森の入り口
オークのランクC+に変更しました。
家に入って少し安心感が訪れた。帰宅後コーヒーを飲み少し冷静になった。現状はどうだ?一つづつ考えてみる。
隕石が落ちてインフラが止まり、住民は全て避難され町は放棄。完全に一人だ。
自宅は川の滝を利用してインフラは磐石だ。備蓄品も畑も有る。ニワトリ小屋にはすでに30匹まで増えたニワトリ。ブタも8頭まで増えた。
牝ヤギも5頭、離して雄ヤギも2頭居る。
「だっ大丈夫だ!大丈夫のはずだ…でも、あれは何だったんだ…オーク?と言うか戦って倒していたあの金髪…それにスマホの変なアプリ…」
あまりの出来事と精神的疲労でその日は眠りに付いた。山暮らしで悠々自適ライフを送っていたりょうには余りにも情報量が多すぎたのだ。
その日の夜凄まじい頭痛と身体の痛みで目が覚めた、すごい熱だ頭がいや、身体中が熱くて痛い。まるで熱いマグマの細い蛇が身体中を血管や毛細血管を神経を這いずり回るかの様に、痛い、熱い、頭は朦朧とし「俺は死ぬのか…」と呟いた途端に意識は途切れ気絶した。
朝、ニワトリの鳴き声がうるさい、何時もの朝だ長い夢を見ていたかの様に目覚めるとスッキリしていた。今までに無い程に。
「変な夢だったな、隕石とか町が放棄されたり…はははっ、アニメの見すぎかな?オークとか出たりして。」
いつも通り家畜に餌をやりニワトリ小屋に玉子の収穫に行きながら一人笑う。
「今日もたくさん玉子を産んでくれてありがとうな!」
カゴにいっぱいの玉子を持ちながら嬉しそうに家に戻る。
「そういえば夢の中でスマホに変なアプリ入っていたよな…」
りょうは恐る恐るスマホを見る。
「…」
「……」
「入ってるし…何だよステータスアプリって」
思いきってアプリを立ち上げる。
ステータス
種別 人族 性別 男 年齢 24
レベル1 HP48(+24) MP48(+24)
狩猟 レベル10
解体 レベル10
狙撃 レベル10
罠 レベル10
料理 レベル10
農業 レベル3
酪農 レベル2
調合 レベル1
スキル
現代ネット 異世界検索1 魔物図鑑1 言語1 錬金術1 収納1
「何か出た!ってか年齢24?俺は48歳だぜ?」
この時は分かって居なかった。自分の世界と異世界が交じり昨日見た歪みが無くなりその際にこの現代世界から異世界へと住んでいた町を含む半島部分が切り取られ混じったのだった。その際に魔力が流れ込み昨日の高熱と痛みの原因だったのだ。そして異世界の時間の流は現代世界の約半分であり、世界の理によりりょうの身体は訂正され若返ったのだ。
「まじか…ネットは繋がる…はははっ、これはスキルの現代ネットってやつか、異世界…」
レベル1でこのステータスはどうなんだろうか、スマホの検索でレベル平均ステータスで検索してみた。
年齢=HP、MP、基礎攻撃力、基礎魔力…らしい。
結構適当だった。
「もう少し丁寧な説明が有っても良くね?MPが有るのに魔法は無いのか…チート魔法とか無いのか」
朝ごはんを作りながらステータスを見てボヤく。
今日の朝ごはんはお米とイノシシベーコンと目玉焼き2個、自家製納豆と大根と玉ねぎのお味噌。
茄子ときゅうりの糠漬け。
日本人の朝と言えばこんなものである。
「ああっ美味しい」
食事を済まして昨日売れなかったイノシシ2頭と鹿3頭を解体した。何かいつも以上に爆速で解体が出来た。解体レベル10は伊達ではない。
真空パウチにして大型業務用冷凍庫に収納、固い肉の部位はジャーキーにする。
「売ってお金に出来ないのなら、これ以上は狩らなくて良いか」
「とりあえずは昨日のオークと金髪の戦闘していた辺りを見に行こう」
愛用のナイフとナタ、そして猟銃を持ち軽トラに乗って移動する。
「確か町外れの森の奥の方だったよな」
車を停めて気配を消し森の奥へ向かった。森を抜ける辺りに戦闘の痕跡とオークが倒れていた。
「グロテスクなのは慣れているが…ブタの顔に身体は人の様に手が有るのは…グロテスクだな…」
「そういえば魔物図鑑アプリ起動っと…検索とカメラでの検索か、そうだよな魔物の名前とか分からんし。とりあえずカメラで検索っと」
魔物図鑑
オーク ランクC+ 体力が多くタフ 美味しい
(うん、やはり適当だこれも魔物図鑑1だからか、美味しいのか…見た目的には食べたくないな。)
辺りを警戒しつつ収納1を使ってみる。おおっ!
