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冒険だ!!探検だ!!

ブックマーク大変嬉しく思います。


ブックマーク件数を見ながらニヤニヤしております


御意見御感想ありましたらよろしくお願いいたします



漆黒の空


広大な深い森


甘い香り


俺達は名工ガーネットの依頼を受けて紫雨の(しうのもり)に来ている


タダで武器を作ってもらう為だ


この森の空は晴れることがなく、紫色の雨が降るという事から紫雨の森と言われているらしい


ここで降る雨には魔力が含まれているという話だ



メンバーは俺 勇者ミント ミネヴァの三人


ようはいつものメンバーである


俺一人では不安だったのでミントに同行を願った


本来ならミネヴァを連れていくのは危険なのだが、仮面の男の動きが気になるので結局連れていく事にした


まぁ仮面の男が現れた場合、ミントしか相手ができないのだが。


森に入って数時間経つ


目的の鉱石であるミスリルは紫雨の森にある湖に沈んでいる石という事だ。


この湖に沈むミスリルは長年、魔力の水に浸かり続けている為に、魔力に馴染みそして使用者が魔力を流すには効率の良い素材になるようである


磁力を浴び続けた金属が磁石になるような理屈であろう。


俺の持つ鞭もここの森に生えていた植物だという事だから、この鞭も生まれ故郷に来れて嬉しいのではないか?


そんな事を考えながら目的地を目指す


ガーネットは魔獣が出るからと心配していたが、今のところ遭遇はしていない


まぁ湖は森のあちこちにあるらしいし、傭兵とはいえ、依頼すれば取ってこれる鉱石なのだから難易度はそれほど高くないだろう。


結局はその魔力を損なうことなく加工できるガーネットの腕が凄いという事になる



しかし魔獣出てこないな…もし出てきたら俺の鞭が火を吹くぜヒャッハー!!


しかしこの森は甘い香りがするな…さっきよりも香りが強くなった気がする。


「凄く甘い香りがする森だな…」


「するするー」


ミントだけは一人、怪訝な顔をして「そうか?」と呟いた


なんだろう…俺とミネヴァしか感じていない香りなのか?と思っていたその刹那、茂みの中からゴブリンが飛び出してきた。



よし!!俺に任せろと言う前にミントが既に飛び出している


一瞬の間にゴブリンの後ろに回り込み剣の束で延髄を突く


意識を失ったゴブリンは声を出す事もなく崩れ落ちた


あまりの早さに呆気にとられる俺とミネヴァ


ミントは俺の顔を見ながら言った


「僕が彼等の住み処に土足で入り込んでいるのだ。できる限り殺生はしない…だよな。」


「おう!!」


俺は魔獣殺る気満々だったのだが、ミントは俺の話を覚えていたようだ


嬉しくなると共に俺、顔真っ赤である



「まあ食べるなら良いのだよな?」


ミントはゴブリンに切っ先を向けるが、俺は全力で止めに入る


命に尊卑はないのだが、ゴブリンは亜人間の部類であるから生々しすぎる


まぁ平たく言えば食べたくない


しかし食に関してはミントは厳しいな


牛○ですら出されたら食べるとか言ってたし


手は震えてたけど


気絶させたゴブリンは木を背もたれに寝かせて先を急ぐ


しかしこの森は…


魔力の雨を浴びている植物だらけのせいか、空気にも魔力が含まれているように感じる


外から流れ込む力


もしやこれがパワースポット!!


さっきから力を発散したくてウズウズなのである。


ミネヴァも魔法を試したくてウズウズしているようだが、君はやめておいた方がいい。


相手に風穴をあけてしまうから。


その後も何度か戦闘はあったが、俺とミントで魔獣を気絶させていく


竜族のワイバーンも住んでいたが、俺の鞭で捕縛し、ミントが剣の束で後頭部を叩き失神させた



「ドラゴンの肉はうまいのだぞ」


ミントの口の中は既に涎で溢れているようだが、却下した。



まぁあの顔を見ると食べてみたいとは思ったけどね


しかし三人で食べるには多すぎるし、魔獣の森で血の臭いを撒き散らすのはどうかと思ったのだ


それに、血抜きをする時に俺たちも返り血を浴びるだろう


魔獣の鼻がどこまで効くかわからないが、血の匂いは刺激するのではあるまいか?



鮫だって血のニオイで寄ってくるのだから。



近場の湖なら半日も歩けば着く距離みたいだし、早く依頼を終えて家に帰ろう


魔獣の森で夜営は嫌である


それにこの森は違和感がある。


いくら魔獣の森といってもワイバーンとゴブリンの生息域が近すぎる


何かを求めて集まっているようにも感じる


そして、俺もなんだかおかしいのだ。


森に入ってから体がざわつく。


もしや俺とジェードとのリンクが切れかかってるわけではあるまいな?


