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ミネヴァVSロンベール

どちらが勝つか予想してくださいまし。

おーい!!みんな!!焼きトウモロコシ買ってきたぞ!!



「うむ。ありがとう」


うん。ミントは2本掴んだね。


自動的に俺の分がなくなった。


「お!!こりゃうまいな」


「おいしー!!」


皆、感嘆の声を挙げてくれる。


「これはロンベールの運んでくるトウモロコシなんだよ。皆よろしく頼む」


俺はトウモロコシを宣伝する。


一番のターゲットは騎士団隊長と副隊長のペアである。


部隊に評判を流してくれれば良し。


王宮内に評判を流してくれたら、尚良しだ。



闘技大会中でも宣伝は忘れない。


俺は真面目なのだ。



「さぁ。皆様御歓談を楽しまれましたか?開始時間も押し迫って参りましたので闘技会場の方へお進み下さいませ」


ピエロがおどけた様子で俺達を呼びにきた。


あ…コイツにもトウモロコシ買ってくれば良かった。


審判やるくらいだから女王の覚えも良いだろう。


しかしピエロの格好してるくせに俺に存在を忘れられるとはけしからん。


プンプンである。


「おやぁ?良い香りがしますね?」


お!!このピエロ。なかなか見所あるな。


「会場外で焼きトウモロコシ売ってるぞ」


「ほう…それはよろしいですな。私も後で買いに行くとしましょう」


よし!!コイツは友達に昇格だ!!

アダ名は「ピエロ」で良いだろう。


闘技場に戻ると既に会場中ヒートアップしていた。


しかも…


《ミネヴァ!!ミネヴァ!!ミネヴァ!!》



ミネヴァコール一色だ。


まぁ美人だからな。美人で可愛い妖精を操るとか反則だ。


おや?


ロンベールは胃を押さえてるな。


「おいロンベール!!ガーネットから伝言だ。「やり過ぎるな」ってさ」


ロンベールの顔が少しだけ明るくなった。


プレッシャーのかかる中、胃薬を飲んだような顔だ。


完全アウェイだが、一人でも味方がいる。


それは百万の味方を得たようなものであろう。


うん。誠の友人とは得難い物だ。大事にしなきゃなロンベール。



…うん?観客席最前列にガーネット発見。


ガーネットの口は明らかに《ミ・ネ・ヴァ!!L・O・V・E》と動いてるようだが、きっと目の錯覚だろう。


誰だ。俺に幻覚をかけたやつは。


心配するな。ロンベール。


試合が始まったら、俺もミネヴァの応援するから。


ピエロが会場中央に進んでいく。

そろそろ試合開始であろう。


「さあ!!皆様お楽しみ!!四強が出揃いました!!妖精を操るエルフの美女!!ミーネーヴァー!!」


《ワー!!ミネヴァ!!ミネヴァ!!》



ミネヴァは手を振りながら中央に進む。


既にウンディーネも発動済みで、ミネヴァの肩に乗り青い妖精も観客に手を振っている。


見事に絵になっている。


そして今から何かが起きるような…嫌な予感がする。


「さぁ!!次に続いてくるのは全大会準決勝者アゲードを粉砕した!!ドラゴンマスター!!ロンベール!!」


《ブーブー!!ブーブー!!》


会場中がブーイングに染まる。


嫌な予感が的中。


アゲードを手玉に取った前試合で会場を敵に回したからな…。


そしてロンベールは観客と目を合わせないよう下を向いているから気付いていないようだが…。


ガーネットも明らかにブーイングをしている。


《ブーブー》


親指を地面に向けるガチブーイングだよ。


友達にやりすぎだよガーネット。


「さぁ!!いよいよです!!どちらが決勝に進むのか!!いよいよ試合開始です!!」



ピエロが飛び退きながら、試合開始を宣言する!!


