Section35
Lucerna
翌朝、私とクレアは早朝にヘリテさんの宿を出た。
時間は6時半くらいで、ヘリテさんに見送ってもらった。
……ヘリテさんが早起きでよかったと思う。
お土産、というか色々と貰えたしね!
それに、ちゃんとアルフォンスの書類も持ってきた。
……これに関してはいろいろと複雑な思いはまだあるけど。
「ルーシェ!早くきて!電車に乗り遅れちゃう」
いけないいけない。
この電車に乗らないと、ジルとの待ち合わせ時間に間に合わなくなっちゃう。
「ごめんー!まって!」
ちょっと色々見てたら遅くなってしまった。
お土産とか、こんな時に見てたらいけないとは思うんだけど、ティアナに買ってあげたかったんだよね。
でも、もう時間だし急がないと。
結局、クレアに大声で呼ばれて、私はギリギリのところで電車に乗った。
「……もう、何やってんのよ」
「ごめんごめんー」
「……はぁ、全くルーシェはいつもそんなんだよね」
「そう?」
いつも私どんな感じだったっけ?
自分じゃ良く分からないかもしれない。
「いっつもルーシェってギリギリまで引かないでしょ」
うーん……どうだろう。
さっきだけだと思うけど。
「でも、そんなこといったらクレアだっていつもスイーツ好きだと思う!」
ふざけた反論をしてみる。
「……」
無視された……
だけど、事実を述べたまでだよね。
「ルーシェだって、ルーシェだって……」
クレアはいろいろと小声でぶつぶつ言っていた。
なんかかわいい。
クレアのこんな所はあんまり見たことないしね!
「あ、そういえばルーシェ」
立ち直り早い……!
……クレアはいつも立ち直りが早いことを思い出した。
「なに?」
「いや、さっき何買ってたのかなーと思って」
「んー内緒ー」
「……内緒にすることでもないでしょ」
「うん、なんとなく言ってみただけ」
私は笑いながら答える。
なんだか楽しいな――
ふとそんなことを考える。
何回も思っていたけど、やっぱりみんなでまた笑って話して色んな所を回りたい。
ティアナも、ジルもラルフもみんなで。
「ルーシェ、どうしたの?」
「なんでもない!」
「そ、そう……」
やっぱり仲直りだ。
ティアナと仲直りしないと始まらないよね。
そして仲直りしたらみんなでまた来ればいい。
それでいいはずだよね。
一人そんなことを考えながら、私は電車での時間をクレアと過ごした――




