名付けと探し物
帰宅した、あの屋敷からすれば何て小さな家なのだろう…が小さいが暖かな我が家だ。
「この子達の名前どうしましょう?」
「子猫は黒猫はテト、白猫はミトってのはどうかな?」
「かわいい名前ですね!テト、ミト、宜しくね」
子犬達は…
シベリアンハスキー 雄 命名 シリウス
ラブラドールレトリバー 牝 命名 ルナ
ゴールデンレトリバー 牝 命名 ソル
スロバキアンチュバック 雄 命名 レオ
「シリウス、ルナ、ソル、レオ…素敵な名前ですね!皆宜しく!この人がお父さんのりょう、私はお母さんのニーニャよ!」
ニーニャが嬉しそうに子猫達と子犬達に言っていた。お母さんごっこだろうか?可愛いので撫でておいた。
テラスに犬小屋を作った。ちゃんと屋根の有るテラスである。家の土間から勝手口から出れるお洒落なテラスである。
勝手口にはペット用の扉を作った。これで出入りが自由に成った。
テトとミトにはキャットタワーをリビングに作った。トイレは土間に設置済み。
冬も本格的に到来しリビングには薪暖炉、ソファーにニーニャと猫達と犬達が仲良く寛いでいた。
俺は晩ごはんを用意した。今日は久し振りに鹿肉のもも肉でローストを作った。
汁物はアキレスを圧力鍋で炊いたシチュー。
ビニールハウスで作ったトマトとレタス、きゅうりのサラダ。
主食はパンとライスを好きな方。猫と犬にも鹿肉をうす塩で湯がいた物をあげた。
「まるで貴族様の生活です」
幸せそうに肉を頬張るニーニャは今日も可愛い。
「私は一生りょうさんに尽くすのです」
最近はニーニャのませた言葉にも慣れてきたので微笑みながら食事を済ませた。
今日のデザートはイチゴアイスだ、ニーニャは奇声をあげながら食べていた。
探索に出る前に留守番してくれて、畑と家畜の世話をしてくれる人探さないと…
翌朝、日課を済ませた後、外の村に向かった。
今回の道中ではウルフが5体とオークが1体狩れた。直ぐに解体を済ませ収納。
町に着くと活気がかなり戻っていた。今回は食材を渡してお金を回収。
「今回は町で俺の町に移ってくれる人を探そうと思う、皆申し訳ないが、お店は任せるよ」
「その間にイノシシ豚汁うどんとイノシシ串を私が調理するわ」
ニーニャが引き受けてくれた。成長してるね!頼もしい。
「まず、男爵に挨拶して相談してみる。ミリー!下の5人の子供達を引き取って育てようと思う。良いかな?」
「神の慈悲に感謝します」
「商売が安定したら人を雇って他の皆やミリーとマリーもこっちに来てほしいんだ。」
皆はかなり喜んでいた。その為には子供達の世話をしてくれる人を探さないと!
町の家余りに余ってるから先ずは水道だけでも復旧しないとな。
「行ってくる」
町長である男爵の屋敷に向かった。
屋敷の門番に取り次ぎをお願いしたら通して貰えた。
「こんにちは男爵」
「いらっしゃい、りょう殿、今日はどのようなお話ですか?」
自分の町に移住してくれる人を探している旨を伝えた。
会話の中、正式な自己紹介を貰えた。
男爵の名前と家族を紹介して貰えた。
町長 グレオール・フォン・ノトス男爵 30歳
妻 セリシア・フォン・ノトス 28歳
長男 シルバ・フォン・ノトス 12歳
長女 ミリス・フォン・ノトス 10歳
ニーニャの言う通り友好的な人が多い。
この町はノトスと言うらしい。
手土産にイノシシ肉を10キロ渡したら、痛く感動された。
「りょう殿、移住するかしないかは住人次第です。ですが、今の飢饉で亡くなる者達が増えて居るのが現状、りょう殿の食事を求めて周辺の町からも人が流れて来ています。我々にとっても渡りに船だ」
この飢饉で亡くなる程まで食糧の単価が上がった理由を説明してくれた。
この町で物価は5倍にも増えて居るが、実際のところ、他の町や領地では10倍にまで高騰しているらしい。
この町の商人ギルド長のコルトと、弟の商会であるバルト商会、その長バルトが資材をはたいて何とか耐えて居るらしい。
「商人ギルドへの紹介状を書くので、詳しい話しと相談をすると良い」
紹介状を頂けた。
「ありがとうございます、それではまた」
「また遊びに来てくだされ」
ノトス男爵の屋敷を後にし、商人ギルドへ向かう。道中、物価が5倍とか足元みて酷いとか思っていたことが恥ずかしく思えた。
少し肉を分けてあげよう…
商人ギルドに到着し、受付嬢に紹介状を渡して待つ。
「ギルド長がお会いに成られるそうです。こちらへどうぞ」
ギルド長室に通され挨拶をする。
「はじめまして、私は中央広場で商売をしております、りょうと申します」
