子供に名前をつけましょう
ようやく戦も終わり長山城へと帰り着いた。
色々あったが結局は朝倉氏と織田氏は取り敢えずは身を引いたようである。
当分は美濃国も安泰であろう。
平和というものは本当に素晴らしいものだ。
「お帰りなさいませ。十兵衛様」
お腹が張っている煕子が出迎えてくれた。
実は妊娠六ヶ月であり、女の子なのだそう。
「ただいま。煕子、体調は大丈夫かい?」
すると煕子は微笑んでから答えた。
「何の問題もございませんよ。それよりも十兵衛様がご無事で本当に良かった……」
さっきとは打って変わって泣きそうになっていた。
「心配かけてすまない……だけど自分はこの世を変えるために頑張るよ!」
と自分は照れながら言った。
「それよりも子供の名前はどうしようか?」
自分達の第一子であるからとても悩んでしまう……
「十兵衛様の叔父上にも伺っては?」
聞くだけなら別にいいのだが叔父上の感性は少々ずれているからな……
期待はできない。
う〜ん……女の子の名前か……
「綾子、なんてどうかな?」
「はい、とてもいい名前ですね!」
という事で娘の名前は綾子に決まった。
数日後
その日も火縄銃をひたすらに撃っていた。
これはもう習慣のようなものだ。
そんな折に左馬助から書状を渡された。
「斎藤道三様からの書状でございます」
今度は何だ?と訝しげに思いながらも書状を広げた。
そこにはこう書かれていた。
褒美をとらすのをすっかり忘れておった。明日褒美を皆に渡したいから稲葉山城まで来てくれ。楽しみに待っておる。
これは本当に言っているのか?
長山城から稲葉山城までの距離はだいぶ遠いぞ!(およそ三十二km)
「皆の者、早く準備をしろ!今すぐに出立するぞ!」
我らの君主は毎度毎度、本当に無茶なことを言ってくれる……