消えた。頭の中に入っているものが浮かぶ様だ、選択して出すイメージ。おおっ!出た!また収納した。今は食べるものは沢山有るので置いておこう。辺りを見回すと木のウロに金色に光る物体を発見した。女の子だ。歳は13歳位かな?小さい子供だ。ガリガリだった。
ウロの少し手前には同じく金髪の男性が血を流し少女を庇うかの様に冷たく成っていた。
昨日見たのはこの男性か…命がけでこの子を守って亡くなったんだな。立派だ。自分には出来るか分からない。いや、出来ないだろう。
穴を掘り男性を弔った。首にはネックレスが掛かっていたので取っておいた。少女が目覚めたら渡して上げよう。
(この子の衰弱が心配だな、目覚めるのか?)
少女を背負い急いで車に向かい自宅に戻った。
ドラッグストアで回収しておいた経口補水液を口に流し込む。飲んだ。よし生きようとしている。
布団をひき毛布をかけて暖かくして様子をみた。
お粥とビダーなゼリーも用意した。
しばらくして…
「ぁあぁ!お父さんっ!」
叫びながら少女は起きた。
「安心して、もう大丈夫だ!」
「お父さん………」
少女は理解しているようだった。見ていて心苦しい。
「辛いよな…でも君は生きろ、食事は取れそうか?」
コクりと鳴きながら頷いた。
「助けてくれてありがとうございます。村が…飢饉で食べ物が無くて…」
「まずはお粥とこの飲み物を…俺はりょうだ君は?」
「ニーニャです」
どうやらニーニャの村は飢饉によって壊滅間近、食べ物を求めて迷いの森という禁忌とされる森に父と探索に入り、迷いオークと遭遇、父は魔法で撃退するも切り裂かれ冷たく成ってしまったらしい。
飽食の国で育った俺には衝撃的だった。
ニーニャは明らかに栄養失調だ。もう少し遅かったら危険だったと思う。
夜には、お粥から柔かめのご飯に変えながら川魚の塩焼きと自慢のお付けものを食べれるように成った。お湯を桶に入れた後、入浴剤を少し入れ背中を拭いてあげた。決してロリコンではない!
大切なことなのでもう一度言う。決してロリコンではない。背中以外は自分で拭いて貰った。
「貴重なお湯をありがとうございます。」
この世界ではどうやらお湯は貴重らしい。
ニーニャは食欲旺盛だった。
夜食に素麺でニュウメンをとき卵とおネギで作って渡すと
「これはっ!卵!!!暖かくて美味しくてふわふわ」
と痛く気に入って居るようだった。
次の日、朝ごはんにヤギのミルクでふわふわのオムレツ、中には玉ねぎとピーマンとニンジン、イノシシベーコンを微塵切りにしてケチャップで炒めた物を巻き込んだ美味しいヤツとトマトとレタスのサラダにニンジンドレッシング、そしてオッサン必殺の炊飯器で作る食パン。
そしてコンポタ、めっちゃクチャ喜んでいた。
(嬉しい)
「ふわふわでふわっふわで温かくて美味しいです」
「たくさん食べな!」
食べるものだけは本当に沢山有るのだ。
静かなクラシックを掛けたら凄く驚いていた。
「他に人が居るのですか?ご挨拶しないと!」
反応がいちいち可愛い。俺に娘が居たらこんな感じなのかな?と目が細くなる。
昨日合ったばかりなのに、どうも俺は子供に弱い。お昼ごはんにはプリンを付けてやろう。
卵とヤギミルクに砂糖とほんの少しのバニラビーンズを削り入れる。
オーブンで焼いて冷凍庫に冷やして置いた。
ついでにミカン果汁と果肉でどっさりゼリーも作って冷やしている。
「りょうさんはここで1人で住まれて居るのですか?」
「ああ」
「あっあの…お手伝いやお掃除しますので私をここに置いて貰えないでしょうか?」
頼る父を亡くして不安だろうに、必死に頭を下げて来た。ニーニャよ!オッサンが出来ることはするつもりだ。
「ああ」
「ありがとうございます」
「子供なんだから大人に頼れば良い!出て行きたく成ったら出れば良いし居たいならいつまでも居て良いんだよ」
「えっ…」
感動して言葉が出ないか、ニーニャは可愛い子供だな。目を細め暖かい目で見ていると。
「あのっ…りょうさん…」
「ん?」
「私……成人してます…」
「え、?」
(なんだとーーーーー!)
すみません連載にします




