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第一章 ある平日の朝

今、僕、西川智也は全速力で自転車を漕いでいる。何故かというのはこうゆうことだ。

朝、目覚ましのラジオが流れなかった!それは先週の休みにあいつと新しく買ったあるものを充電をするためにコンポのコンセントを抜いていたからだった。

ベッドから起きた僕はその上で頭を抱えて悶えてたな。あれが悪かったんだよなきっと…5分位ロスしたからな。

そして今もただただ必死に我が母校、東高校に向かって全力疾走している。

本当、あの5分あれば……


今、俺、小畑望はノンビリとバス停留所に歩いてる。

別に時間があるからじゃねぇ。なんか間に合わなさそうだから、諦めただけだ。

いつも早く起きる訳じゃないけど、それでもそこそこ早くに起床する。今日は携帯のアラームがならなかったからしょうがねぇよな?

どうしてならなかったかというと、先週の休みの日にバカとあるものを買って、それを充電していたから。そんで運悪く携帯の電池も切れてたからだ。

朝は目をこすって時計を見たら、その瞬間諦めたぜ!

「ふぁ〜」

欠伸しながらのんびりと、春の日差しを受け、俺は歩道を歩く。



「ま、間に合ったぁ〜」

読書開始、10分前に学校校門前についた。

ちなみにうちの学校は朝のSHR前に読書の時間があってそれに遅れると遅刻とみなされる。

まぁ何はともあれ間に合った。とばしたからかな?その代償に汗血馬のように汗をかいてるけど…僕が汗を拭うと同時に

「おはよーございまーす!」

目の前の赤い腕章をつけて1列に並んだ黒服集団が挨拶してきた。

「ははっどもぉ〜」

引きつった笑みで返す。

僕はこの人達が苦手だ。

別に嫌いなわけじゃない。この人達もまた東高校の伝統で彼らは応援団である。なんかとんでもなく熱血な集団で、毎朝校門前で挨拶をしている。頑張ってる人たちだよなぁ。

でも根性論が多過ぎて、やっぱり僕はにがてだ。

間に合ったのでゆっくりと階段を登っていく。


偶然にもバスがやや遅れてきた。やったね!ついてんじゃん!

いつものより1つ遅れただけですんだ。中途半端な時間で人もいねぇ。しかも学校にもギリギリ間に合う。

俺は空いてる席にゆっくりと腰掛けた。ふぁ〜一眠りすっかな。

俺は10分程度のわずかな睡眠に入った。

貴重だぜ?朝の10分は


5分前、僕はクラスの中に入った。もうほとんどの奴が教室にいる。

「よう!西川!」

「おう。」

声をかけてきたのは司だった。司はクラスの友達だ。

「お前今日遅いじゃん?どうかしたのか?」

「ちょっとさ……

今日の目覚ましの件についておおまかに話す。

「へぇ〜じゃあ今持ってきたのかよ!それ!」

「うん…まぁ。」

「見せろよ!」

「後でな。読書しろ。」

司をあしらって自席につく。今日の朝は疲れててあまり話す気になれなかった。

わるいな司また後で。

僕の後ろの席はまだ空席だった。

いつもガラに合わずけっこう早く来るのに珍しいな?どうしたんだろう?


まぁギリギリかな?俺は校門前に到着した。

黒服集団が一列に並んで立っている。毎朝、毎朝頭おかしいんじゃねぇか?

「撤収!」

黒服その1が掛け声をかける。

「オス!」

その他が全速力で校舎にもどっていく。消えていくバカ共を見送りながら呟く。

「あと5分かぁ〜」

あのバカ達はたしか登校時間5分前に挨拶やめてたっけ?

しかし迷惑なんだよなぁ〜朝から声かけられて。

今日は鉢合わせしなくてラッキーだったかも知れない。

教室に上がってきた時は時間ちょうどだった。ちらほら読書始めてる奴らもいる。

「「「オハヨー。」」」

クラスの友達が数人声をかけてきた。

「ん、おはよ。」

適当に返事して席に向かう。なんだよ。イスの野郎は国語の教科書を読んでた。

「よう。何読んでんだよ?」

「みてわかるだろ?」

そう言ってふざけた顔で国語の教科書を掲げた。その教科書を取り上げて言ってやる

「んなの、みりゃワカンダヨ!バカ。」

俺はそのまま席につきバカの読んでた教科書を読み始めた。当たり前だがなんだこれ?つまんねぇな。

「返せよ。」

イスが言ってきた。

別に興味ねーし自分のあるからすぐ返した。そのまま別の話題をぶつける。

「ところでさぁ。アレどうやって使うんだ?」


「ところでさぁ。アレどうやって使うんだ?」

小畑が言ってくる。別にじらす必要はないのでその正体を明かしておこう。ズバリ正体は今結構話題になっていた携帯ゲーム機だ。何故彼女と僕がそれを持ってて、何故それを持ってきたのかは今から先週の金曜日に戻ろう。

………………………………………………

………………………………


……………………

……

ふぅ〜今週もついに終わった。僕は鞄に必要最低限のものをつめていた。それにしても気分がいい。それは明日が休みってこともあるんだけど実はもう1つ楽しみなことがあるからだ。

それはついに、ついにずっとほしかったゲームを買うことができるからだ。別に僕がゲームオタクだからじゃない。全然そんなことわない。たまたまその機器で好きなシリーズのゲームがでたからだ。僕はコツコツ貯金してたこずかいが貯まったので明日そのゲームとゲーム機器を買うからだ。

僕はそのことを考えて、一人でニヤニヤしながら突っ立っていた。

「オイっ!なんで機嫌よさうな顔してんだよっ!」

そういって肩を押された。

振り返ったら充分機嫌のいいスマイルを浮かべた子がいた。思わず見とれてしまった。

本題に戻して、本来女子にこの手のネタはいわない方がいいんだろうが、なんせ僕は有頂天だったし、小畑は女と言うより男感覚で付き合ってるのでついつい言ってしまった。

「へぇ〜お前もそうゆうのやんだ…。」

あんま興味なさそうだ。机に座って足をぶらぶらさせてる。顔も退屈そうだ。

別にどうでもいいことだったんだけど、その時の僕はやけにテンションが高くて、ゲームを侮辱された気がして必死に良さを伝えようと思った。けどそんなことしたらオタクにしか見えない。どうしすれば……

そして僕は切り出した。

「なぁお前一緒に行こうぜ?」

「へ?どこにだよ?」

「電気屋だよ!」

「何でだよ」

「いいから!店頭で良さを分からせてやる!」

怪訝な顔でこちらを見てきたが、

「まぁCD買うついでに行ってやるか。」

スンナリOKした。そして僕達は土曜日に電気屋へいく約束をしてその日別れた。

ちなみに彼女が機嫌がよかったのは単に明日が休みだからだそうだ。単純な奴だ。

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