18.
マカモウスはホッとしたような顔になる。オルフェーノは何故そんな顔をするのかと不思議に思ったが、すぐにその理由がわかる。
「君がそんなに時間が取れないのは前公爵の罪を早く見抜けなかった王家の責任だ。僕はそう思わずにはいられない」
「それはそう……いいえ! そのようなことはありません!」
「だから、その責任を取ろうと思うんだ」
「え?」
オルフェーノは話が予期しない方向に向いたことに困惑する。すると、マカモウスは覚悟を決めた顔で言った。
「オルフェーノ嬢、僕と婚約してくれないか?」
マカモウスはオルフェーノにプロポーズした。
「……は、はい!」
その事実を理解した瞬間、オルフェーノは顔を真赤にして肯定(?)の返事を返した。実のところ、オルフェーノはマカモウスに好意を抱かれている自覚があった。ただ、マカモウスは内気な性格であったために今みたいに大胆なプロポーズをしてくるとは思ってもいなかった。
「は、はは……そう言ってもらえてよかった。実は、以前から父上とも相談していたんだけど流石にムーワ兄との婚約破棄の後すぐ、というのは世間体に良くないということで今日まで待っていたんだよ」
「そ、そうだったのですか……」
王子と婚約破棄した後すぐに別の王子と婚約、それは確かに悪い勘繰りをされても仕方がない。貴族社会というのは厳しくて情報が広まりやすい。それを危惧して今日まで待ったというのも有り得る話だ。
「この三ヶ月の間に殿下の気持ちを察していましたが……私のために細かい気遣いをしてくれたのですね」
「そう思ってくれて嬉しいよオルフェーノ嬢……いや、オルフェーノ。これから婚約をお披露目する機会も設けないとね」
「ふふふ、そうですね」
オルフェーノとマカモウスは顔を赤く染めて笑いあった。
終わり




