凶兆の勇者の動向
地下迷宮はどんな者でも大歓、迎死者も生者も扱いは同じ
もしかしたらあの繭のせいかもしれないがココがあまり不快では無くなっている事にキャスは驚いていなかった。
あの繭には皇と皇后の悲しみと復讐が根底にあったからこそ余計早くあの2人を眠らせてあげたいと言う祈りが出来上がっていた。
だから地下迷宮の拷問室からの悲鳴や監視室からの迷宮の映像にある冒険者達の喜怒哀楽等も普通に見れた。
「皆はココが嫌な所か?、俺はどうも変質したみたい聖進教会に対して反抗心みたいなものが余計抱いたんだがな」
マルティナは別に聖進教会は嫌いだしとヒストリアはまあ世直しも一興とガロンはフム考えても意味なしとアブサンは別に私はあるがままにと、ハルシオン顔は歪む程苦しい顔をしていた。
皆それぞれの考えが解ったからこそ解った、皆ある程度汚染されている。心の奥底に鈍い澱みの塊があった。
耳を傾けると聞こえて来る怨嗟の嘆きが、ソレが嫌になる。
取り敢えず飯だ飯上手いもん食って寝てこの生活に慣れるしか無い。
食事はカノッサの所の方より美味かったが取り敢えず食べ方が分からない物が多かった。酒乱が2人居るので酒は飲ませなかった。
深海3000級に住む黄金蟹のカニ味噌をほじくり出して馬鈴薯と小麦を混ぜて板状にしたビスケットの上に乗せて食べたり(コレが美味くて堪らないカニ味噌の濃厚な味に、ビスケットの甘みがハーモニーしていて美味かった)、肉にしても馬の蹄を丁寧に浸けて柔らかくなるまで炙った物は香ばしくスルスルと口に入っていた。
そんな生活を続けていると体が鈍るので運動がてらオークや巨人との相撲や各人得意な分野での異文化交流してお互いを尊重して行った。
囚われの身ではあるが根気良く過ごして行く事が重要なんだよなと独り言を呟いていたら管制室からアラーム音が鳴り響いてきた。どうやらS級レベルの冒険者らしいそれならどんな奴らか顔を見てみたいと思い、管制室に行ってきたら何と吉兆の勇者ルイ達だった。
コレはオレ達、イヤ俺狙いだろうと思い管制官にコロッセオに誘導して欲しいと頼み込み。
オレ達はコロッセオに先に入り待ち構えていた。
コレが星の元生まれ落ちた最後の勇者達の戦いであった。
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