水戸side
水戸side
今日は月島が楠木とデートだと言っていた日だった。
週末になるまで何度も聞かされていたので嫌でも覚えていた。
雑誌を開けて袋綴じを開いた。
そこには水着の女性の水着部分がなく、モザイクもかかってい
ないバージョンが掲載されていたのだった。
「はぁ〜情けないよな〜。」
ズボンを下ろすとその女性を眺めながら自ら宥める。
よく見るとショートの彼女に月島を重ね合わせていた。
「いやいや、おかしいだろ……だってあいつは………」
さっきまで反応しなかった自身を見下ろして愕然とした。
楠木との間を取り持ったと言うのに、一体何を考えているのだ
ろう。
そんな時、いきなり電話が鳴り響いたのだった。
名前の場所に蛍と出ていて、驚きながら慌てて受話器を取った
のだった。
なぜかデートが延期になったとかで家に行ってもいいかと聞い
て来たのだ。
もちろん断る理由もないので即座にオッケーした。
それからしばらくして、玄関のドアが開いて親が勝手に入れて
しまった。
「たかちゃん?いる?」
「ちょっと、待って!!」
来るの早いって…
内心慌てて雑誌を隠す。
ティッシュで手を拭くと窓を開ける。
そのタイミングでドアが開いたのだった。
「なーに?それ……まさか〜!!」
隠したばかりの雑誌が少しはみ出していた。
蛍に見つかる前にと足で蹴って奥に隠す。
「ちょっと、蛍!やめろって!って、何を漁ってんだよ!」
入っていきなり飛びつくようにベッドの下に手を入れようと
するので必死に阻止したのだった。
「なんだよ…チェッ、見たっていいじゃん!」
「それは…蛍だって同じ事あるだろ?」
「えーーー。ないもん、だってたかちゃん無理にでも見ちゃ
うじゃん」
確かに、体格差がある分月島の方がフリだった。
それに気になったら即座に見てしまうので月島には隠し事な
どほとんでできない。
顔見ればすぐに出てしまうので、隠せていない。
「で?今日はあいつん所行くんじゃなかったのかよ?」
「うん…その予定だったんだけどね……」
朝きたLINEを見せると少しがっかりした事を話してきた。
「なんだよそれ……、まぁしゃーない。俺が今日は一日付き
合ってやるかな…」
「えーーー!僕のが暇を付き合ってやるんだもんっ!」
「はいはい。ちょっと出かけるか!」
「うん」
元気になるようにとクレープ屋に誘うと、食事を食べてから
図書館へと向かった。
学生の本分は恋愛ではなく、勉強である。
そう言いながらぶつぶつ文句を言っていたが、赤点取ってい
たところを重心的にやらせたのだった。