少し不安になり特技自己再生を強め、リンクを強化する


俺はジェードの細胞である。

意識は俺が乗っ取っているのだが、俺自身が細胞としての死を迎えると排泄される恐れがある


こんな魔獣の森で排泄されたくない。


「着いたぞ」


ミントの声を聞き、意識を外に向ける


そこには森の湧き水を並々と蓄えた湖があった


咽ぶような甘い香りは湖から発せられているようだ


湖を見たミネヴァは走りだし足をチャプチャプと浸けている



「何度も聞いて申し訳ないがミントは甘い香り感じないか?」


「いいや?何も感じないぞ?」



紫色の水だが、透明度は高い。



ガーネット曰く、この湖に沈む鉱石にはミスリルが含まれているので、適当に石を持って帰れば良いそうだ。


その鉱石に熱を加えて純度の高いミスリルを取りだし加工していくらしい


手順を聞くとタダでなんてちょっと悪い気がするな。


ミスリルを取り出した後に武器へ鍛え上げるのだろうし


俺は浅瀬に腕を入れ石を拾い上げる


湖に顔を近づけた途端なんとも言えない酩酊感が俺を襲う。


そして、甘い香りのする水をなぜか口に含みたくなる


(…ダメダメ。生水は体に触るぞ)


この湖は何かおかしい


早くミスリルの原石を集めて離れるべきだ


俺はミネヴァに向かい注意を促す


あまり湖の水に触れるな


絶対に口に含むなと


「え?」


遅かった。ミネヴァは湖の水を口に含んでいる


警戒心がないにも程がある


俺はミネヴァを湖から上がるように指示を出す


ちょっと頬が赤いような気がしたけど大丈夫だろうか?


俺も少しフラフラする


ミントだけは不思議そうな顔をしている


俺は一応確認する


「ミント。体はなんともないか?」


「僕は大丈夫だ。ジェードもミネヴァも様子がおかしいな。足元が怪しいぞ」



俺はひとつの仮説にたどり着く。


ミントが反応していないところを見ると、この香りはマタタビのようなものであり、魔獣だけに反応するフェロモンみたいなものなのではないか?


そしてあのゴブリンやワイバーンも香りにつられてこの森に集まってきているのではないのだろうか?


だいたい、紫の雨と言うのもおかしい


いつ頃からそんな雨が降っているかわからないが、魔力を含んだ雨だなんて、誰かが意図的に行っているとしか思えない。



意図的に魔物を集める…



俺は胸の奥にベタリとへばり付く違和感を感じていた


「ミント!!早く石を集めてこの森を出よう!!」


振り向いた先には左腕を撃ち抜かれたミントの姿があった


「ミント!!」


「大丈夫だ。…しかし」


ミネヴァが魔法を放ったのだ



「ミネヴァの様子がおかしかったので近付いた途端に…」


ミントは介抱するつもりで無防備に近付いたようだ


まぁ仲間だから無防備になるのもしかたがないのだが…



ミネヴァは俺を視認すると指先をこちらに向ける


「穿て!!ウンディーネ!!」


俺は飛び退きなんとか躱したが、その水圧で岩に孔が空いている



(…おいおい。とんでもないぞ)


俺はミントに目配せをする


二人で捕縛するしかないだろう


先程、ワイバーンを捕縛した作戦でいく


俺は鞭を伸ばし、怪我をさせないように鞭を振るう


ミネヴァは棒立ちだ。


これはあっさり決まるかと思ったが、ミネヴァは水の壁を作り、鞭を弾き飛ばした



ミントはミネヴァの技に感嘆の声を上げているが今はそれどころではない。


しかしどうすべきか…



できれば怪我はさせたくない。


湖水を飲んでおかしくなったのだろうから、湖水を吐かせればなんとかなりそうなのだけれど…



俺の特技金縛りも考えたが、あれ以来お蔵入りしていて練習していない。


さて…どうするか。


ミネヴァから目を逸らさず作戦を考えていると彼女は両手を天に伸ばす


(何をする気だろうか…?)


ただならぬ雰囲気を感じてミントも警戒体制に入る



「我が望みに応えよ!!水天使サキエル!! 」


ミネヴァの手から氷で作られた彫刻のような透き通った天使が現れる


(…あれはなんだ?)


その魔法に呼応したようにミントが炎の魔法を唱えた



「焼き尽くせ!!大天使ウリエル!!」


ミントの掌から炎の天使が現れる


その強烈な熱気に危険を感じた俺が叫ぶ


「いやいや!!ミントやりすぎだろう!!怪我をさせるな!!」


「怪我をさせたらジェードが回復させろ!!あれは七大天使のサキエル!!何もせずくらったら僕達二人命はないぞ!!」


マヂですか?


そして二人が同時に魔法を放つ

水の天使と炎の天使は意思を持つ生き物のようにぶつかり合う


《ピイィイィイ》


《キュイイイイ》


もの凄い熱気と蒸気が唸りをあげて立ち昇っていく。


あまりの熱気で息苦しい。


二人の魔法が相殺する。


立ち昇る蒸気の中、立っていたのはミントであった。



俺は即座に分身し、二人に蘇生呪文をかける


ミントは汗びっしょりだ


腕の傷だってあったのに無理していたのだろう。



そして…ミネヴァは気絶していた。


(良かった…生きてた)


俺は胸を撫で下ろし蘇生呪文をかける。


少し回復させた後、指を口に突っ込み湖水を吐かせてから全回復させた。


「…あれ?私?」


ミネヴァは正常な意識を取り戻したようだ


「「良かった…」」


俺とミントが同時に声を出す


ミネヴァにさっきの記憶があるか聞いてみたが覚えていないようだ。


しかしさっきのは召喚呪文なのだろうか。


ミネヴァもミントも凄すぎてあっけに取られた


ミネヴァに聞いても、私はウンディーネしか出来ないよと言ってるし。


意識を失って潜在能力が出たのか、それとも湖水を飲んだ為に限界以上の力が出たのか今ではわからない事だ。


とにかくこの湖水が魔物にとって危険なのは十二分に判った。


俺たちは手早くミスリルの石を集めてこの森を後にする事にする



そして俺は誓ったのだ


いつか属性魔法が使える男になりたいと


ミネヴァちゃん天才ぶり発揮の回です


ミントちゃんミネヴァちゃん二人に主役が食われる回になってしまいました


御意見御感想ありましたらよろしくお願いいたします

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