんなこと思ったのは冒険者になりはじめて初期の頃か。
気を失っていたアルファの目が覚めたらしい。
こっちを見ている。あの娘も顔が青くなっていく。
「タクト?本当にタクトなの?」
アルファちゃんが自分に尋ねるように言った。
内容が濃くしたつもりだけど、どうですか?僕的に感じたのは量が少ないって思ったです。変えるつもりもないですが次回から少しずつ多くしていくつもりです。これからもよろしくお願いします。




