何者でも無い少年と幼き勇者との邂逅
物語の始まりはいつだって日常から始まる
龍山脈の中腹にある盆地は伝承曰くこの地で勇者と悪神が戦い、悪神の星落としの欠片が盆地を作ったと言われている。
そんな地なので村は勇者に対して礼儀を重んじていたし聖進教の信者達が修行の一環として年間をとうして村による事は頻繁にあった、その村の料理屋兼宿屋の家族の1日は早い、長男であるキャスレイは先ずは日の出と一緒に起き料理の下ごしらえ、弟妹のを起こすなど多岐に渡っていた、両親は家業を継ぐ者として勢力的に教育していた。
ある日の事正午頃に村が浮ついてきていて何があったのかと思っていたらどうも家の方かららしい、どうしたのかと思っていたら村人の話で今代の勇者様が訪れたみたいである。
「母さん、父さんどうしたの?勇者様が訪れたって聞いたけど」
両親は良い所に来たと言って少年勇者ルイにキャスを紹介した
「ルイ様ご要望に応える事出来るでしょう、こちら我が息子のキャスレイ二年前に樹龍様の元に行ってきた者です」
ルイと名乗った勇者は自分と同じくらいの年ごろでキャスは緊張してしまった
柔らかい笑顔で大丈夫と話しかけてきた、緊張しないでと言い自分は樹龍に対して話がしたい胸を率直に語って来たそれで案内役を探していたらしい。
宿屋の仕事より冒険心が勝り随行したいと言った、勇者のパーティーは勇者を含め6名であった。
その日はもう日も暗かったので出発は次の日となった、その時に勇者は紙の契約書を出してきたキャスは自分の名前は書けるが文字が読めなかったので言われるまま契約書に署名した、ソレがキャスに取って奇妙な人生の始まりであった。
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その日は気持ち良い朝であった鳥のさえずりが響き、まるで生まれ直した気分になって夢からキャスは起きた。
不思議な夢であったが何が不思議なのかはわからなかったが夢なんてそんなもんだろと思ってとりあえず井戸水で顔を洗った。多分今日から自分も案内人だが勇者と行動出来る様になる事が高揚したんだろと勝手に解釈した。
多分この旅は一生分の冒険になるんだろ、そうそれこそ老人になった時おじいちゃんはあの勇者ルイ様と旅をしたんだろと自慢げに言う事になると妄想を膨らませていた、なんて迷惑な老人だろ。
だから後ろから挨拶をされてビックリした。
「どうしたんだい、顔がニヤけてるよキャス」
「ルイ様お、おはようございます、イヤこれは違くて自分が選ばれた事が夢じゃないかとか勝手に思ってそれでそれですいません思わず顔に出てしまってすいません今度から気をつけます」自分でもよくわからないリアクションしてしまい穴があったら入りたくなってしまった。
「くっくくキャスは面白いね、そんなに僕たちと行くのが楽しみなの?」
「ハイ、もちろんです。樹龍様にもまた会いたいですし、もちろん皆さんを案内出来る事だけでも興奮します」
「それじゃ朝食食べながら僕のパーティーを紹介するよ、一緒に行こうか」
「ありがたいお言葉です、これから往復2ヶ月よろしくお願いします」
と朝食を食べに2人は歩いて行く、片や勇者、片や宿屋の子供しかし年齢は同じまるでコインの裏表。果たしてどちらが裏で表なのだろうか?




