010 裏ボス
読んで頂き有難う御座います。
流れに乗ったのかニャンコのカミングアウト。
ショタ率100%だと?
「ワー、キレイナオネーサマニ、カコマレテウレイシナー」
肉食獣に包囲された小型草食動物の気分になってきた。
「物凄い棒読みなんだけど」
白オッパイに突っ込まれた。
「ちょっと予想外の展開だったよ」
ショタ率100%とは思わないだろ。
いや、白黒ペットは怪しいか?
「セリアはノリで言ってみただけ?それとも?」
「真正のガチショタです」
ガチだった。
キリッとした凛々しい真顔で断言しよったわ。
「黒華は?」
「私はご主人様一筋ですから自然と」
ああ、俺がショタだからショタにならざるを得ないと。
「セリアさんだったかしら?貴方とはとても仲良くできそうだわ」
「同感です」
なにやら黒オッパイとニャンコの間で通じ合う物があった様だ。
「ねぇ、これいいの?」
白オッパイが俺に尋ねて来る。
「ん~……まぁ趣味嗜好性癖はひとそれぞれだし、実害が無ければ尊重と言う名の放置で良いと思うよ?」
「いや、あんたが獲物視されてるんだけど」
「ぶっちゃけ、マリルおねー様が1番やばいと思います」
「なんでよ!?」
「自覚があると自重するかはさておき、意外と分別はつくんだよね。案外引き際を見誤らないの。逆にむっつり系はため込むからやっちゃう時はやばい所までガッツリ行きがち」
「なるほど」
「ありそうですね」
黒オッパイとニャンコが納得した様に頷く。
「ついでに付け加えると、アリシアお姉様は落ち着いた感じの理知的な大人の女性だからねー計画的に確信的知能犯はするだろうけど、本当に問題が起きない様に上手くやりそう。逆にマリルおねー様は感情的にカッとなって無計画にやってしまいそう。セリアは奴隷だから論外だし、俺は問題起こして実害さえ出さなきゃ何でも良いよ派だからねー」
「私!?私が悪いの!?」
「別に悪くはないけど、1番犯罪者予備軍としてレベル高いと思うよ?アルマちゃんはマリルおねー様の理性が心配です」
可愛く言ってみる。
「うっ……ぐっ」
白オッパイの顔が赤くなった。
これは羞恥や屈辱の物ではなく、ショタハートがときめいたのか?
因みに、この国の法律では15歳で成人と言う扱いになるが結婚は12歳から可能で平民ですら一夫多妻だ。
もっとも、奴隷は購入してから1年以内に購入費1割の値段を税金として納めなければならないし、妻も2人以上から税金が掛かり年に1度2人で1万リル、3人で2万、4人で4万、5人で8万と倍々に納税額が増えていく。
100人で年間に収める税金額は1024万リルになると言う事だが、税金が支払えるのであれば認められており、一妻多夫も可。
奴隷の税金は初年度が買い取り額の1割でそれ以降は1体辺り1万リルとなる。
奴隷の場合は税金が倍々に増えたりはしない。
1体なら1万リル。
100体なら100万リルだ。
つまり、俺を性的に捕食してしまっても同意の上での和姦なら合法と言う事になる。
「なんか、類は友を呼ぶって感じだね。いっその事パーティー名をショターズにでも改名したら?」
「しないわよ!」
反応したのは白オッパイだけで、黒オッパイと白猫はスルー。
「うん。やっぱりマリルおねー様だけショタアウトって感じ?マリルお姉ちゃんと呼ぼうか?」
「バッバカじゃないの!?」
白オッパイは誤魔化し様がない程に完全に顔が真っ赤だ。
ここまで赤いと自分の顔の体温が上昇しているのを体感できるのではなかろうか?
「理性が崩壊する?」
「アル君。気持ちは分かるのだけど、話が進まないからマリルで遊ぶのはその辺にしておいて貰えないかしら?」
黒オッパイにたしなめられてしまった。
「そうだね。マリルお姉ちゃんで遊ぶのはまた今度にするー」
「あっあんたらねぇ~」
いじり倒された白オッパイがプルプルしておられます。
良いオモ……ゲフン。
仲間ができそうだ。
「それにしても、セリアが真正のガチショタとはねー……」
「こんなに露骨なのに知らなかったの」
白オッパイは分かってたのか?
