You能力あるね
帰りにし○むらに寄る。皆の私服や下着を入手する為に店に入ると、メイド達の目の色が変わった。
「素敵だわ」
「これは奥様に良くお似合いです」
ニーニャが着せ替え人形にされていた。
長そうなので、早めに選び終えた男性達と外で話をして待つ。
「セバス人員の割り振りはどうだ?」
「早急に割り当てました、特に養鶏場と養豚場がかなりまずい事になっておりましたので。」
セバスが言うのはこうだ、無人で放置されていた養鶏場と養豚場は何とかエサと水は保ったようで、生存は確認できた。
追加で飼料を与える事が出来たのだが、増えすぎる可能性が高いようだ。
「旦那様には卵の収納をいち早くお願いしたいと思っております、屠殺して出荷もしないと消費が追い付かないかと、素晴らしい養殖技術で皆も驚いております。」
「畑も作物の収穫をしないともったいない状態です、あと人員を30名ほど増やしていただきたく思っております。今の人員でも何とか分業で回すことは出来そうですが、これだけの食料生産能力があれば3000人くらい領地にいても良いかと思われます」
と、セバスが嬉しい悲鳴を訴えてきた。うん俺は領地管理とか分からないが、流石は領主代わりに領地を運営していたセバスだ。意見は素直に聞いておこう。
ノトスに難民がかなり流れて来ている様なので可能だとセバスは言っている。
セバスのアイデアはこうだ。先ずは迷いの森の入り口に貿易と防衛の為の村を作って、移民を住まわす。人間性などをみながら選民してこの街に移住させる。
コランドに商売と運送を任せて、新たな商会として輸出入を任せる。
赤き剣にこの街に冒険者の長として管理を任せる。
中々の妙案だ、とりあえず馬と馬車を次に購入して大工も雇って実行する事になった。
セバスにコランド、赤き剣…頼もしすぎるな。
翌日から俺は迷いの森の道を整地しながらモンスターの間引きを行った。
ここを馬車で通れるように、斬り倒した木で両側に壁を作りながら進む。
魔物はアクアリザードとオーク、ウルフがメインだった。アクアリザード5匹とオーク10匹、ウルフ20匹間引いた。
獣でもそうだが人が通って狩りなどしているとその周辺にはあまり近付かなくなる。
赤き剣もついて来ながらトドメを刺したり手伝う。
レベル上げに連れてきた。
パワーレベリングだ。かなりレベルが上がったらしく、討伐はまだ出来ないが、撃退、もしくは逃走する為の時間稼ぎは、何とか出来そうらしい。町と入り口の村の護衛は出来そうだ。
「とんでもないねウチの旦那様は、ウルフをホーンラビットみたいにバンバン倒すんだもんな」
リーゼは仲間達と呆れながら話している。
戦士のロンダと剣士のリーゼには遠距離攻撃が無いのでかなりトドメを刺させていた。
「レベル上がっても勝てそうにないよ、ありゃバケモノだ」
ロンダは言い切る。
ミランダはエルフ魔法剣士なので魔法で参加させ、僧侶のターリャには狩猟用スリングショットを教えている。ニーニャとパシュパシュ撃っている。
「安全にレベルがすごく上がって行きますね」
「もはやレッサーウルフくらいは各自に狩れそうね」
頼もしいものだ。ニーニャも
「食べ物が沢山出ましたね」
と高ランク魔物を食べ物と言っていた。
迷いの森は馬車だと少し危険度が高すぎるか…
そこで町に戻りもう3台軽トラを見付け収納しておいた。
町に戻ってコランドと赤き剣のメンバー達に軽トラの運転を教えた。
一日で運転には慣れた様だ。町にはガソリンスタンドが2ヵ所有り、人口1500人規模の田舎町だが、この人数で使う燃料は一体どれくらい持つものだろうか?
