知識は百代の過客
鍋だー!鍋ったら鍋だ!もう俺の口は鍋の口なのだ!いかん!ルシェみたいな口調になっている。気を付けねば…!
しかし、今食べたい鍋はいくつもある。
牛肉が手に入ったからな!
一つ「すき焼き」やはり牛鍋の王様はこれ!
一つ「しゃぶしゃぶ」牛もあれば豚もある!
一つ「もつ鍋」昨日のモツが沢山あるんだ!
一つ「チゲ」寒い日にピリ辛の美味しさは凶器!
一つ「ちゃんこ鍋」もはや言うこと無しドスコイ!
一つ「カニすき」無言で食べたい!
一つ「水炊き」鶏肉をポン酢で食べたい!
悩む………あっ!悩んでいる間にうどんを踏もう
こねこね!大きいビニール袋に入れて踏む。
ふみふみ!
「すき焼きかな?…」
ふみふみ!
「しゃぶしゃぶも捨てがたい…」
ふみふみ!
「もつ鍋とチゲは共存できそうだ」
ふみふみ!
「ちゃんこ鍋の出汁はうち秘伝の出汁がある」
ふみふみ!
「カニすきとちゃんこ鍋も共存できそうだ。」
ふみふみ!
「水炊きとしゃぶしゃぶも共存できそうだ。」
ふみふみ!
「よし!今日のお鍋はあっさりしゃぶしゃぶだ!」
うどんを寝かせておいて
材料を切る。
温度魔法で肉をフリージングしてスライス!ひたすらスライス!
俺の奇行を遠目に見ていたシュローも加わり、二人でひたすら肉をスライスした。
ブラックホーンブル、オーク、豚、イノシシ
かなりスライスした。十分だろう。
鶏肉も骨を外してぶつ切りにした。むね肉と軟骨をミンチにする。
もくもくとトントントン!
男二人でもくもくとトントントン!
よし!土鍋に水を入れて昆布を入れておく。
ここで終わらない、終わらせない!
しゃぶしゃぶにはほかにも種類が有るんだ!
鯛とブリを切り身にさく取りし刺し身を皿に盛る
収納からカニを取り出し足の殻をむく。
海鮮用に土鍋をもう一つ準備。
雪の下野菜の白菜とネギを切って大皿に盛る。
うどんを切って先に別の鍋で湯がく。
準備は整いました。
各テーブルには土鍋が二つずつセッティングしている。
しゃぶしゃぶしやすいように。
晩餐の準備が出来た事を伝え全員が集まった。
「皆さん今日のお料理はしゃぶしゃぶです」
「しゃぶしゃぶ?何ですかそれは?」
ここにいる全員が知らない料理だ。
「目の前に設置している鍋に鶏肉とお野菜を入れて下さい」
皆は言われた通り鶏肉と野菜を入れた。
皆は初めての鍋料理にわくわくした表情をしている。
「後は、目の前の大皿に盛り付けているお肉をこのおはしで挟んで…しゃぶしゃぶと湯にくぐらせて下さい色が変わったら手前のポン酢かゴマだれのいずれかにお好みでつけて」
りょうは肉をゴマだれにつけ口に入れた。
「美味しい!!!」
みんな喉を鳴らした。
「りょう!このお刺身は?」
ニーニャが魚に気付き質問した。
「良いところに気付いたねニーニャ!そう!これは肉と違う方の鍋に、おはしで挟んで…しゃぶしゃぶ。これはさっとで良いです身が崩れやすいので」
りょうは鯛をしゃぶしゃぶしてポン酢をつけて食べる。
「これも美味しい!では、ご自由にどうぞ」
みんなは待ってましたと各自、おはしに苦戦しながらしゃぶしゃぶと楽しそうに食べだした。
「美味しゅうございますねりょう様」
「リディア王女殿下。このお野菜は今日の雪下野菜です味を見てください」
リディアは白菜を鍋から取りポン酢で食べた。
「…!!!こんなにも甘くなるのですね!美味しゅうございます!」
リディアは今日の知識を食べる事で体験することができ、確実に知識を身に付けれた様子だ。
「真冬の寒い日に気の知れた仲間でつつく鍋は最高なのです」
りょうはしみじみと言いながら、日本酒をちびりと呑んだ。身体も心も暖まった気がした。
「りょう様、そのお酒は?」
呑んでみますか?とおちょこをリディアにも渡す。酒をついで一言
「強いお酒ですので一気に呑まないようにして下さい」
リディア王女はチビりと呑んだ。
「胸がカーッと熱くなります!凄い酒精ですが美味しゅうございます」
リディア王女殿下は意外と酒好きなのかも。
りょうはカニをしゃぶしゃぶしてポン酢で食べて酒をキュッと呑んでいる。
ファルカはブリしゃぶと鯛しゃぶが気に入ったみたいだ。
「しゃぶしゃぶ…しゃぶしゃぶ」
毒味役のミントは既に普通に食べている。
鉄のハートの持ち主であろう!
締めは肉の鍋でうどん、魚の鍋で雑炊をそれぞれ作ったようだ。
今日も皆の笑顔が嬉しいりょうであった。




