宇宙それは最後のフロンティア
翌朝、屋敷の冷蔵庫と冷凍庫に食材を入れた後、うちの家事をして貰うメイドをセバスに聞いた。
「ノエルが良いかと。彼女はもうすでに見習いから本メイドとしてお仕え出来る器量があります。お嬢様と歳が近いので、お話しも合うかと思います。ノエルこちらへ」
「旦那様、お嬢様よろしくお願いします」
何故か微妙な顔をしたニーニャが「お嬢様じゃないわ」とセバスやメイド達を集めて何か力説している。
「旦那様、奥様よろしくお願いします」
満足そうなニーニャ、何を言わせてるんだ…
「「旦那様、奥様いってらっしゃいませ」」
全員で見送られた。
トマスとメリッサの庭師夫婦と孤児院の幼児5人、ノエルを連れて山の自宅に向かう。
ミーナ 4歳 女
ジーナ 4歳 女
アルバ 3歳 男
ノース 3歳 男
ジーン 2歳 女
皆元気だが、まだまだ幼い可愛い盛りである。
ニーニャにべったりな子供達。ノースとジーンはトマスとメリッサに抱かれてお互いに嬉しそうである。車に乗り込み移動する。
「りょうお兄ちゃん、今から何処に行くの?」
「お出かけなの?」
「どこいくのー?」
ミーナとジーナが聞いて来た後で、アルバが真似して聞いて来る。
「皆が暮らすお家に行くんだよ!トマスお父さんとメリッサお母さん、そして子供達皆で暮らすお家だよ」
「わーい!おとうさん!おかあさん!といっしょ」
「いっちょー!」
皆楽しそうだな。
「わんちゃんと、ネコちゃん、ニワトリさんと、ブタさん、ヤギさんも居るよ」
ニーニャが子供達に説明をした。もう子供達のテンションはマックスである。
家に到着した。新築の家に住んで貰おうと案内した。トマスとメリッサは驚いているな。本宅の方から子犬達が走って来た。
家に入ってまず説明をしたら、電気と水道に度肝を抜かれたようだ。3LDK+地下室だが、部屋の大きさが一部屋12畳程有りリビングは25畳も有る。
トマスとメリッサ夫婦と孤児院の皆が暮らすには充分だと思う。本宅程ではないが立派なお家だ。
敷地内の、世話をしてほしい畑や家畜の案内をする。トマスとメリッサは畑の作物をみてやる気に満ち溢れた顔をしている。
「旦那様、素晴らしい畑と家畜達です」
「見たことの無いお野菜が、たくさんあってわくわくしますわ」
土地も種もたくさん有るから好きなだけ育てて下さいな。
これで探索や、自由な趣味時間を取れそうだ。やりたい事が有る、町の港での生態系の調査である。
外海から魔物が入って来ていないか?魚種は?
色々と謎なままである。
海釣りもしたい。
本宅にも案内した。
「にゃーにゃー!」
子供達はネコにも興味津々だ。
ノエルに家の案内をした、やはり電気と水道と洗濯機、お風呂、全てに感動しているようだ。
レシピを伝え料理を一緒に作り教える。
「今日はイノシシ肉のトンカツとカレーライスだ。あと、サラダも有るよ。子供達は甘口にしてるからね」
全員、リビングに集まりお昼ごはんを食べた。
大絶賛の嵐だった。
「凄い!スパイスがこんなに…王族の料理…」
「トンカツ?これも凄いですわね!サクサクで噛むと、じゅわって肉汁と旨味が口の中で弾けますわ」
「カレーとトンカツの相性がぴったりですね」
「良質なアブラの甘味と旨味がカレーのスパイスと相まって…まさに至高のメニュー」
「おいちー!」「んまんま!」
それぞれが感想を述べあって、おかわりもしてくれたみたいだ。
1人海原○山みたいな事いってたけど…
デザートにプリンを出したら皆がとろけてた。
昼からは今日は自由行動だ、ニーニャはノエルとのお喋りが楽しいのか、一緒に敷地をまわっている。何を話しているのかな?近付くと
「奥様、とても素敵なお屋敷ですね、私も奥様にお仕え出来て幸せです」
奥様と言われる度に喜んでいるな………チョロいぞニーニャ…
あまりに喜んでいるので、注意は止めておこう。
後が怖そうだ。
俺は犬達とテラスで日向ぼっこしながら焼酎の炭酸割りを飲んでいる。皆の幸せな顔は一番のおつまみだね。
「ああ美味しい」
「そうだあの大きなニワトリ!コカトリスか、解体して味見してみよう」
とにかくでかい、大味でなければ良いが…
ささっと解体をして部位ごとに別けて行く。300キロくらい肉が取れた。
ムネとモモの部位を柵取りし、300グラムづつ取り分けて後は収納した。唐揚げだよな!やっぱり!
外で簡単に唐揚げ揚げだす。りょうの周りに皆が集まって来た。
「良い香りですね何を作ってるのですか?」
ニーニャが聞いてきた。
「唐揚げだよ、味見皆でしてみようか?」
皆が大喜びしている
「ところでこのお肉は何のお肉ですの?」
「この間のコカトリスだよ」
一瞬でトマスとメリッサとノエルが固まった。
「災害級の…」「…」「…」
ボソリとトマスが震えた声で呟いた。子供達は訳がわからず笑っている。
「鑑定で凄く美味しいって出てたから大丈夫だよ」
揚がった。よし先ずは毒味兼味見だ。
ムネの唐揚げを一口かじると…
「何だこれ!!!」
美味しすぎる…歯ごたえは絹の様な繊維が切れる素敵な食感に肉汁と旨味の爆弾だ!
焼酎ハイボールをグビッと飲む!
「ぷはぁー!くぅぅ!最高だ!」
アブラの少ないムネ肉がこれだ、もも肉はいったい…恐る恐る次のもも肉の唐揚げを1口かじる…
ぬぉおおおおお!
ヤバい!ヤバい!ヤバい!
アブラと肉汁が弾けて旨味の波が広がって…脳がバグるくらい美味しい。美味しすぎるてもう!
焼酎ハイボールを流し込み…
「はぁーっ!」
言葉が出なかった…
「皆!これは危険だぞ!飛ぶぞ!」
俺があまりにも旨そうに食べていたからか、皆も1つづつ摘み噛る。
ほら飛んでる…ははは。
皆ヤバい顔しているぞ、女子達よ!大丈夫か?
宇宙に旅立ったトマスにハイボールを渡して飲ませた。ほら、また飛んでいった。
「私のりょうは凄いのよ」
ニーニャが皆に、良くわからない事を力説している。何処かに飛んでいる顔のまま…
「旦那様!一生仕えさせていただきます」
ノエルも感動の余り危ない顔で真面目な発言は怖いよ…皆、帰って来てね。
1口食べる度に飛んでしまう、コカトリスの唐揚げは、しばらく屋敷に静寂を生み出したのであった。
駄目だぁ!私の頭でりょうとニーニャが楽しそうに生活し出しました。ので書き下ろしました…




