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031_嘘の不必要性。

 絶対に正しく伝わらない条件の上で嘘をつく必要があるのかという疑問は生まれるわけではある。


 別に必要ではなく結果として生まれるものではあるということではある、嘘をつきたくてついているのではない、ということもあるであろうし、嘘をつくことを避けられないこともあるし、進んで嘘をつくこともある、これらは結果としては同値であるものの、質は違う、が、ズレのエネルギー量としては違いはない。


 そうする行為に至るまでも運であり、そこまでに得られた情報の反射にすぎないわけである、つまりは嘘をつこうと判断している主体がないのである、これは別に嘘に限らず、情報の出力全般に言えることは、前述しているもので明らかになっているわけではあるが。


 そもそも普通に伝えられる情報の信頼性も薄いのである、さらには嘘が混じるとなると大体は、全体的に歪む、撓むわけであり、実のところ混ざっていようがなかろうが多勢に影響は及ぼされない、それを踏まえて行動する必要があるということに気が付くかどうかという話であり、統計やらもそこを考慮に入れて計算しているものである。


 全ての情報が嘘であるという仮定、正しくない、ずれているという前提の元で思考をしてく必要があるということである、どこまで許容できるのか、という話でもあり、大体の確率で話す問題でもある。


 確率なのであり、多分確かだろうとしか言えず、そしてその情報もまた正しくは伝わらないということを念頭に置いて、発信しなければならない、この辺りは、常に悲観的に評価する必要がある、別に、結果がどうなろうと構わないのであるならば評価する必要もないが。


 そのずれをエネルギーにして活動する生命体にとって、質そのものはあまり考慮しない、ただ、大きいかどうかであり、微妙にずれているあたりが摩擦力が大きい場合があるので、好むというか集まる、活発になる傾向にある。


 勘違い程度がちょうど良いという、そのような塩梅であるのである、かけ離れすぎている情報の乖離は、エネルギーが小さいので避ける傾向にある、もしくは適切なズレの距離をとるように調整するまである。


 同時に完璧に正確に、そのまま伝わるということは避ける、そうなってしまうとエネルギーがなくなってしまうので、生きていけないからである。


 生存本能に従って、それは、活動している、という見立てである。


 その生き物にとって嘘というもの本質は意味がない、常に伝わらないことが必要であるからである、あってもなくても良い、結果として嘘になる、程度のものである。

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