「マリルお姉ちゃんは分かってたの?同類の臭いには敏感になると言う事なのかな?ここはさすがと言っておくべき?」
「うっ……」
「俺が知らなかったのは今日あったオークションで買ったからだよ。セリアとあってからまだ数時間程度しかたってないの。しかし、そう考えると俺と失敗キメラの競り合いの時、露骨に無言のエールを送ってたのにも納得だね。ガンバレ、超ガンバレって必死の応援を感じたし」
「失敗キメラってなに?」
「カーマイン商会の会長。見た目がブタとヘビを足して割らずに無理やり人型にしようとして失敗した様な物体だったから、失敗キメラと命名してみたの。なんでもセリアが記念すべき1000体目の肉便器に相応しいとかでね。メス奴隷とは無駄な手足を切り落とし、歯を抜いて肉便器となり主食は精液が正しい姿でなんだってまるで常識であるかの様に言ってたよ。比較対象が悪すぎると言う気もするけど、アレとかに比べると重度のショタくらい誤差だと思うよ?」
「本当に比較対象がどうなのって感じなんだけど……」
白オッパイは半眼になって呆れているが、黒オッパイは何かを察した様な顔をしている。
「なるほど、カーマイン商会と揉めたのね?」
「そう」
「貴方達と組むと火の粉がこっちにも来るかもしれないと言う事ね?」
「ちょっちょっと待って!カーマイン商会ってアルガムで最大の商会じゃない!私でも知ってるわよ!?」
私でもって自分で言う辺り……いや、自覚があるのは良い事だよね。
「ある意味ではもう終わってるんだけど、数日くらいなら多少はあるかもって感じかな?」
「根拠を聞いても?」
「俺を相手に誤解の余地が無い程に正式に宣戦布告したから俺とカーマイン商会は戦争中と言う事になるんだけど、戦争って事前の下準備の段階で9割以上は終わってるものなの。で、俺は基本的に始まる前に終わらせておく派なんだよね。だから、もう終わってるんだよ」
下準備って本当に大事だよね。
「貴方、物凄く悪い顔してるわよ?」
白オッパイは呆れている。
「アル君は悪い男なのね」
黒オッパイは何故かうっとりしている。
「俺は昔から常々思っていたんだよね。ガリガリにやせ細った野犬の群れから少ない餌を無理やりかすめ取る様な真似をするより、ブクブク肥え太ったブタを解体した方が効率良いし合理的じゃない、常識的にと。幸いな事に相手が相手だから遠慮する必要も無いし、あちらから仕掛けて来ているから容赦する必要も無い。あの手の相手はある意味1番楽だよ。自重しなくて良いから」
自分ルールは必要だ。
自分が決めた事は裏切らない方が良い。
本当にバカだよね~……稀に俺みたいなのが大規模天災級の災害を起こすなんて、歴史を参照すれば一目瞭然なのにね。
だから、他人の奴隷には手を出すのは貴族でも余裕で首ちょんぱされる重犯罪なのに。
もっとも、今回はせいぜい1つの商会が破産する程度だが。
「そう、なら問題ないのかしら?」
「数日は一応気を付けた方が良いとは思うけどね~精々武器武具道具の購入ができなくなる程度なんじゃない?どうせすぐにそんな事してる様な余裕は無くなるだろうし、万が一損害が出たらその分は賠償するよ」
カーマイン商会をこの世に残す気はないしね。
「そこまで自信があるなら大丈夫そうね」
「で、ダンジョンに行くのは明日?」
「そうね。今日はもう時間が中途半端だし、明日にした方が良いわね」
「じゃ明日の朝待ち合わせしてダンジョンに潜る感じかな?」
「そうなるわね。明日の9時にダンジョン前で待ち合わせにしましょう」
「りょーかい」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
白黒オッパイと別れた後、泊まる予定の宿へと向かう。
泊まる予定の宿は深緑の風亭と言う下層でも最高級の宿だ。
「そー言えば、ダンジョンに潜るにあたって何か必要なものとかある?装備類の類だけど」
「いえ、特には」
「同じくです」
黒狐にも必要ないのね。
それもそうか、妖狐族の使う狐火は半ば精霊魔術だから発動媒体は要らないし、火力特化の黒狐くらいになると弓なんぞ使う暇あるのなら魔法の方が良いのか。
「そう?まぁ思いつかないなら良いけど、必要なものがあれば遠慮なく言ってね。単純に俺が気が付いていないだけとかあり得るし、一言あれば改善する事を放置するとかアホらしいからねー」
奴隷とかの立場で勘違いしているとありがちだ。
しばらく街を歩き目的地の宿に着いた。
近くで見るとかなり大きい。
さすがにビジネスホテルとかに比べてしまうと見劣りはするが、それでも大きいと感じる。
宿に入ると従業員と思われる男が白黒ペットに見とれていたが、数秒で我に返り丁寧に一礼してきた。
「いらっしゃませ。深緑の風亭へようこそ」
さすがに最高級店の従業員と言うべきか、立ち直りが早く丁寧な対応だ。
「一番良い部屋は空いてる?」
「はい。お1人様用のスイートルームが空いています」
3人用も空いているはずだけど、白黒ペットが首輪を付けてるメイド姿の奴隷だからか3人用は進めないのね。
「お1人様用のスイートルームは1泊3万リルとなります」
「そこで」
「お食事はルームサービスで予約して頂くか、食堂にて注文して頂く事になります。お食事代は宿泊料に含まれておりますので別途料金は必要ありません」
そりゃ1泊3万リルも取ってるしね。
3万リルと言えば約300万円だ。
そんな部屋に誰が泊まるんだろうね?いや、俺が泊まるけど。
豪商や貴族用か?
