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動き始めた偽の恋


「マナ~!!!」


「うがっ!」


朝練を終えて、いつもよりギリギリに登校してきたあたしに、理沙のタックルが来た。


「聞いたよ!

 北校のプリンスと付き合ってるんだって~??」


目をキラッキラに輝かせる理沙。


「北校のプリンス?」


「はっ?!

 知らないの?」


「うん」


彼方、そんなこと言ってなかったし。


「んもぉ!

 中学では全国大会常連のバスケの強豪校の元エース!」


バスケ??


「アメリカ留学の話まで出た、天才の中の天才!!

 儚い系の美形なんだってね!!」


アメリカ留学??


「でも、事故に遭って怪我してバスケを辞めた・・・。

 ざっとこんなもんでしょ?

 でもすっごいよね~・・・・」


まだまだ動く理沙の唇。


でもあたしの頭は完全に機能停止。

そんな話聞いてないし!

あ、でも合コンの時に冷やかしてたような・・・?


「・・・な・・・まな・・・・マナ!!」


突然の理沙の大声。


「聞いてる??」


「ごめん、なんだっけ?」


「だからぁ、伊藤はもういいの?」


伊藤君。

好き。


でも。


「今は彼氏いるし」


「ま、マナがいいならいいけど」


そこであたしは彼方への不信感が大きくなった。






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