↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/224

64 勇者と声を掛けられる

「ああ、そこの勇者様」


 アルデバランを発とうか、と言う所で急にNPCに声を掛けられる。

 勇者って、俺か……?

 そんな疑問が湧くが、その視線は明らかに俺を見据えている。

 そして、わずかに敵意が含まれている気がするのは、思い過ごしだろうか……。


「何か?」


 褐色のローブで頭をすっぽりと覆った若い女性のNPC。


「実は……この先のヒアデス山と言う所の麓に、朽ちた七つの神殿がございます。

 どうか、その魔物を退治していただけないでしょうか」


 突然の討伐依頼。

 ベタだなぁ……。

 返事を保留し、同行者を振り返る。

 やや不安げな表情を見せる少女。

 その隣で得意げな笑みを浮かべ頷くジルヴァラ。


「どう思う?」


 二人に確認。


「もちろん行くわ!」

「頑張ります」


 ま、危なそうなら逃げれば良いか。


「わかりました。もう少し詳しい話を聞かせてください」

「ありがとうございます。

 実は、言ったとおり、ヒアデス山の麓の神殿跡に魔物が住んでおりまして。

 その魔物が最近生贄を寄越せ、とこう言ってきたのです」

「なんて野蛮な!」


 ノリの良いジルヴァラ。

 その横で、コクコクと頷く少女。


「それで、どうにも困り果てておりましたところに勇者様のお噂が耳に入りました。

 何でも闘技大会でご活躍をされたとか。

 是非、その魔物を退治していただきたく、お願い申し上げます」


 ふーむ。


「魔物って、何が居るの?」

「それが、私も姿を見たことは無いのですが、それはそれは恐ろしいものだと言うものがおったり、またあるものは、この世のものとは思えない美貌をしていたという者もおりでして……。

 ただひとつハッキリしている事は、その魔物が住み着いた神殿は七人組でないと入れないと言うことでございます」


 ん?

 七人じゃないと入れない?

 再び同行者を振り返る。

 そこには、どう見ても二人しかいない。

 俺含めて三人。一匹は……数に入らないだろうな。

 後ろの二人と顔を見合わせる。


「それでは、そう言う事ですので。よろしくお願いします。くれぐれも七人で」


 と、突然、NPCがそう言いながら走り去っていく。


「え、あ、ちょ……っと……」


 呼び止めたが既に遅く。

 NPCは町の中へと消えて行った。


「どうする?」

「どうするって、放っておけないじゃない?」


 と魔王様。


「でも、依頼人逃げたぜ? 怪しいだろ」

「魔物や生贄の話が本当なら困っている人が居るわ。神殿まで行って見ないと何もわからないじゃない」

「もう一つ、問題が。神殿は七人じゃないと入れない。

 ここに居るのは三人。

 もう四人必要だ」

「誰か呼びましょう」

「フレンドか……そんなに居ないんだよな。俺」

「私のフレンドは貴方と共通の二人しかいないわ!」


 胸を張って言う事でも無いだろ。

 卑屈になる必要も無いとは思うが。


「あの二人か。一応聞いてみるか。ついでにもう二人、引っ張って来てくれないか……」


 そう言いながら取り敢えずウミに通信を入れる。


『はいはーい。ウミさんだよー』

「よう」

『久しぶりー。どうした? 少女達に愛想尽かされた?』

「いや、それは大丈夫なんだが」

『冗談冗談。で、何?』

「実は、良く分からんクエストを引き受けたみたいで、手を貸して欲しいんだ」

『どういうこと?』

「魔物退治のようなんだが七人必要らしい。で、今ここには三人しか居ない」

『ふむ。そこで私に白羽の矢が立ったわけか。場所は?』

「アルデバラン」

『おー、じゃ、今リーザと隣の島にいるから直ぐだね。良いよ』

「助かる」

『で、あと二人?』

「そう。心当たりあるかな? えーっと、真っ当な人物が良い」

『何人か聞いてみるよ。また連絡するー』

「よろしく」


 真っ当な人物ってどんな奴だろう。

 自分で言っておいてそのキャラが想像出来ない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作もよろしくお願いします。
サモナーJK 黄金を目指し飛ぶ!
https://ncode.syosetu.com/n3012fy/
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。