一条side
一条side
誰かに言いたくても男に強姦されましたと言っても誰も信じやし
ないし、ましてやそれを言う方が白い目で見られるだけで、言い
ふらされる心配すらない。
「一条どうすんだ?」
「いいな…ヤるか…」
「そう来なくっちゃな。」
「でも、どーすりゃいいんだ?」
「どうもこうもないだろ?こいつの尻に突っ込んでやればいいん
だよ。いつも女にやってるのと変わんねーって」
そう言われると、簡単な気がして来た。
「おい、押さえつけとけよ」
「おう、任せろよ。」
「いっそ動画撮っとくか?」
「いいね〜記念にとっておこうぜ!」
勝手に盛り上がって来ていた。
当の本人はと言うと、友人に押さえつけられた月島の自分を見る
目が恐怖を孕んでいる事に無償にイラついたのだった。
前だったら、期待に満ちたような目で見て来ていた。
あの時は女子とヤる事しか考えられなかった。
月島はいいパシリとしてしか考えていなかったのだ。
あの時だったら何をしてもきっと許されたのかもしれない。
今のように怯える表情を向けられる事などなかったかもしれない。
「自分で脱ぐか?それとも脱がして欲しいか?」
「…ぃ……いやっ……」
否定的な言葉にまるで一条自身を否定された気がした。
「お前が好きだって言ったんだろ?だったら何をしてもいいよな?」
「いやッ……やめて………先輩なんて嫌い……大っ嫌い……」
泣きながら必死に抵抗する姿に苛立つとシャツを掴むと思いっきり
引き裂いたのだった。
「いいじゃん。一気に行っちゃおうぜ♪」
友人の言葉に後押しされるようにズボンに手をかけた。
その時、バタバタッと足音が聴こえてきた。
そしてドアが一気に開いたのだった。
「月島先輩ーー!先生ーーーこっちです」
その声に慌てるように友人が窓から出て行く。
残された月島を振り返えると入って来た楠木が抱き起こすと自らの
胸に抱きしめていた。
そして一条と目が合うとニヤリと笑ったように見えたのだった。
「まさか……お前………」
わざと月島を一人にさせたのか……と。
一条が月島を監視していたのを知っている楠木が打った手だったと
したら?
わざわざ月島を襲うように仕向けたのももしかしたら?
友人があんなにセックスを勧めたのも、それに一条が乗っかるよう
に仕向けたとしたら?
まさかそんな事が……?
もしそれが事実なら、月島の心がそっちに向くのもありえる事だっ
た。
だが、あんなに女にモテてる男がわざわざ男を落としにかかるのか?
という疑問にぶち当たる。
一条自身、顔はいい方だと自負している。
だからこそ、女を食い物にしているのだ。
だが、さっきの泣きながら嫌がる月島に勃ったのも事実だった。
男には勃たないと思っていたのが嘘のようだった。
笑顔でそばにいた時はなんとも思わんかった。
なのに、さっきの顔を見て止まらなかった。
きっと楠木が来なかったら本当に……。
「俺ってホモだったっけ?ちげーだろ……」
未だに股関で膨らんだままの自信に話かけるとトイレへと向かった
のだった。