「とりあえず、これで泊まれるだけねーお釣りが出ても返さなくて良いよー」
懐から白金貨を取り出し従業員に渡す。
「承知いたしました。署名をお願いします」
若干従業員の顔が引きつったがスルーした。
よく訓練されている。
従業員がやたらと豪華なノートとペンを差し出してくる。
名前を書けば良いのかね。
名前を書いて従業員にノートとペンを返す。
「お部屋にご案内させて頂きます。アルマ様」
奥から出てきたメイドに案内され5階へと連れていかれる。
この宿は5階建てで5階は総てスイートルームらしい。
1階使って4部屋しかない。
5階の1番手前にある部屋へと案内される。
「こちらがアルマ様のお部屋となります」
メイドに鍵を渡される。
嫌味にならない程度に豪華な装飾を施された銀色の鍵だ。
「御用の際は部屋に備え付けられた呼び鈴をお鳴らし下さい」
「あいよー」
「失礼いたします」
案内してくれたメイドは優雅に一礼して立ち去る。
中に入ってみると、これってどこの王族の寝室?みたいな事になっている。
家具は豪華さよりも上品さで揃えられているが、一目で分かってしまう程に高級品で揃えられている。
壁や床も厚く防音処理が施されている様だ。
扉も窓も豪華で分厚い作りになっている。
何よりも目を引くのは6人くらいは余裕で寝れるだろうと思われる天蓋付きのベッドだ。
「うーむ。適当に頼んだらえらい部屋が出てきたねぇ。逆に落ち着かないなこれ。慣れればそうでもないのかな?」
庶民ハートが炸裂しちゃう。
「恐らくですが本来は貴族の方が利用される部屋でしょうし、これくらいは当然かと」
白猫の冷静な突っ込みはいりましたー。
「だろうねぇーま、いいや。今更部屋を変えるのもメンドイからこの部屋に泊まろう」
「承知致しました」
……
…………
………………
ニャンニャン♪
ニャンニャン♪
美味しく捕食されました。
気が付いたら朝だった。
ありのまま起こった事を話すと搾取された。
肉食系女子とか搾り取られたとかそんな生易しい物では断じてない。
もはや搾取。
そう、暴君による搾取と言うべきだろう。
回復しても搾取され、回復するから搾取される。
終わりの見えないエンドレス搾取。
回復能力の使い方はこれで良いのだろうか?
早くも物理的に2人掛かりで尻に敷かれてしまった。
最高級スイートルームと言うべきか、部屋には水洗式のトイレとお風呂が備え付けられているので、色々と酷い惨状になっている事だし、先生に頼めば処理して貰えるがベットの方は処理して貰うとして、折角豪華なお風呂があるのでまだ太陽が昇ったばかりの早朝から入浴。
当然の事の様に白黒ペットも一緒に入浴し、当然の事の様に搾り取られた。
ダンジョンボスのデッカイトカゲよりも、すぐそばに居る白虎と妖狐の方が遥かに強敵かもしれない。
寧ろ裏ボスが横に居る気が……
先生がいらっしゃらなければ確実に精気的な物を搾り取られ過ぎて逝っちゃう。