二人の攻撃の凄さを理解しているからこその位置取りであろう。


ブーイングを浴びすぎて、既にロンベールはHP無さそうだが大丈夫か?


「ロンベールさん。ドラゴン出すまで待っててあげるー!!」


ミネヴァがロンベールにドラゴンを出すように促す。


(おい!!マジか?普通は召喚する前に倒すのが定石ではないのか?)


「いいんですかい?」


(良くねーよ!!やり過ぎるなよロンベール!!)


今、俺とガーネットの心がひとつになったかもしれない。


ロンベールが地を叩き魔方陣が現れる。


「出でよ!!夜刀神(ヤトノカミ)!!」



巨大なドラゴンが召喚される。


会場は緊張に包まれていくがミネヴァだけは笑顔だ。


「ミネヴァさん!!怪我しないうちにギブアップしてくださいよ」


ロンベールはギブアップを促す。


うん。俺もギブアップを勧める。

あのドラゴンはヤバイだろう。

いや。むしろヤヴァイだろう。


ヴァと発音したくなるくらい…いや。なんでもない。


ドラゴンは唸り声を上げる。


《ヴァオオオオオオッ!!!!》


会場の壁がビリビリと震える。


その時だった。


「一度試して見たかったんだよね〜」


ミネヴァの魔力がみるみる上がってくる。


それを見てミントが叫ぶ!!


「結界を厚くしろ!!天使召喚だ!!」


客席を守る結界師に緊張が走る。


そこまで危険な魔法なのだろうか?


ミネヴァの掌から水の天使が現れる。


ミントの口振りからすると、やはり召喚魔法なのだろうか?


属性召喚魔法と言うべきか?



ミネヴァの掌から氷で作られた彫刻のような、美しい天使サキエルが現れる。


《ピイイィィィィ!!》


ヤバくないか?


ミネヴァコントロール出来るのか?



サキエルはフワリと飛び上がり羽を震わせている。


震わせた羽の先にツララのような氷の結晶が現れてきた。


それを見て夜刀神もゴゥという爆風を立てて飛び上がった。


天使vsドラゴンか…まるで神話の世界だな。


サキエルと夜刀神は上空で激しい攻防を繰り広げている。


夜刀神が牙を向くとサキエルは氷の塊を霰のように降らせる。


それを意に介さぬように鱗で弾き、突っ込む夜刀神。


牙の攻撃をフワリフワリと躱していたサキエルは先ほど作っていたツララを夜刀神に向けて雨霰のように降らせる。


その雨は地面に孔を空ける程である!!


このままでは危険だ!!


夜刀神の羽は貫通され、空中でバランスを失う。


「ギブアップ!!!!」


誰だ!!?いや。声で分かった。

ロンベールだ。


俺はミネヴァに叫ぶ!!


「やめろ!!」


「えー!!もう?」


ヤバイ。ミネヴァヤバイってば。


ピエロがミネヴァの勝利を宣言する。


死人が出なくて良かった。


あんな貫通力のある雨、初めて見たよ。


試合が終ったのを確認し、俺は闘技場に踏み込む。


ロンベールが涙目だが怪我はしていないようだ。


(良かった…)


俺は夜刀神に甦生呪文をかける。


巨大なドラゴンが光に包まれ羽に開けられた穴が塞がっていく。


ドラゴンは俺に頬擦りをしてきた。


(鱗が…イタイ…)


女にモテナイ俺だが、最近は甦生呪文で人気者である。


特に男共に。


そして俺は振り向き、ミネヴァにコツンとゲンコツをした。


「やりすぎ!!」


ミネヴァは反省した様子で俺とロンベール。そして夜刀神に謝る。


「ごめんなさい…」


うむ。素直でよろしい。


そして俺達に会場中からブーイングが浴びせられるのであった。



《ミネヴァを殴るなんて許さねー!!》


《ミネヴァ可愛いー!!》



さて。控室に戻りましょう。

いつも読んでいただきありがとうございます

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