仲間達には、「いずれはなくなるもの」なので気軽には使わないようにと言っておいた。何年かは大丈夫だと思うが…
これで軽トラ4台とハ○エース、超大型キャンピングカーで高速移動が可能になった。
さてさて、どうなる事か。
ノトスに移動してミリーとマリーに会いに行った。今日も子供達の元気な声が聞こえてくる。
広場は人が以前より多く活気があった。
「やあ皆、調子はどうだい?」
「順調過ぎて怖いですわ、先日から移民から人を雇い入れて孤児院で住み込みで働いて貰っています。最初は生きる気力が無くなった方達が多かったのですが…食事を取って貰って給金を説明したところあのように」
子供達と一緒に笑いながら店の準備をしている新しい従業員たちが目に入る。
「お店を任せれる責任者が決まれば、私達も移住出来そうですわ」
順調だ、売り上げを渡されこちらからは材料と食糧を渡す。
「下の子供達も、元気良く暮らしているよ!移住が楽しみだね」
ミリーとマリーに今後の展開を説明して、男爵に話を通しに行く。
「こんにちは、グレオール男爵、セリシアさんもお元気そうで何よりです」
「おお!りょう殿、お待ちしておりました。ご相談したい事がちょうど有りまして」
こちらの要件を伝える前に相談事を話された。どうやらノトスに食糧があり、安価で手に入るという噂が広がり、難民が200人押し寄せて来たらしい。
逃げて来たもの達は痩せ細り飢えて居ると。
渡りに船だった。
早急に男爵と冒険者ギルドに移動して、前回の残りのレッサーウルフを50匹引き渡した。
「これでレッサーウルフは在庫切れなのですが、お金持ち用にオーク買いませんか?」
オークは1匹で500キロは有る、可食部で440キロって所かな?
「おお!りょう殿、オークまでお持ちですか。しかし、オーク肉は100グラム銀貨2枚…中々の金額に成ってしまいます、商人ギルド長と商会長も交えてお話を」
しばらく待って2人がやって来た。
「お久しぶりです、りょう殿」
「お久しぶりです、コルト殿、バルト殿」
「うちの愚息はご迷惑掛けておりませんか?」
「父上!お爺様!大丈夫ですよ!」
コランドは必死に否定していた。
「コランドには今後色々任せるつもりですので助かっておりますよ」
近況を語り、その後商売の話になった。
「コランド交渉は任せる」
コランドは息子の顔から商人の顔へ変わる。
「分かりました。では早速、オークにですが、通常銀貨2枚となりますが、我々は条件次第では100グラム銀貨1枚と銅貨5枚でお売りしようかと思っております。」
「…条件とは?」
「はい、先ずは我が主は迷いの森の入り口に町を興そうとしております。男爵様には難民の斡旋、商人ギルドには大工と馬と馬車の用意、商会長には資材の用意を、差額分だけして頂きたく思っております。」
「そんな事で良いのか!」
と3名は各自緊張を緩めた。
俺は聞きながら、コランドの交渉の凄さに驚いた。値下げしただけで差額分プラマイゼロではと思う所だが、実際は手配を丸投げし時間効率を一気に上げたのである。コランドやるな!
オークを出して金額を確かめる。肉440キロ銀貨6600枚分、金貨660枚を受け取りした。
ここでも、コランドが仕事をした。
「素材代は冒険者ギルドに納めますので、町の警護に冒険者を斡旋してほしいです」
「任せな!」
冒険者ギルド長のライムはしたり顔で即答してきた。
「旦那様、後の事は私と赤き剣でやっておきますので」
「頼りにしてるよ!コランド!みんな!」
本当に頼りになる。広場のお店に寄り、ミリーとマリーに今後の材料と食糧の補充はコランドを通して行う事にすると伝えた。移住出来そうならコランドに乗せて貰うと良いとも伝えた。
町興しが始まったが任せておこう。
「ニーニャ、帰ろうか」
「はい、りょうさん」
俺たちは帰路に着いた。




