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背徳の勇者


これから第二部


背徳の勇者編が始まります


今日の投稿は短めですが宜しくお願いいたします。

「うう…」


俺は頭痛にに堪えかねて踞っている。


俺というひとつの存在に対し二人映像が流れ込んでくる。


一人はジェード。


そしてもう一人はヘルである。


ヘルの映像が流れ込んできたのは俺の腕を食べたのが原因なのだろうか?



前に草だった時には草と牛に意識が別れる事はなかったのに。



長い間ジークの体を乗っ取っていたせいで、俺という細胞部分が増えてジェードの細胞に溶け込んでいたのだろうか。


そして俺は試してみる事となる。


チートスキル分身を。


初めて分身を使ったのはミントと戦った時だ。


あの時は一人の俺に四つの体ができた。


それでは他の三人は誰だ。


答えは俺である。


分身をすると意識が分かれたように感じられた。


しかし分身を解除した時は記憶の統一ができたのである。


あの時、俺は細胞の分裂程度に思っていたが、俺というエネルギー体そのものが分裂するという事なのかもしれない。


魂というものがあるとすれば、今の状況は魂ひとつに体が2つという異常事態であろう。


俺は意を決し分身を発動する。


《ぐにゃり》という嫌な感覚を感じながらも…ジェードとヘルの二重リンクが切断された。


******


「−ヘル!ヘルちゃん!」



(…う…うぅ。体痛い)



俺は痛みを感じつつも目を覚ます。



「あ!目を覚ましたみたい!ブラッドー!ヘルちゃんが目を覚ましたよー!」


俺の目の前にはフェンリルがいる。


俺という存在がヘルの意識を乗っ取ったようだ。


意識を集中し、ウィンドウを開く。


職業 銀狼族


HP33


MP628


特技 自己再生 分身 鞭 甦生呪文 重力 雷



(……スキルは受け継がれてるのか…ってかヤベエ!ステータスが黄色だ!)



「じっとして」


慌てている俺の頭に優しく手を置いたブラッドは回復呪文をかけた。



みるみる体力が回復していく。

ステータスを確認する。



HP12286


(!!)


ヘル強いぞ。


少女にしか見えないのにHPが4桁もある。


……少女?


ヤバイ…お手洗いどうしようかしら。



「ヘルちゃん治ってよかったー!!」



フェンリルが俺を抱き締めてくる。


フェンリルのサラサラとした銀髪が顔にかかりくすぐったい。


だけど…ブラッドにしてもフェンリルにしても仲間には優しいんだな。


仲間に優しい。


当たり前といえば当たり前なのだが、殺気を放ったブラッドにしか会った事がない俺にはこの優しさが不思議に感じるのだ。


そんなブラッドが俺に近づき、諭すような声で話始める。


「銀狼一族はもう君達二人しかいないんだ。無理な時は退く勇気も大事だよ」


そういうと、俺の頭をクシャクシャと撫でた。

俺たち…いや。銀狼一族が二人しかいないってどういう事だ?


少女が二人しかいない一族?


それは……命を紡ぐ事が出来なければ滅びしか道はないのではないか。


「俺達が二人しかいない一族って……!!?」



フェンリルがジトーっとした目でこちらを見つめてくる。


(!ヤバッ。今の俺はヘルなんだった)



「もー!ヘルちゃんは女の子なんだから俺って言うのはやめた方がいいって何度も言ってるのにー」


フェンリルがほっぺたを膨らめている。


助かった。


まさかヘルの一人称が《俺》だったとは。



そうか……。


しかしこれからどうしよう。


王都ユグドラシルに戻る手もあるが…二人しかいない銀狼一族の仲を割くのも心苦しい。


暫くはスパイも兼ねてヘルになっていようか。


よし。決まりだ。


俺は自己再生を発動してヘルの細胞とリンク強化する。


その瞬間、久しぶりにステータスウィンドウが光る。


慌てて確認すると《高速移動》が追加されていた。




久しぶりに食物連鎖能力発動です。




御意見御感想ありましたら宜しくお願いいたします。

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