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すべてを奪われた心優しい猟師の少年、天才上官に拾われて『白い死神』と呼ばれる最強の狙撃手になる  作者: 虹の箸


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予言

ガルドの予言は、恐ろしいほどの正確さで的中した。

数ヶ月に及ぶ帝国とハーケンクロイツの激突は、人類史に類を見ない地獄を生み出していた。

帝国の圧倒的な物量と、ハーケンクロイツの狂信的な戦術。双方が一切の退却を許さず、兵士たちをすり潰し続けた結果、両国の国土は焦土と化し、前線は完全に崩壊した。

食糧も弾薬も尽き、指導部からの無謀な命令だけが響き渡る中、ついに「限界」を迎えたのは兵士たちの方だった。

『……我々はもう、誰のためにも死なない!』

人間を歯車としか扱わなかった帝国の各地で、ついに民衆と兵士による大規模な反乱が勃発。独裁者ヨーゼフとティモセン将軍は、かつて自分たちが使い捨てた兵士たちの手によって宮殿に追い詰められ、無惨な最期を遂げた。

時を同じくして、熱狂から醒め、継戦能力を完全に失ったハーケンクロイツ国でも内乱が起き、ウォルフ総統は自らの誇った巨大な軍事施設の中で自決した。

人を人とも認めず、他国を蹂躙した二つの巨大な権威主義国家は、互いの喉元に牙を突き立てたまま、誰に倒されるでもなく「自壊」という形で地図から姿を消したのである。

お読みいただきありがとうございました。

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