手土産にウルフ肉を10キロ渡してみた。
「結構な物を頂きまして、私は商人ギルド長のコルトです、今日はどのようなお話ですか?」
事情を説明する。
移住を希望する者が居ないかと、
今の状態を詳しく教えてほしいと話した。
男爵の説明通り、ギルド長コルトと弟のバルト商会で何とか軽減対策を身を切って行って居ること、そしてバルトを呼んだ。しばらくお茶をしながら待つと、バルトが息子のコランドを連れて入って来た。
「はじめまして、私はこの町の商会長でバルト、そして」
「息子のコランドです」
「私はりょうと申します、この飢饉で起こっている事情を知りたくて男爵より紹介して貰いました。よろしくお願いします」
「実は今回の飢饉でトドメを刺すような商売をしている商会が有りまして…」
バルトは渋い顔をしながら説明してくれた。
どうやらこの飢饉に乗じて貴族に金を貸し付ける為にわざと価格を吊り上げた大手商会ゴルドナート商会が暗躍している様だ。
まず、飢饉が発生した所を備蓄食糧に対して10倍の値段を付けた。
農村は時間を掛けて弱まり飢餓が起きる。
納税は減り、国へ納める税が難しく成った所に貸し付ける。
借金の型に、実質領地を回していた執事とメイド長を二束三文で買い取る。
弱った領主はゴルドナート商会に逆らえなく成った。それを他の領地でも同時に行った様だ。
商会長 ゴルドナート 50歳
店主 ジャッカル 30歳 ゴルドナートの息子
今、この町にゴルドナート商会が来ている様だ。
つまりはノトスにも手を出すつもりと…
「今は何とか耐えて居る所ですが、冒険者頼みの食糧自給なので何時まで持つか…」
バルトが悔しそうに言ってきた。
「でも今はりょう殿の食事がこの町を救っているのです!」
息子のコランドが眼を輝かせながら発言してきた。
「因みにどのくらいの魔物肉が有れば乗り切れますか?また、今の肉が銅貨1枚まで戻せるにはどのくらい必要ですか?」
突然の質問に3人は戸惑いを隠せない、話し合った後に
「多く見積もって100人規模のこの村だと1日1人500グラムつまりは50キロ、1ヶ月で1500キロ必要です…しかしながら冒険者頼みだと到底は…」
ウルフ換算1匹少なく見積もって100キロ15匹か…
実質は120キロ取れるし余裕じゃね?でもレッサーウルフだと取れる肉は多くて20キロ必要な頭数は75匹…Cランク2人いたら行けそうな気もするんだけど…連日は無理か…
「行けそうなので、今日の昼過ぎにまた来ます」
「え、?」
「行けそうとは?」
「ウルフ肉だと高くて手が出ないんですよね?」
「はい」
「ならウルフ狩って来ようかと」
唖然とした面々を後にギルドを出た。
中央広場に顔を出し
「ニーニャ!ちょっとレッサーウルフ狩って来る」
「分かりました、いってらっしゃい!」
串焼きを2本貰えた。
そのまま町を出て高台に向かう。岩の上に寝そべって最近感じている気配を探ると、あら分かる分かる、サイトを覗き気配の方向にライフルを構える。おおー!いっぱい居るなー!
集中…弾く
集中…弾く…装填…弾く…装填…弾く…
5分程で気配が無くなった、回収、回収、レッサーウルフって弱いけど群れの数が多いな!
回収し終えて数を数える。100匹も居た。群れ3つ分か1体で20キロ取れるとして2000キロ、500キロ多かった。まあ良いか戻ろう。
30分くらいで戻り広場でニーニャに
「ただいま!狩って来たよ!」
「え、?もう行って来られたのですか?お帰りなさい、ちょうど賄いの時間です食べましょう」
「ああ!頂くよ」
朝飯前ならぬ、昼飯前の仕事であった。
料理はいつも通り皆には好評みたいだ。皆の笑顔が嬉しい。子供達は今日も元気だ!ニーニャは今日も可愛いので撫でておいた。
食事を終えて店は開店。今日も行列が凄い事に成っている。俺は商人ギルドに向かった。
受け付けでは人が賑やかに話している。
「今日はイノシシ豚汁うどんの日だぞ!早く用事を済ませて行こうぜ」
「俺はイノシシ肉の串焼きだ」
そんな会話をしている商人達を横目にギルド長室に入った。
「どうも戻りました」
「どうでしたか?1匹でも狩れていれば良いのですが…この時間でなので…」
期待して無さそうだが収納からレッサーウルフを1匹出すと
「こんなに早く!」
うん、驚いているな。
「まだ居ますのが、ここで出しても良いのですか?」
「ちょっ、ちょっとお待ちを!冒険者ギルドに移動を願えますか?」
「分かりました」
レッサーウルフを再度収納して、冒険者ギルドに向かった。




