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逆転世界における現人神様の箱庭生活  作者: けちゃらー第一号被験者
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恐み恐み申す、行ってもいーい?

 

先ずは面倒事第1号を持ってきた神様のところに行くとしようか。



「神殿に面会の申込みをしてくれ。あの人だから来ると分かっているだろうが、反応を一応な見たい。悪いがそのまますぐ出てくれ。」



「かしこまりました。東側のエテリアル王国はどうされますか?」


 淡々と答えられるが、心の中では『神の所か……。』あそこに行くと、ろくな事がない。それどころか巫女のカリスティアと尻尾握られたり、有名製菓店の限定品を買いに走らされたり、神様と百合デートさせられたり、拉致されて訓練といい思い出がないらしい。


 耳を畳み、尻尾を力なく垂らしている。行きたくないのが如実に現れている。ヴィーは顔には出ないが二人きりだと、よくどことは言わないが感情が現れるのだ。



「それは、先に話を通してあるからこっちの手は離れたはず。小競り合い以上の戦端が開かれたら行かされることになるけど、小競り合い程度ならここにはこない。」



「かしこまりました。では出立して来ます。戻れない事情が出来ましたら、神殿の方から使いを出して貰うようにします。」



「あぁ頼んだよ。神様にはヨロシクしといてくれ。」



 一人きりになってしまった。戦役があり得ると考えると、教練で司令とかなら経験があるが戦争は初めてだ。

 これで侵攻を防ぎきれなかったら帝国の面子に泥を塗られた事になる。そして、命を下した皇帝陛下の威信を傷つける事となる。貴族たちに舐められる。舐められると統治に影響はないが領主貴族達がうるさい。やれ帝国の名誉だのなんだのと。


 勝つし、顔に泥塗ったソイツには落とし前をつける。侵略されるなどもってのほか。

 気が重い。めんどい……。あぁヴィーの尻尾に抱きついて癒されたい。いなかった。負ける事は論外だが戦争は金がかかるし、領土は広がらない、兵が死ねば税収が減って遺された遺族に慶弔金を出せばもっと金がかかる。そう思うと気が重い。

 ヴィーがお使いに行ってもらっている間に、尋問の第一報を確認するとしますか。牢にいる頭は東南辺境の街で下級官吏をしており、働きは可も不可もなく。部下も同じくらい。


 流した相手は複数の獣人との事だが所属は不明。拐かし場所と方法は黙秘しており、男性を拐かした後、広場の一箇所に目印を出し町に借りた馬車と箱を詰めたまま放置、その後金と馬車が指定場所に置かれる。誘拐犯と輸送班の繋がりが分かりづらい。奴隷をどこかの変態に売りつけられていたとしても、知る由もないため罪悪感を感じさせ辛い。なかなかに巧妙なやり手と犯行方法だ。

 この第一報をみる限り強化尋問してもあまり有益な情報が出るとは思えない。強化尋問をしても苦痛が長引き、逃れようとする過程でデタラメを言い出し情報の正確性が怪しくなる。意味がない。それなら、死刑は変わらないが苦痛が多く一族郎党に犯罪の烙印が押される処刑方法から毒杯と晩餐に変更などにして、一族に事実を伝えず残された者に『かの者は立派に国に奉仕をし最期を遂げられました。これは国からの感謝となるお納めを。』と飴の筋書きを見せた方がまだ良さそうだ。


 とか思っているとヴィーが帰ってきた。神殿に行って神様に会って約束を取り付けるにはしては早いな。



「おかえり。どうだった?」



「ただいま戻りました。それが、その……。えっと、いつもの執務室にいらしたのですが変な着ぐるみを着て『働きません!勝つまでは!!』と書かれたタスキを掛けリュートをかき鳴らしておりますがそれでもよければ面会を受け入れるとのことです。

 巫女のカリスティアはいつも通りお仕事をなされておりましたが、オシオキの動きは見られませんでした。尻尾を少し撫でられたぐらいです。」


 非常に申し訳そうな顔をし、耳も尻尾もシュンとさせている。耳としっぽかわいい。



「……。はぁぁってことは、手助けしないってことか。これで無視していくと楽器を引かされるか、ダンスをすることになる。それも一日単位とかやらされてしまいこの時間がない中で浪費は勿体ない。じゃあ仕方ない、地道な捜査と行きますか。ヴィーも働いてもらうからそのつもりでね。あの人が持ってくるって事は藪を突いたら面倒が飛び出してくるってことだから、注意してね。」



「かしこまりました。神様はそばにいて寄り添ってくださる存在であって、願い頼るものではないとしてるのは変わらずですね。相変わらず、どこからともなく現れ、厄介事か厄災、幸せ……?を運んで来てくださる。」



 あぁ神様案件は厄介事と嫌な事をさせられる。


 サヨウナラ平穏な日々。


変な着ぐるみとは失礼な、キリギリスの着ぐるみだと言うにっ!

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