親友の復帰
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連休本番ってことなのか姉さんのテンションが昨日の夜から高く、学校が休みの今朝からいつものような時間に起こされた。
「・・まだ6時だよ?」
「おはよう、悠くん。遊びに行くわよ?」
「いやいや、だから早くない?」
「起きなさい。もう連休の予定は全部決まっているのだからね?」
「・・本気なの??」
紬姉さんと香澄ちゃんは、俺が知らないうちに連絡を取り合って休みの予定を全部決めていたらしく、既に俺が自分の予定を決める日は無く、毎日遊びに出掛ける日々が続き心休まることなくゴールデンウィークは終焉を迎えて学校が始まる朝となっていた。
「おはよう、悠くん」
「・・おはよう姉さん。今日も休みだよね?」
「寝惚けてるの? 早く起きなさい」
どうやら休みをのんびり過ごすという甘い日々は無かったらしい。でも、連休中に姉さんが俺のベッドで寝ているのが母さんにバレたおかげで、今の姉さんは自分の部屋で寝起きしている。
姉さん本人は不承不承ながら自分の部屋で寝ているも、毎朝俺を起こすことは変わらないらしく、たまに布団に潜り込むときがあるけど今朝は制服に着替え終えているため、ベッドに腰掛けていた。
そんな姉さんを見ながら俺は、こうやって姉さんが起こしてくれるのも高校卒業したら無くなるんだなと思いつつゆっくり起き上がる。
「悠くん、考え事?」
「・・ちょっとね」
「どうしたの?」
「いやさ、姉さんが起こしてくれるのは、高校卒業までなんだなって思ったんだよね。その前に終わるかもだけどさ」
「・・お姉ちゃん大学は寮じゃないから、変わらないよ?」
「進学する大学はここから遠いから、姉さんは引っ越すって母さんから聞いたよ?」
「うん、そうだよ?」
「ん?」
「悠くん??」
「待って、アパートで一人暮らし始めるんだよね?」
「お姉ちゃん、アパートに住むけど一人暮らしじゃないよ?」
「どゆこと?」
寝起きのせいなのか、姉さんの言っている意味が理解できない自分がいる。
「だからね・・お姉ちゃんは、一人暮らしじゃないよ?」
「うん、さっき聞いた・・・・はい?」
「悠くんもお姉ちゃんと一緒に引っ越すの」
「・・・・なんだって?」
「お母さんがお姉ちゃんだけだと心配だから、男の悠くんも連れて行きなさいって・・・・これが一人暮らしさせる条件なの」
「俺が一緒に住む時点で一人暮らしじゃなくなってると思うけど?」
「だって、お母さんからの条件なんだもん。あとで聞いてみてよ・・お母さん、お父さんと2人きりで暮らせるって、ニコニコしてたもん」
「・・・・」
両親の仲が良いことをしっているため、俺は何も言えなくなっていた。
朝の支度に忙しい母さんの姿を見ながら自分の支度を終わらせて聞こうと思うも聞くタイミングが無く、俺は先に外で待つ姉さんと一緒に学校へと向かった。
来年には本当に引っ越すのか疑問は残るけど、あの家から駅へと続くこの道を歩くのも無くなるんだと思うとなんだか少し寂しい気分になる。
そんなテンションが下がったまま駅の改札口で姉さんを見送り、さっき上がって来た階段を降りる途中で見上げている香澄ちゃんの姿を見つけた。
「おはよう、香澄ちゃん」
「おはようございます。悠人先輩」
あの多忙過ぎたゴールデンウィーク中に姉さんが香澄ちゃんの俺への呼び方が気に入らなかったらしく、名前で呼ぶよう強制的に変更させたのだ・・最初は先輩をつけないところだったけど、姉さんに妥協してもらって先輩呼びは残した。
「休み終わっちゃったねー」
「そうですね。次の夏休みまで、なが〜いお休みは無いですね〜」
「だよねー。これから暑くなって、ジトジトした梅雨が憂鬱だよ」
「同感です。毎日髪が思うように決まらなくて、女の子は大変なんですからね?」
「そうなの? いつもサラサラして綺麗だなって見てたけど・・」
「悠人先輩? 女の子は、いつも可愛く綺麗でいたいんです。特に・・・・」
「とくに?」
香澄ちゃんの最後の方の言葉は萎んでいきハッキリ聞き取れなかったから、聞き直すも誤魔化されて教えてくれなかった。
「なんでもないです。早くいきましょう!」
一歩だけ先を歩く香澄ちゃんの後ろ姿はなんとなく姉さんの後ろ姿に重なって見えるけど、そんなことを俺の口から絶対に言ってはいけないと思い飲み込んで一緒に学校へと向かう。
「・・悠人先輩。今日の帰りも一緒にどうですか?」
「うん、一緒に帰ろう。待ち合わせは、ここの正面玄関辺りでいい?」
靴箱がある正面玄関で朝は別れるため提案するも、彼女は首を横に振ってしまった。
「いいえ、悠人先輩の教室にいきますよ」
「でも・・」
「大丈夫です。放課後に悠人先輩がいる教室に行くのが楽しみなんですから」
「そっか・・SHRが終わったら廊下で待ってる」
「はい。別に席に座ったままでも良いんですよ?」
「それは・・ねぇ?」
香澄ちゃんと一緒に帰る約束をして別れた俺は教室に入ると、十数日振りに秀平が席に座っている姿を見つけて真っ直ぐ歩み寄ったのだった・・・・。
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