朝からなんでこんな所に居るんですか?
「ありがとうございました」
姉ちゃんが言うんで、僕もメファシェハも頭を下げて担任先生が車を駐車場に持って行くのをお見送りだ。
昇降口から入って、下駄箱で上履きにとりかえて教室に。
でだ、下駄箱んとこでマサキチくんいた。
「おはようござりまする」
ござりまする?
口調がいつもながら……まあ、マサキチくんだから。
「おは」
「おはよう」
「おはよう。私は職員室に用があるから」
姉ちゃん逃げたな。
教室に……ついてくんの?
1年生の教室は2年1組の向こうだろがよ。
「おは」
「おはよう」
「失礼つかまつりまする」
……入って来ちゃったよ、僕でも一応先輩なんだが。
「コマッちゃん、おは」
「小松崎、おはよう」
「おはようござりまする」
「おはよう、花文様、太賀氏も……副部長も?」
コマッちゃんも変だとおもっとるな。
「「あの」」
コマッちゃんとマサキチくんが、同時にメファシェハに同じことばで話しかけた。
「……先いいぞ」
「かたじけのうござりまする」
コマッちゃんがマサキチくんに順番をゆずる。
やっぱりマサキチくん敬語が変だ。
「御師様の教えに有った体術の名をお教えねがえませんか」
「教えておらんかったか?あの時のはBarantaだったか、Pugilismだったかの?」
「ありがとうござりまする」
「うむ、バンラタならば体術だ。視るべきは体術だぞ。武術は武器を使い、馬術は馬を使う。身体ひとつでくみしくならラバンダの体術である。打ち込みはピュージリズム、くみしくランバダ。わかったな」
「はい、打ち込みはピュージリズム。体術はランバダ」
「そう、ランダバの体術だ。……うむ?……違うな」
担任の教師来ちゃったよ!
「赤ネクタイ、1年生、教室戻りなさい。遅刻んなるぞ」
「失礼つかまつりましてそうろう」
マサキチくん脱兎の勢いで退室。
「バランタだ。バランタがバンラタに変わってラバンタを経てランバダに成ってランダバに落ち着いた」
コマッちゃんがメファシェハに突っ込み。
口調が違うからフラウロスかな?
「そうであったか?口がおいつかなんだ」
ピュージリズムはわかったけど、バランタって何よ?
<バランタはな、母国の言葉で「戦いに備える」という意味の武術だ。体術、武器武術、馬術、武器馬術と別れておるがの>
そうなんだ。
「1年生も帰ったところで、日直!」
「起立、礼、おはようございます、着席」
朝の学活だ。




