epesode4
アスハルティルタの目指す町、ノイシュタットはリアルセカンドの中に存在する四大町だ。
四大町は東西南北に広がっていて、東はカンバレイス。西はアマテラク、南はウェイス。
そしてここ、北の町ノイシュタットと四つの町がある。
ノイシュタットはその中でも大きな町で、よくプレイヤー達の体を休める休憩所と呼ばれている。
そこに来たアスハルティルタとシェーラは町の宿のベッドで、体を休めていた。
「シェーラ。私が君とここまで来た理由は他でもない。
君が作り上げた「血の静粛」の跡を消すためだ」
と、アスハルティルタがベッドに腰を下ろしながら言う。
「血の静粛で80人ものプレイヤーがIDを失った。このゲームは君も知っている通り、
現実と同じような演出で、血までもリアルに残る。
血の静粛で飛び散った血は、今もこの町の広場に残っているのだよ、君」
「……つまり、アタシがそれを消すってのか?」
シェーラはアスハルティルタと同じようにベッドに腰を下ろす。
二人分の体重が乗った所為か、ベッドはキシリと乾いた音を立てた。
「…まあ、それもあるが…」
アスハルティルタがそういった刹那。
部屋の窓が割られ、その音と共に何者かが入って来る。
身の丈程あるアスハルティルタと同じ大剣を両手で持ち、真っ赤なスカーフに片目の碧眼の男。
男はにまにまとにやけながら、腰のポケットから小さく折りたたんであった紙を広げ
「シェーラ=リコル。賞金クビ様よぉ、一匹狼だったんじゃないのかよゥ?」
そう言って、その紙を破く。
アスハルティルタは無残に破られた紙とシェーラを見ながら男に尋ねる。
「賞金クビ…?お前はギルドの者か」
「お嬢ちゃんよぉ、そんなモン聞かれて答える奴なんていると思ってんのかぁ?」
ギヒヒ、と笑い、男はシェーラの首を片手で押さえた。
それに抵抗できないシェーラのHPは次第に残り少なくなっていく。
「うっ…ああぅぅぅ……!」
「シェーラ!!」
「さぁどうするぅ?俺が賞金クビを殺るのが先か…
それともお嬢ちゃんが俺を殺るのが先か!!決めんのはお嬢ちゃんだぜェ?」
男の呻き声が町に響いたのは、それから数分後のことだった。




