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ゴールデンウィーク前の放課後

アクセスありがとうございます。


「上坂くん?」


「高橋さん、どうしたの?」


「久しぶりに、一緒に帰らない?」


「別に構わないけど・・」


「けど? そうよね・・あの後輩ちゃんも一緒でも私はいいわよ?」


「なら、行こうか? 香澄ちゃんと一緒に帰る約束・・今日はしてないけど」


「もういるわよそこに・・」


「え?」


 俺をみていた理香の視線が廊下へと向けられ、俺も顔を向けると廊下に香澄ちゃんがいた・・この前より教室のドアから離れたところで、ジーッと音が聞こえて来そうな視線を向けている。


「・・・・」


「先輩、一緒に帰れませんよね? その、隣りにいる方とですか?」


「香澄ちゃん・・」


 廊下に出ると香澄ちゃんが聞いて来たため、一緒に帰ろうと誘う。


「でも・・」


 潤み始める瞳で見上げる香澄ちゃんは、瞬きしてから隣りにいる理香へと向けられる。


「大丈夫よ。別に上坂くんを狙っているわけじゃないし? クラスメイトだから、なんとなく誘ってみただけよ」


「・・・・そそ、そうですか」


「ふふっ・・なんて顔してるの? 上坂くんとあなたの関係なんて、クラスみんな知っているのだから」


「!!」


 教室だから距離感が近い理香でも大丈夫かなと想っていたけど、不安な表情を見せる香澄ちゃんは理香の言葉で頬を少し紅潮させていた。


「とりあえず、帰ろっか? 香澄ちゃん」


「は、はいっ」


「ちょっと、置いて行かないでよ上坂くん。途中まで私も一緒にいいでしょ?」


「いいよ〜」


 3人で帰ることになり道中はどうなるかと思っていたけど、結果的に香澄ちゃんと理香の2人で話が盛り上がりポツンと相槌だけする俺はボッチ状態だった。


「・・私、寄るところがあるからここでバイバイ」


「そっか、それじゃ、また休み明けに・・」


「高橋先輩、さようならです」


「もう、理香センパイって呼んでよ香澄ちゃん?」


「・・・・理香センパイ、さようならです」


「うん、またね〜香澄ちゃん。上坂くん」


 笑顔で手を振り離れて行く理香が何処へ寄り道するのか知らないけど、人の波へと消えてから止めていた足を動かす。


「・・上坂先輩、面白い人ですね高橋先輩は」


「あんな感じだけど、普段に教室だと口数が少なくて物静かなんだよ?」


「そうなんですか? ぜんぜん見えないです」


「俺も最初の頃は、話しかけても一言で返されるから冷たいイメージ持ってたし」


「へぇ・・いつから、上坂先輩にあんな感じになったんですか?」


「1年の時にあった林間学校の班リーダーが彼女で、そこから話す機会が増えてさ隠された本性がわかったって感じかなー」


「そうなんですね」


「香澄ちゃん・・」


「はい?」


「ううん、なんでもないよー」


 自然と香澄ちゃんとこのまま別れるんじゃなくて、寄り道でどこか行こうと誘うとしていた自分に驚き、吐き出そうとしていた言葉を飲み込んで誤魔化した。


「それじゃ、またね香澄ちゃん」


「・・・・」


「・・香澄ちゃん?」


 香澄ちゃんはギュッと口を閉じるような表情で少し俯き、視線を落としてから上げて口を開いた。


「あのっ・・連休中に遊びに誘ってもいいですか? 先輩がイヤじゃなければですが・・・・」


 香澄ちゃんが俺に向け続けてくれる想いを自覚している俺は、一度は断ってしまった本人としてどうするべきか考えてしまい即答出来なかった。


「・・・・」


「あっ・・その、ゴメンなさい先輩」


 無言が否定すると捉えられてしまい、香澄ちゃんは頭を下げ謝らせてしまった。


 彼女と2人きりになる登下校の短い時間ならと、おかしくなっていた感情のコントロールが乱れることが無かった俺は、今でもたぶん女の子と遊ぶということに臆病になっている。


「ちがっ・・う謝らないで香澄ちゃん。これは、俺の心の問題であって・・ゴメンね」


「い、いえ! 先輩が謝る理由なんてありません。私が先輩の気持ちを考えずに誘ってしまったのがいけないんです!」


 このまま走り去ってしまいそうな彼女の姿が浮かんだ俺は、咄嗟に香澄ちゃんの小さな手を掴んでしまう。


「先輩?」


「ゴメッ・・居なくなりそうな気がして」


 パッと手を離すと、今度は香澄ちゃんが俺の手を握ってくれた。


「・・居なくなりませんよ? 私は絶対に」


 彼女の手を掴んだ時に縮まった距離を元に戻すように離れたけど、香澄ちゃんから手を掴まれた今は、最初よりグッと距離が縮まって見上げられている。


「・・えと、連休は俺と遊んでくれるかな? ずっとこんな感じじゃ、さすがにダメだと思うしさ」


「いいんですか?」


「うん。そのために、香澄ちゃんと一緒に通学していたのも一つの理由になるのかな・・」


「ありがとうございます! また予定は紬お姉さんと、話して決めましょうね?」


「あははは・・なんか、姉さんがゴメン」


「お姉さんは、敵に回したらイケナイ女性(お姉さん)ですからね」


 香澄ちゃんとゴールデンウィーク中に遊ぶ約束をしてから別れ家に帰った俺は、先に家にいた姉さんに告げることにした。


「そうね、3人で遊ぶのも良いけど、お姉ちゃんは悠くんと2人きりでも遊びたいな?」


「姉さんは、千華さん達と遊ぶ約束してないの?」


「もちろん遊ぶ予定は決まっているわ。でも、日にちが同じだったらお姉ちゃんは悠くんを優先するの・・」


「ホントに?」


「そうよ。それに、理由を伝えたら間違いなく千華は来るわよ」


「・・そうなっちゃうか」


 特に予定を決めていなかった俺は、姉さんと香澄ちゃんの予定を聞いてから日付を決める。結果的に5月の連休になってから香澄ちゃんと遊び、その他の日は1人でぶらぶらしたり姉さんと遊ぶ予定が組み込まれたのだった・・・・。


感想の投稿ありがとうございます。



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― 新着の感想 ―
[一言] 言うて大荒れさせる下地を作ったのは作者だけどね~ 何でもかんでも読者の言う通りにしろとまでは言わないけど最初の頃に感想をかいてる読者のほとんどから意味がわからないって言う感想が出たあたりでも…
[良い点] 一哉を主人公にしろ、とは書いたけどなぁ。ま、とにかく人気で何よりですね。
[一言] 読者の感想欄が面白いからもってる作品ですね。 作者も感想見てたらわかると思うけど、読者のモヤモヤイライラ半端ないの分かりますよね?わざわざクズが活躍するとか煽るし、その内読者同士で言い合いに…
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