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社畜おっさん、異世界で子育てはじめました~拾った娘が可愛すぎるので、世界一のパパを目指します~  作者: 空月そらら


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第7話 娘と初めての買い物

 冒険者ギルドを後にした俺は、受付嬢のミナさんに教えられた通り、王都の東区にある子供服専門店『妖精の糸車』へと来た。

 

 店の外観は、パステルカラーで彩られた可愛らしい看板、ショーウィンドウに飾られたフリルたっぷりの小さなドレス。


 漂ってくるのは、洗い立てのリネンと石鹸、そして甘い花の香りだ。

 

「ここ……おふくの、おみせ?」

 

「ああ、そうだ。メリアに似合う、とびっきり可愛い服を買おうな」

 

 俺の革のコートにくるまったメリアを抱き抱えたまま、意を決してカランカランと可愛らしいベルを鳴らして店に足を踏み入れた。

 

 店内には所狭しと、色とりどりの子供服が並べられている。

 

「いらっしゃいませー……あら?」

 

 奥から出てきたのは、優しそうな雰囲気を持った中年の女性店員だった。


 彼女は俺の無骨な体つきを見て、一瞬だけビクッと肩を揺らしたが、すぐに俺の腕の中にいるメリアの存在に気づき、パァッと顔を輝かせた。

 

「まあ! なんて可愛らしいお嬢ちゃん! お父さん、今日はお嬢ちゃんのお洋服をお探しですか?」

 

「あ、ああ。俺はこういう店に縁がなくてな……どんな服を選べばいいか、手伝ってもらえないだろうか。サイズ感もまったく分からなくて」

 

「お任せください!」

 

 俺は正直に白状すると、店員さんは力強く頷いた。

 

 俺は懐から、ミナさんに書いてもらったアドバイスのメモ帳を取り出す。

 

「ええと……知り合いの助言によれば、三歳児の肌は敏感だから、とにかく肌触りの良い綿素材を中心に選んでほしいそうだ。それと、靴はすぐにサイズが変わるから少しだけ大きめで良いが、足首をしっかりホールドする作りのものを頼む」

 

「分かりました。お父さん、お嬢ちゃんのこと、本当に大事にされているんですね」

 

 店員さんはクスッと微笑みながら、メリアの背丈をメジャーでサッと測ると、次々と服を見繕い始めた。

 

「この子は青みがかった綺麗な髪と瞳をしていますから、淡い水色や白を基調としたお洋服が似合うはずですよ。……ほら、こちらなんていかがですか?」

 

 店員さんが取り出したのは、上質な柔らかい綿で作られた、ふんわりとした水色のワンピースだった。


 胸元には控えめだが上品な白いレースがあしらわれており、動きやすさと可愛らしさを両立している。

 

「おふく……かわいい!」

 

「よし、それじゃあ試着してみようか」


 店員さんに手伝ってもらいながら、メリアは試着室のカーテンの奥へと入っていった。

 

 待っている間、俺の心臓はなぜか、ダンジョンのボスの扉を開ける前よりも激しくバクバクと鳴っていた。


 俺の可愛い娘が、ちゃんとした服を着たら、一体どれほどの破壊力になってしまうのか。

 

「お待たせいたしました! お父さん、どうぞ!」

 

 シャラッ、とカーテンが開かれる。

 

 そこには――。

 

「ぱぱ……えへへ、どうでしゅか?」

 

 少し恥ずかしそうに、小さな手でワンピースの裾をつまんで、くるりと回るメリアの姿があった。

 

 淡い水色のワンピースが、メリアの青い髪と透き通るような白い肌に信じられないほどマッチしている。


 足元には、茶色い柔らかなくつしたと、足首をしっかり支える可愛らしい革靴。

 

 ダボダボのシャツを着ていた先ほどの姿も庇護欲をそそられたが、きちんとした服を着たメリアは、もう、言葉を失うほどの愛くるしさだった。

 

「…………ッ!!」

 

「ぱ、ぱぱ? へん……?」

 

「いや……違う。あまりにも、あまりにも……」

 

 天使……いや、女神か?

 

 俺はあまりの可愛さに語彙力を完全に喪失し、その場に膝から崩れ落ちそうになった。

 

「可愛すぎる……最高だ、メリア。世界で一番似合ってるぞ」

 

「ほんと!? やったぁ! メリア、かわいい!」

 

「ええ、本当に妖精さんみたいで可愛らしいですよ! お父さん、いかがいたしますか?」

 

 俺は迷わず、力強く宣言した。

 

「これをもらう。いや、これだけじゃない。同じように肌に優しくて動きやすい服を、あと五着……いや、春夏秋冬に合わせて十着見繕ってくれ。それとパジャマ、下着、防寒着、靴もだ」

 

「じゅ、十着ですか!? ありがとうございます!」

 

 大きな紙袋を三つも抱えることになったが、俺の『身体強化』と『アイテム収納魔法』があれば何の問題もない。

 

 真新しい水色のワンピースと靴を身につけたメリアは、自分の足で嬉しそうにトテトテと歩き、「ぱぱ、て!」と俺の右手を小さな両手でギュッと握ってきた。

 

「よし、服はバッチリだな。メリア、歩きにくくないか?」

 

「うん! くつ、きもちいい!」

 

「そうかそうか」

 

 俺はメリアの歩幅に合わせてゆっくりと歩きながら、次の目的地である王都の中央大通りへと向かった。

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